名前 |
芭蕉句碑 愛宕神社 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
4.0 |
先ず謝っておきたいことがあります。私は、龜田鵬斎翁誕生地之碑を最初に見てしまった関係で、近くにあった芭蕉句碑の看板を見て、迂闊にも、その句碑の場所にポイントを当ててしまいました。実は芭蕉句碑は2基あります。ご了承下さい。先ず、石の鳥居を潜ると左側に芭蕉句碑があります。3句あって明治33年(1900年)三山登山記念として建立されたもの。①−①「涼しさやほの三日月の羽黒山」「奥の細道」の中で詠んだ句。薄い雲と霧に包まれた三日月がかすかに照らす羽黒山の美しさを詠んでいる。旅の途中で感じた風景や感動を詠んだもので、その美しい自然の風景が詩に込められている。①ー②「語られぬ湯殿にぬらす袂かな」湯殿山での神秘的な体験を他人に語ることはできないが、その感動は袂を涙で濡らすほどありがたいものだと、との意味。湯殿山は出羽三山ねひとつで、修験道の霊場でもある。その神秘さをこの句に込めて詠んでいる。①−③「雲の峯いくつ具津礼て月の山」夏の青空にもくもく湧き上がる白い雲が、何度も崩れていく様子を通じて、月山の神々しい姿を称えている。月山に登った体験から、雲の変化と月山の不動の存在感を詠んでいる。句碑の看板が出ていてわかりやすい。次に拝殿ね右手にも句碑があります。こちらにも句碑のかんばんがあります。②「子規ま年久か麥のむら尾花」「俳諧おくれ双六」に収録された句。「尾花」はススキを指す。ススキは風にそよぐことで人を呼ぶと言い伝えられている。このススキに似た尾花は、何を招くのか?季節的な風景や自然の美しさを詠んだもの。ススキのそよぎと麥のむら尾花の存在が、何か特別なものを招くことを暗示しているのかも。芭蕉38歳の句。慶応二年(1866年)上五箇の人金子徳齋の門人が建立。大白堂孤月筆。この地区は俳諧が盛んで研究者、愛好者がたくさんいたようですね。