白山の大雲寺で阿弥陀如来坐像を堪能。
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| 名前 |
木造阿弥陀如来坐像 |
|---|---|
| ジャンル |
|
| 評価 |
4.0 |
| 住所 |
|
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ストリートビューの情報は現状と異なる場合があります。
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白山の「木造阿弥陀如来坐像」は、大雲寺に伝わる文京区指定有形文化財で、所在地は白山二丁目の大雲寺です。文京区の指定文化財一覧でも、昭和57年11月1日指定の「木造阿弥陀如来坐像 一軀 白山2-14-6 大雲寺」と確認できます。大雲寺は寶國山荘厳院と号する浄土宗寺院で、この像は現在も本尊として伝えられています。この像でまず印象に残るのは、制作年代の古さです。文京区教育委員会掲示を引く解説によれば、ヒノキ材の一木造で高さは95.6センチ。頭部の奥行きの深さや、左脚部などに見られる角立った衣文には平安時代中期の余風がありつつ、衣文を抑えて全体に丸みを帯びた穏やかな作風から、定朝様の影響を受けた平安時代後期の作と考えられています。文京区内に残る仏像のなかでも、かなり古い時期に属する作例とされている点が大きな見どころです。ここで出てくる定朝という名も、この像を見るうえで大切です。定朝は平安後期を代表する仏師で、平等院鳳凰堂阿弥陀如来像で名高く、日本の阿弥陀彫刻の美意識を決定づけた人物の一人です。白山の大雲寺像は、定朝その人の作ではありませんが、その流れを受ける和様の落ち着き、ふくらみを帯びた静かな表情を伝える像として読むと、町なかの寺院に平安仏の系譜がそのまま残っていることの重みが感じられます。これは作風解説にもとづく読み取りです。大雲寺そのものの来歴と合わせて見ると、さらに印象が深まります。大雲寺は寛永3年(1626)に本郷丸山で創建され、のちに現在の白山へ移ったとされます。江戸初期に成立した白山の寺町の中に、さらにそれ以前、平安後期までさかのぼる仏像が本尊として息づいているわけで、白山という土地の時間の厚みがよく伝わってきます。寺号の大雲寺、地名の白山、そして定朝様式という三つを重ねて眺めると、この文化財看板の内容がぐっと立体的に見えてきました。現地では、派手に人を集めるタイプの文化財というより、静かに向き合うほど味わいが出る仏像だと感じます。白山散策の途中でこの案内板に出会ったら、大雲寺という寺の履歴と、平安後期の阿弥陀像がここに伝わっている事実をあわせて受け止めると、町の見え方が少し変わる場所だと思います。