ここで誕生した白い砂糖。
ここで白い砂糖が初めて工業化されたのには、十分すぎる理由があったようです。精製糖工業発祥の地(北砂5~20・21)砂糖は八世紀に伝来し、十七世紀後半までは薬として珍重されてきたといわれています。江戸時代には、八代将軍徳川吉宗が国産化を奨励、明治に入ると、日本の各地で精製糖(白砂糖)の製造が試されるようになります。しかし、いずれもうまくいかず、明治二十三(一八九〇)年、この地に建てられていた鈴木藤三郎の製糖所でようやく成功し、砂村において日本で初めて純白の砂糖が誕生しました。鈴木藤三郎は、安政二(一八五五)年遠江国(静岡県)に生まれ、明治十七(一八八四)年より氷砂糖を製造していました。同二十二年、上京し、砂村に工場を移し、同二十五年から本格的に精製糖の製造を開始しました。藤三郎が工場の移転地としてこの地を選んだ理由は、原料や製品の運搬に小名木川の水運がとても便利だったからです。また砂村は、砂糖の国産化の奨励地として、徳川吉宗が甘歳(さとうきび)の苗を栽培させた、極めて砂糖とゆかりの深い土地であったためでもありました。平成四年三月江東区教育委員会。
名前 |
精製糖工業発祥の地 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
4.0 |
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砂糖がここで誕生しました。