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名前 |
浮図田 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
4.0 |
浮図田(ふとでん)は、ならまちエリアにある世界遺産「元興寺」の本堂・禅室の南側に大きく広がる「石仏・石塔群」です。この浮図田は、昔からこのような膨大な数の石仏たちが並べられていた訳ではなく、昭和63年(1988年)に元興寺境内を整備する一環でおよそ2500基もの大量の石仏・石塔をこの場所に集めて「田園の稲穂」のごとく設置されるようになったものであり、元興寺の「新しい名所」となっています。歴史を辿ると、石仏・石塔の元々の設置場所はこのお寺の境内であったり、寺外から集められたものもあったり、建立した人々も元興寺関係者や興福寺門跡の大乗院関係者、また奈良町の庶民であったりと様々なルーツを持つものとなっています。置かれているものは板碑五輪塔や阿弥陀仏地蔵尊など、極楽への往生を願い鎌倉時代の終わりから江戸時代の中頃までに造立されたものが多くなっており、元興寺がかつての大寺院から奈良町の住民の「庶民信仰」の拠点として機能するようになった時代を物語るような存在となっています。現在は定番の「写真撮影スポット」となった浮図田では、とりわけ飛鳥時代の屋根瓦が今もなお残る「禅室」と「本堂」を背景に浮図田の石仏たちを眺めるアングルから写真を撮影する人が多く、初夏の桔梗、秋の萩や彼岸花など、季節ごとの美しい自然に囲まれた美しい風景を楽しんで頂けるようにもなっています。