和泉式部ゆかりの五輪塔、歴史の息吹を感じて。
名前 |
和泉式部の墓 |
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ジャンル |
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電話番号 |
0774-75-1216 |
住所 |
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HP |
https://www.city.kizugawa.lg.jp/index.cfm/8,28724,36,420,html |
評価 |
5.0 |
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今から約1000年前に書かれた古典文学の和泉式部日記、その作者の和泉式部の墓で、今は無名のお寺の本堂の裏に石製の古い五輪塔と、石碑が残されています。木津には、ここで和泉式部が亡くなったという伝承が昔からありました。それで江戸時代頃に木津の町人がお堂を立てたというのがこの場所についての経緯ですから、入口にお寺の名前が無いようです。最初に伝承があり、五輪塔が立ち、お寺が立ったという流れでしょうね。(和泉式部はこの木津の生まれであったようです。)さて、和泉式部の墓よりも注目したいのは隣の石碑です。「いつミ式ふ墓」とありますが、明らかに江戸時代頃の一般庶民の立てた石碑ですね。和泉式部への民間信仰が昔からあったことを示す史跡です。昔の人…おそらく女性達でしょうけど、スキャンダラスに注目を浴びても、恋愛に自由に自分に正直に生きた1000年前の和泉式部にあやかりたかったのでしょう。その気持ちが、五輪塔やお寺に形を変え、石碑になったのが、この「いつミ式ふ墓」のように感じます。なお、和泉式部の墓は各地に残っていますから、実際にどこで亡くなったのかは明確でないようです。ですが…、せめて人生の最期だけでも人々から注目を浴びず、ひっそりと過ごしたいという和泉式部の気持ちを思うと、このまま永久に、正解が見つからないままでいいように思います。