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お堂の中には厨子が入っており、その厨子の中に高さ39cmの善財童子と護法神像、14cmの韋駄天像が 一躰ずつ安置され、中央に(といってもその厨子の中の空間の殆ど全てを)地蔵菩薩を中心とした千体仏が安置されている。中心の地蔵菩薩は高さ21cmで、その周りを5cm程の大きさの小仏千躰がまるで岩壁のように作られた 光背にぎっしりと並べ付けられている。その小仏の圧倒的な量感は、まるで賽の河原へなだれ落ちて行く無数の命のようで恐ろしくもあるのだが、 中心の地蔵菩薩の微笑を見ているとその河原から救いだされたした命のようでもある。地蔵菩薩の裾には、もともと六地蔵が付けられていたようであるがよく見ると今は8躰で後世に修復されていることが分かる。というのも、先に書いた通りこの天王通りは昭和に入ってから整備された道で、 それまではこのお堂も路地の一角に建つごく普通のお堂で、近所の方も特に気にしていなかったのだと 世話人の方は言う。それは私たちがもつ仏像に対するイメージと円空仏の像容とは異なっているからなのだろう。 この像が円空の作であるということすら知らずに昭和30年代までこのお堂に安置されていた。しかし、安置と言っても今のような文化財としての姿ではなく、荒れた堂内で埃をかぶった悲惨な状態であった。その後、この像が円空の作であるということが分かり修復に出すのだが、小仏を掃除をし接着剤で止めるという 修理の仕方で今では円空が付けた本来の位置に小仏はない。それは小仏を一つ一つ見ても分かるのだが、右を向いたり左を向いたりとバラバラで統一感がない。光背としての小仏であるなら放射状に付けられていたと考えることもできる。その円空仏が入る厨子の隣には、これまた円空とは別の鉈彫の仏像が数体置かれている。これは、円空仏を修復に出す際にその下から出てきた仏像らしく、これは開扉時期でなくとも ガラス越しに拝見することができる。 その像を円空仏と勘違いし紹介するHPなどもあるようだが、これは円空とは全く関係がない。8月23日・24日を地蔵盆として開扉されていた千体仏地蔵堂であるが、 近年は高齢化も進み8月24日だけを地蔵盆のご開帳とされている。 あと一日だけ現在は開扉されるのであるが、それはこの先の天王川公園の藤まつりが 開催される期間の一日で通常はGWの天気の良い、一日のみお堂を開けて円空さんを 拝んでいただくことができるのだという。GWのご開帳に関しては津島市役所産業振興課に事前に確認すると教えていただけるらしい。南無。