登録有形文化財、久地円筒分水。
久地円筒分水の特徴
二ヶ領用水沿いにある、独特の円形構造物です。
昭和16年に完成した登録有形文化財です。
サイフォンの原理を利用した農業用水の設備です。
二ヶ領用水沿いに歩いているとこれまで見かけた堤や堰とは明らかに異質な円形の構造物があります。一見すると地味で味気のない噴水のようにも見えますが丸い水盆から放射状に水が落ちています。この構造物が二ヶ領用水を作付面積に応じて分水するための設備と知り、真っ先に政治哲学者ロールズの「公正としての正義 justice as fairness」というフレーズが頭をよぎりました。二ヶ領用水の流域の農民たちは溝口水騒動(1821)をはじめとする様々な争いの末にこの久地円筒分水にたどり着いたのでしょう。誰もが納得できる公正は難しいのかもしれません。しかしこの美しい円形が一時的であれ農民たちに納得と前進をもたらしたのは疑いのない事実であり、そこに久地円筒分水に惹かれる理由があるような気がします。
住宅地にある癒しのスポットです。円筒分水ファン界隈では聖地と呼ばれており、国の登録有形文化財にも登録されています。ひとつの農業用水路から4箇所の農地に分水するための施設。完成当時(昭和16年)水は大変貴重で入水量に対して常に同比率で分水させるため、この形状になったようです。(確かに用水路に流れる水も中央と両端では流速・流量が変わりますから、この形状を考案された方は凄いっ!!)車で行って参りましたが、住宅地で道幅が狭いので路駐はNGです。近くのコインパーキング「三井のリパーク 川崎久地1丁目駐車場(川崎市高津区久地1-4-14)20分100円・1日最大料金1,200円」を利用させていただきました。
千葉の円筒分水は見たことはあり、都街から離れたところにあるものとの感じていたのだけど、こんな場所にもあるとは知りませんでした。驚きです。多古のものよりずっと大きくて見応えもあり、農地に水が必要な梅雨明け前の訪問と言うこともあり、しっかりと機能している姿を見ることができました。住宅地にあったのですが、しっかり機能していると言うことは、近くに畑があるのかな?流石に田んぼあるような気配ありませんでしたから、、、後で地図を頼りその辺は確認してみようと思います。ちなみに、多古の円筒分水との違いは流れ出る水の清らかさ。まあ、仕方ないですね。多古は、千葉と言っても都会から離れた場所で米処ですからね。
登録有形文化財になっている久地円筒分水。先人の知恵に感心させられます。取水口等の水音が心地よく、ベンチがあり、たまに水鳥もいる、癒やしのスポットですね~。久地円筒分水は時々テレビで紹介されることがあり、春には桜の花見としても有名な場所です。円筒分水ができる前の分水設備では公平に分水できず、争いがあったそうで、昭和16年に円筒分水ができてからは争いがなくなったそうな。近くに旧分水設備の記念碑があります。駐車場やトイレ等はありません。
住宅地の中にある公園の噴水?みたいですが、農業用水を均等に各用水に分配する設備です。中心の円筒部分から水が溢れ、その水が外の円筒の部分でさらに四つの堀(久地堀、六ヶ村堀、川崎堀、根方堀)に分水されています。中央の円筒から水が湧き出て外の円筒から水が零れるだけ?のシンプルな仕組みですが、水の流れる様や水面に映る緑を眺めていると何故かホッとします。元々は、この先にある久地分量樋で分水されていたのですが、それぞれの堀に均等に分水ができずに水争いが絶えず、昭和の頃に「円筒型の分水施設」に移行しました。また、円筒の円周比に応じて分水が可能なため、全国にこうした円筒分水が広まったようです。そうした歴史的重要性もあり、国の登録有形文化財にも登録されています。
昭和16年(1941年)に完成した「九地円筒分水」。田中休愚という方が江戸幕府の命により造った分量樋(水を平等に分ける施設)を、昭和になり更に近代化させた円筒分水です。平賀栄治という方が手掛けました。古くは江戸時代初期に徳川家康公の命により、小泉次大夫という方が大規模用水路を造り水不足を解消し江戸時代中期に田中休愚という方が、その用水路を再興・分水樋に改良し水の取り合いの争いを解消。さらに時代は下り、昭和に入りまた水の取り合いの争いが始まったらしく、平賀栄治という方がもっと細分化して水を分けられる様に、九地分量樋すぐ横に「九地円筒分水」を完成させたとか。これにより江戸時代に始まった九地用水路の分量樋の方は取り壊され消滅しました。地味な史跡ですが…徳川家康公が「どうする?」と考えた所から始まり、数百年かけて進化して来た興味深い史跡です。是非に訪問される事をオススメします。
以前子供から聞いていて気になっていた場所。川崎市内にこんな場所があるなんて思っていなかったので、休日に息子の案内で尋ねてみました。普通の住宅街からちょっと離れた場所に有るのですが、実物は思った以上に規模が大きくてビックリ。にしても昔の人は、良く考えてこんなものを作ったんだと感心しました。
円周の比率で4箇所に水量を配分している。少ししか分水されない水路もあってなんだか寂しい気持ちになった。近くの電柱に「ふるさとアーカイブ」として昭和20年にはここで水浴びをしていた写真があった。
ブラタモリとかでも取り上げられていた、気軽に訪れることができる登録有形文化財です。見事な土木遺産がある素敵な憩いの場でもありますが、平瀬川のトンネルが顔を出す場所でもあり、二ヶ領用水のサイフォン導水用施設(堰)があり、よく見れば魚道があり、その魚道に居座る白鷺等ハンター🦅居たり…複数の水利施設の集合体が住宅街にあることの違和感と、相反するワクワク感が入り混じり…要するに、ずっと興奮が収まりませんでした😆円筒分水から溢れ出る水の優しい音は、大変心地良く、ずーっと聞いていられますね。横に草っ原がありますので、コットを持ってきてココで寝たら、簡単に寝落ちしそうです。次回は、桜の季節🌸に行きます!!
名前 |
久地円筒分水 |
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ジャンル |
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電話番号 |
044-861-3144 |
住所 |
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HP | |
評価 |
4.1 |
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昨日たまたま走っていたら交差点のなまえが円形分水の名があり、訪れました。円形分水は知っていましたが、初めて見れて感動ものでした。(*^^*)