心温まる日曜日のひととき。
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| 名前 |
犬塚勉の美術館(犬塚宅) |
|---|---|
| ジャンル |
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| HP | |
| 評価 |
5.0 |
| 住所 |
|
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ストリートビューの情報は現状と異なる場合があります。
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2025年12月の日曜日に訪問。犬塚勉さんの作品が、2024年から春と秋の土日に自宅ギャラリーで公開されています。開催案内は公式ホームページ上で告知され、メールでの予約制。料金は1000円、午前と午後それぞれ10名ずつという、少人数で味わう贅沢な展覧会です。犬塚勉さんは、多摩で小学校の図工専科として働きながら、登山と絵画制作を続けていた方です。1988年、「水を見に行く」と告げて谷川岳・赤谷川へ。作品のモチーフとなる岩と滝の構想を練るためだったそうですが、そのまま遭難し、38歳という若さで帰らぬ人となりました―。自然への畏敬に満ちた、緊張感すら漂う超写実的な山野のアクリル画。知る人ぞ知る“隠れた巨匠”といった存在でしたが、2009年、NHK「日曜美術館」で紹介されると一気に注目が高まり、2011年には日本橋高島屋で個展も開催。私もその際に鑑賞し、画面の濃密で静謐な空気、ダイナミックなのにどこか祈りのような構図に圧倒され、「もっと生きて、もっと多くの絵を描いて欲しかった…」と胸が締めつけられたのを、今も鮮明に覚えています。その後、2019年の川崎市民ミュージアムでの個展開催が発表され、再び作品と出会える日を心待ちにしていました。ところが!台風でミュージアムが水没。地下収蔵庫にあった犬塚作品約100点も被害を受け、修復には10年以上かかるとのこと。あまりの衝撃に言葉を失いました。被害を免れた作品や修復を終えた作品はご遺族のもとに戻り、奥様のご自宅(柏市逆井)での定期公開というかたちで再び光を浴びることに。その空間に、ようやく足を踏み入れたのが今回です。展覧会は玄関から始まり、1・2階にアクリル画、水彩画、スケッチ、手稿、そして遺品の登山靴まで、30点ほどが丁寧に展示されています。一見すると普通の一軒家ですが、展示用に整えられており、作品にはきちんとネームプレートも。作品は公開ごとにセレクトが変わるそうですが、「縦走路」「梅雨の晴れ間」「ひぐらしの鳴く」など人気作は毎回展示されるとのこと。驚いたのは、シャガールやミロのような明るい色彩の抽象作品も並んでいたこと。奥様のお話では、「写実に至る前は仏画も学び、ニュアンス重視の作品にも挑んでいた」とのことで、画風の変遷を垣間見る貴重な体験でした。他にも、「制作は学校の夏休み中に一気に描き上げてしまう」「一度登山に同行したが、難易度の高い山で本当に大変だった」など、ご本人を知る方からでしか聞けないエピソードが次々と飛び出し、胸が熱くなります。お茶とお菓子のおもてなしまでいただき、感謝しかありません。犬塚さんの生涯と作品を、多くの人に知ってほしい――。奥様の強い想いがにじむ、とても温かい展覧会でした。ご興味がある方はぜひ訪れてみてください。お勧めです!