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護国寺墓地「音羽陸軍埋葬地英霊之塔」。夕暮れの護国寺墓地を歩いていると、柵越しにどんと構える青銅の塔が目に入ります。写真のとおり、四角い笠を載せた塔身が静かに空を受け止めていて、冬の枝ぶりと相まって、時間がゆっくり流れている感じ。ここは戦前、明治以降の近衛など在京部隊に関わる二千四百余柱を埋葬した墓地で、戦後は護国寺が管理し、昭和32年(1957)に英霊之塔が建立された――という由来碑の説明に、背筋が伸びました。埋葬地は縮小・改葬され、中央に英霊之塔、その周囲に有縁墓地を配する形になったとも。花が手向けてあるのを見ると、誰かの「いま」の慰霊の気持ちが、場所にちゃんと届いているのが分かります。護国寺自体が、桂昌院ゆかりで江戸の時間を抱えた寺。散策好きとしては、こういう“都市の記憶の置き場所”を守ってくださるお寺の方々に、素直に頭が下がります。