熊野詣の出発点、出立王子跡。
出立王子跡の特徴
出立王子跡は熊野詣での重要な拠点です。
熊野古道中辺路への入口としても知られています。
出立を詠んだ万葉歌が残る歴史的な場所です。
熊野古道中辺路はここから。
2018-02-18すこし坂を上ります。車に気をつけてください。狛犬が愛嬌ある顔をしています。
出立を詠んだ万葉歌がある「わが背子が使い来むかと出立(いでたち)のこの松原を今日か過ぎなむ」(万葉集)~ 夫からの手紙が届かないかと門に出で立っている。夫は出立というところを今日は過ぎたであろうか ~「出で立つ」と「出立(地名)」「待つ」と「松」を掛けたらしい。
名前 |
出立王子跡 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
3.8 |
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出立王子跡(でだちおうじあと)熊野詣での際、田辺から海岸線に別れを告げ中辺路へ入る参拝者には、潮で身を清める最後の場所として、ここ出立は重要な拠点でした。身を清めるためにする潮浴びのことを潮垢離といい、ここ出立王子前方の潮垢離浜で行われました。建仁元年(1201)の御幸記では後鳥羽院に同行した藤原定家が不覚にも風邪をひき、出立での潮垢離を辞退したところ、厳しく叱責され、やむなく潮浴びをしたと伝えられています。 また、 出立の地名は万葉集に「出立の松原」と詠まれ、平安末期の『中右記』には「田之陪(たのべ)に行き王子社に奉幣」と見え、田部(たなべ)王子ともいわれたりしました。 王子社はもと元町西郷の御所谷附近にあったといわれていますが元の場所は不明で、現在はこの地に移されています。