西村博之
と 管理人
にしむら ひろゆき 西村博之 |
西村 博之(にしむら ひろゆき、1976年(昭和51年)11月16日 - )は、日本の実業家、著作家(書籍・動画)。日本最大級の匿名掲示板「2ちゃんねる」開設者、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」管理人。ドワンゴが資金提供している日本最大級の動画配信サービス「ニコニコ動画」元取締役管理人。東京プラス株式会社代表取締役、有限会社未来検索ブラジル取締役。愛称・通称は「ひろゆき」。 東京都北区赤羽北出身。O型。大学在学中の1999年に「2ちゃんねる」(現・5ちゃんねる)を開設し、管理人となる。2005年、ニワンゴ(現・ドワンゴ)取締役管理人に就任し、翌年に「ニコニコ動画」を開始。並行して企画立案、サービス運営、プログラマーとして複数の企業運営に携わる。2015年にフランスのパリへ移住。同年、英語圏最大の匿名画像掲示板「4chan」を買収し管理人に就任する。 |
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かつては日本最大級の匿名掲示板であった旧「2ちゃんねる」開設者で元管理人 株式会社ドワンゴが出資する動画配信サービス「ニコニコ動画」の運営会社ニワンゴの元取締役管理人として川上量生らと共に創設に関与した。
東京都北区赤羽北出身。
大学在学中の1999年、度重なるサーバーダウンや荒らしなど諸問題を抱えていたスレッドフロート型掲示板「あめぞう」の避難所として匿名掲示板「2ちゃんねる」(現:5ちゃんねる)を開設し、管理人となる。
以後、中尾嘉宏やジム・ワトキンス、山本一郎らと協力して同サイトの運営を続ける。
しかし、同サイト上に書き込まれたネット中傷の削除依頼を拒否したことにより多数の訴訟に敗訴、多額の損害賠償を請求されることになった(債務総額は30億円を超える)https://webronza.asahi.com/national/articles/2022110900005.htmlhttps://webronza.asahi.com/national/articles/2022112600001.html山本一郎「偉大なるワンマン西村博之」『WiLL』2015年3月号。
2003年、竹中直純、深水英一郎と協力して「未来検索ブラジル」を設立、同社の取締役に就任する。
2005年、川上量生、自民党の麻生太郎の長男である麻生将豊らの協力で設立されたドワンゴ子会社のニワンゴ取締役管理人に就任し、翌年の「ニコニコ動画」の立ち上げに関与 並行して複数の企業運営に携わる。
2004年10月、2ちゃんねるのログを書籍化した『電車男』が映画化・テレビドラマ化・舞台化もされる大ヒットをし、ひろゆきはその印税を「僕が書いているわけじゃないので、あぶく銭だった」として、阪神・淡路大震災などの被災者に全て寄付したと発言している。
2ちゃんねる管理人としての収入は「サラリーマンの生涯年収を年で稼ぐくらいでしたね」と発言している。
2005年11月14日、川上量生、麻生将豊(麻生太郎の長男)らの協力を得て設立されたドワンゴの子会社ニワンゴの取締役管理人に就任 当初ニワンゴは未来検索ブラジルの技術を応用した「メールポータル」などのサービスをリリースしたが、ユーザー数が伸びずに低迷した佐々木俊尚「ニコニコ動画が未来を作る ドワンゴ物語」pp.228-269。
2009年1月2日、2ch.netをシンガポールの法人「PACKET MONSTER INC.」(パケットモンスター社)に譲渡し、管理人からも退いた、と主張したが、実際はドメインの所有権をペーパーカンパニーに移転したに過ぎず、ひろゆきが取締役を務める東京プラス社および未来検索ブラジル社に2ch.netの収益が還流されていたとみなされている。
この時期、盟友の川上量生から「いろいろと都合が悪いんで(ニコニコ動画の管理人を)辞めてくれない?」と宣告され、2月18日、一身上の都合によりニワンゴの取締役を辞任。
4月11日、匿名掲示板「2ちゃんねる」(2ch.sc) を開設し管理人に就任 なお、2ch.scは2ch.netのデータをコピーしたサイトと評されている。
また、これに対抗する形でジムは「4ch.sc」というドメインを独自に取得した。
2016年5月、ひろゆきが「2ちゃんねる」および「2ch」の日本国内における商標権を取得 同時期に、ひろゆきは世界知的所有権機関 (WIPO) の調停・仲裁センターに「2ch.net」が不法占拠されているとしてドメインの移転を求める申立てを行った。
しかし同年7月、WIPOはひろゆきによる上記のドメイン移転申し立てを棄却した。
ひろゆきの申立棄却を受け、ジムは「ひろゆきによる一連の主張は全くもって虚偽であり、Race Queen Inc.による2ch.netの管理運営を妨害する違法行為である」と非難した。
しかし同時期に特許庁は、Race Queen Inc.が申請していた「2ch」「2ちゃんねる」の商標登録無効審判請求を棄却する。
これを受けて2ちゃんねるの技術担当者であり、8chanの管理人(当時)でもあるロンが「5ちゃんねる」および「5ch」の日本国内における商標権を先回りする形で2016年12月9日に取得した. Toreru商標検索 2021/04/29。
250px|thumb|4chanの親サイト「ふたば☆ちゃんねる」() は、2ちゃんねるの分派として2001年に開設された。
250px|thumb|4chanの創設者で初代管理人のクリストファー・プール|moot。
mootは英語圏のインターネットフォーラム「Something Awful」と日本語圏の画像掲示板「ふたば☆ちゃんねる」のアクティブユーザーであった。
thumb|250px|ひろゆきの4chanから派生した8chan(現:8kun)は「世界で最も卑劣なウェブサイト」とも評される匿名掲示板 また管理人のロン・ワトキンスは、Qアノン陰謀論における「Qアノン#「Q」の正体|Q」の正体として一般的に信じられているHBO『Q: Into the Storm』Episode6「嵐の中へ」(Broadcast - April 4, 2021)。
2015年9月21日、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人になることを発表 4chan開設者のmootこと前管理人のクリストファー・プールは引退の理由として反フェミニズム運動として悪名高いゲーマーゲート集団嫌がらせ事件の投稿を禁止したことによる殺害予告や誹謗中傷などのトラブルを挙げている。
また新管理人のひろゆきについてmootは「ひろゆき氏は匿名コミュニティーのパイオニアであり、4chanの曽祖父とみなすことができる。
同氏が1999年に立ち上げた2ちゃんねるは、4chanを触発したふたば☆ちゃんねるの開設につながったのだから もし彼がいなかったら、4chan、そして『全ての』匿名画像掲示板は、もしかしたらこんにち誰も使ってなかったかもしれないんだ」とし、「ひろゆき氏ほど4chanのリーダーに適任の人はいない」と語った。
これに対してひろゆきは「I am not so old to be called "great-grandpa", ain't I?」(おいらは“ひいおじいちゃん”と呼ばれるほど年寄りじゃないよ)とコメントした(注: 2015年当時、ひろゆきは38歳であった)。
一方で8chan管理人のロンは、ひろゆきの4chan買収について「2ちゃんねるを奪った親父への腹いせでやった部分もあるのだろうね」とHBOのドキュメンタリー番組『Q: Into the Storm』で語っている。
また元2ch.net副管理人の山本一郎は「2ちゃんねるをジムに半ば乗っ取られる形で失ったひろゆきが、匿名掲示板サービスの本尊に返り咲くため、関係する日本企業(ドワンゴ、未来検索ブラジル、グッドスマイルカンパニー)を巻き込んでビジネスを成立させようとした」「ひろゆきを前に立てて、うまく儲けたり、やりたいことをやる人がいた」と推察している。
プレタポルテ by 夜間飛行 2022年5月31日。
ジムは4chanから派生した世界で最も悪名高い匿名掲示板「8kun」の新管理人となり、4chan~8chan発の過激な陰謀論「Qアノン」を支援する目的で政治資金団体「」を立ち上げた。
またロンが「Q」として8chanで広めたとされるQアノン陰謀論の信奉者は、2021年1月6日に米連邦議会議事堂襲撃事件を起こしている。
文筆家でミュージシャンのロマン優光は、アメリカの民主主義を大きく揺るがしたワトキンス親子について「米国の掲示板において意図的に日本の掲示板文化の差別と陰謀論が広がっていく構造を持ち込んだふしがある」と評している。
その後、ひろゆきは4chanとQアノンに関連する取材について、自らはかかわる意思がないことを明言した。
朝日新聞が4chan関連で取材を依頼した際も「事実無根のことを平気で流すメディアであれば取材を受けてもウソを流されると思ったので受けていません」と拒絶する姿勢をとっている。
2022年12月18日、米新聞大手のNew York Timesは、4chan管理人としてのひろゆきを全面的にフィーチャーした記事「アメリカで彼のサイトは大量虐殺に関連づけられてきたが、彼は日本のスターである」を公開した。
同紙記者のベン・ドゥーリーは、ひろゆきについて、以前から4chanで顕在化していたヘイトスピーチを放置することで大量虐殺や憎悪犯罪を引き起こし、Qアノンや反ワクチン運動など有害な陰謀論を通して、結果的にアメリカの分断を招きながらも積極的な収拾を行わず曖昧な態度に終始している、という趣旨の指摘を行ったうえで「彼は、そうしたことに問題があるとは考えていないようだ」「社会から非難されることに対する強い恐怖心がしばしば支配の道具として使われる日本においては、恥をほとんど何とも思わない彼の能力はある種の最終兵器であり、それが彼の成功を支える一大要因となっている」と評した。
続けて同紙は「彼自身、悪名高い4chanのオーナーであることを公の場で語りたがらない」と指摘している。
YouTubeのライブチャットではお酒を飲みながらスパチャの質問に答えたり、あめぞう時代から付き合いがあるひげおやじ(ガジェット通信副編集長)とのトーク配信を定期的に行っている。
2021年3月にLINE株式会社が日本の15歳から24歳までの男女を対象に調査した「いちばん信頼している/参考にしているインフルエンサー・有名人」(投票総数4,732)では、第1位のHIKAKIN(得票率2.2%)に次いで、ひろゆきが第2位(1.1%)に選ばれた。
ひろゆきへの投票理由は「その人のセンスが好きだから」「説明が上手、説得力があるから」などが挙げられた。
元々、2ちゃんねるユーザーには管理人として知名度があったが、近年は2ちゃんねるを見たことがない若者世代の支持も集めている。
2021年6月、Twitterのフォロワー数とYouTubeの登録者数が100万人を突破 関連コンテンツの閲覧数は月間3億回超となる。
2021年7月のソニー生命によるアンケート調査『中高生が思い描く将来についての意識調査2021』では、『将来のことを相談したいと思う有名人』の3位にランクイン(1位はマツコ・デラックス、2位は明石家さんま) また『“将来、こういう大人になりたい”と思う有名人』でも10位 2021年度上半期の「大学生流行語大賞」のヒト部門で第3位に選ばれた(1位はコムドット、2位は大谷翔平) 2022年3月の「Z世代が選ぶ!!上司にしたい有名人TOP10」では第7位にランクイン 「誠実だしまともなことを言ってくれる。
自分のためになる。
」「どんな取引先も論破しそう」「頼れて、人間性としても十分」「大きな声で怒らなそう」「尊敬」と評価されている。
2022年5月のLINE株式会社による日本の15歳から24歳までの男女を対象にしたアンケート「いちばん信頼している/参考にしているインフルエンサー・有名人」でもHIKAKINに続く第2位だった。
投票理由として「説明が上手、説得力があるから」が1位となり、次いで「話が面白いから」が2位だった。
2022年7月のユース・タイム・ジャパン・プロジェクト(略称:YTJP)によるアンケート「高校生が総理大臣になってほしいと思う有名人は?」(回答者計872人)の男子部門で第1位 これに対してひろゆきは「その『ひろゆき』という人は時間を守らないことで有名らしいですよ」と反応した。
thumb|240px|ひろゆきが管理運営する/pol/(非ポリコレ板)は、有害な陰謀論やオルタナ右翼の巣窟として4chanで最も物議をかもす掲示板である。
2022年5月、米バッファローのスーパーで銃乱射事件が発生する。
犯人の青年は、事件直前に犯行声明を4chanに投稿しており、非ポリコレ板(/pol/)で流布されている白人至上主義の陰謀論「グレート・リプレイスメント」に直接的な刺激を受けたと記している。
CNNは管理人のひろゆきにコメントを繰り返し求めたものの「返答がなかった」「何の声明・見解も出していない」と報道している。
一方、ひろゆきはTwitterに自身の顔写真を添付した上で「私が白人だと思いますか? 私自身が、4chanは白人至上主義者のサイトではないという生きた証拠です」と英語で書き込んだ過去の投稿を「なんで私が白人なんだ? 色盲なのか?」と引用リツイートした。
これに対して朝日新聞記者の藤原学思は「論理的に、サイトの運営者が白人ではないことは、サイトのユーザーに白人至上主義者が多くないことの『証拠』にはならないはずだ」と述べている。
当時の2ちゃんねるでは「発信元は一切分かりません お気楽ご気楽に書き込んで下さい」として、IPアドレスを原則として保存しないことを約束しており(のちに保存する方針に変更)、発信元を特定することが困難又は不可能であることを宣伝していた。
このように、当時の2ちゃんねるの仕組みでは、名誉毀損などの無責任な言論による違法行為の責任を書き込んだ本人に追及することが不可能であったため、ユーザーは、自らの責任を問われることなく、権利侵害の発言を書き込むことが可能だった。
「削除ガイドライン」というものが名目上定められていたもの、裁判所には「内容が不明確であり、しかも、削除人は、それを業としないボランティアにすぎないことから、本件掲示板における発言によって名誉を毀損された者が、所定の方式に従って発言の削除を求めても、必ずしも削除人によって削除されるとは限らない」と認定されている。
そのため、管理人であるひろゆきが誹謗中傷の書き込みによる違法行為の責任を負担するのは当然、と裁判所に認定されている。
また、当時の2ちゃんねるではすでに「西鉄バスジャック事件」などの犯罪予告や「日本生命裁判」などの名誉毀損事件が多発しており、これらのような違法な書き込みが行われることが当然予想され、それに対する予防措置を行う義務もあったと認定されている。
このような被害に対し無頓着な管理人ひろゆきに対し、批判的な見解を示す著名人もいた。
2008年1月22日、男性6人組アカペラバンド「RAG FAIR」の奥村政佳が自身のブログ上で行った批判には当初賛同する意見も多かったものの、2ちゃんねるで関連スレッドが立ち始めると「あなたって、上から目線の方だったんですね がっかりしました」「落ち目で売名行為っすか?wwww必死っすねwwwwww」などの中傷コメントが殺到するようになった。
2007年1月29日、元2ch.net副管理人の「切込隊長」こと山本一郎が起こした、ひろゆきに対する名誉毀損裁判に珍しく出廷した。
ひろゆきは「基本的には出ない(注:「出廷しない」の意)のですが、今回は知り合いなので、面白いかなと思ったんです 原告がどんな顔をしてくるのか知りたかったんです」とコメントしている。
口頭弁論は2007年9月までに5回行われ、そのなかで山本がひろゆきに対し「ハゲ」と投稿したことについてひろゆきが言及した。
2008年2月、ひろゆきの敗訴に終わる。
過去ログ削除と80万円の支払い命令(請求200万円)。
2011年当時、警視庁が行った削除要請の35%を2ちゃんねるが占めていたが、依頼した5223件のうち97%が無視されていた(逆に他のサイトは97%が削除されていた)。
警視庁が管理人の責任を追及しようとしても、登記上の管理会社がペーパーカンパニーであったり、サーバーが海外を転々としているなどの不透明な運営実態に阻まれていた。
2014年に2ちゃんねるの管理権を失ったひろゆきは、オリジナルの2ちゃんねる「2ch.net」のデータを自動的にコピーするサイト「2ch.sc」を開設したが、大半のユーザーはジム・ワトキンスが管理する「2ch.net」に残留した。
「2ch.net」では削除方法が改定され、メールにより非公開で削除依頼を受け付けるようになった。
個人を対象とした誹謗中傷の場合、早ければ1日から2日で削除されるようになり、改善された。
しかし「2ch.net」のデータは「2ch.sc」に自動的にコピーされるため、削除の手間が結果的に増えてしまった。
「2ch.sc」は従来通り削除依頼を削除スレッドを立てた上、公開で行う必要があり、従来通り2次被害のリスクがあった。
削除の基準も「2ch.net」より厳しかった。
また、削除ガイドラインには描かれていない落とし穴として、削除依頼の内容は原則的に削除されないこともあった。
そのため実際には削除スレッドを立てずに「2ch.sc」の名義上の管理者・シンガポール法人「パケットモンスター(PACKET MONSTER INC)」か、実質的な管理人・西村博之を相手に裁判所の仮処分を行うことが現実的だった。
結果として、2ちゃんねるの誹謗中傷を削除する手間が増える結果となった。
一方で、ひろゆきは自身の立場について「あくまで自分は匿名掲示板の管理人に過ぎず、犯罪の責任は書き込みを行った本人にある」「投稿を消すかどうかは法が決めるべきで、一介のユーザーやら管理人やらが決めるべきではない」と主張しており、賠償金を踏み倒す理由については次のように述べている。
ひろゆきは掲示板という場を提供しただけの管理人に責任が追及されることを、さまざまなたとえ話を使って疑問視している。
2003年6月25日、女性プロ麻雀士が、2ちゃんねる上の中傷書き込みを巡って、管理人のひろゆきに対して約600万円の損害賠償を起こした事件の判決が東京地裁であった。
大橋寛明裁判長は「要請されても記載を削除するなど送信防止措置を講じておらず、違法だ」として、100万円の損害賠償請求、および違法な書き込みの削除を命じた。
2004年5月、ジャーナリストの寺澤有らが2ちゃんねる上の中傷書き込みをめぐって起こした訴訟で、東京地裁はプロバイダ責任制限法にもとづき、管理人のひろゆきに発信者情報の開示を命じた。
しかし、ひろゆきが東京地裁の命令に従わなかったため、8月27日までに東京地裁(鬼沢友直裁判官)は、ひろゆきに1日3万円の制裁金を科すことを認めた。
2006年10月25日、当時20代の女性プロゴルファーが、2ちゃんねる上の中傷書き込みを巡って管理人のひろゆきに対して民事訴訟を起こした事件で、東京地裁は100万円の損害賠償、違法な書き込みの削除と発信者の情報開示を命じた。
削除依頼を求めても応じなかったことによる提訴だった。
2013年2月、両社はひろゆきが2009年1月に2ch.netの事業をシンガポールの会社に譲渡し、管理人を退いたことを明らかにしているにも関わらず、ひろゆきや未来検索ブラジルを家宅捜索と差押さえしたことに対し、違憲・違法として、東京都と大阪府を被告とした国家賠償請求訴訟を提起した。
匿名掲示板の運営者としては、2ちゃんねる関係者からも否定的な評価がなされている。
現5ちゃんねる/8chan管理人のジム・ワトキンスからは「2ちゃんねるのスポークスマンにすぎず、最初からプログラミングの技術力もさほど高くなかったし、ウェブサイトの運用にはついていけないレベルだった」と評価されている。
2ちゃんねるの保守運用に尽力してきた、実質的な2代目管理人の中尾嘉宏(ハンドルネーム「FOX★」「夜勤」で知られる)も「ひろゆきの技術力では、私たちがどのようなプログラミングをしていたかなど理解できない」と述べており、かつてひろゆきが「プログラムのバグは放っておけば治る」と言い放ち、2ちゃんねるの技術関係者を呆れさせたことを商標権裁判における陳述書で明かしている。
初期の2ちゃんねるの運営に関与していた元副管理人の山本一郎も、ひろゆきの2ちゃんねる運営について、まったくと言っていいほどマネジネントを行わず、契約書を作らなかったために金銭のトラブルが絶えなかったとし、「集まってきた人たちが2ちゃんねるを支え、だんだんと問題にぶち当たっては突然の西村のヘイト(理由のよく分からない恨みや嫌悪)に巻き込まれて、理不尽に袂を分かつことの連続でした。
偉大なるワンマンによる中小企業とあまり変わらない」と話している。
また、裁判回避のために「自分は金に執着しない」というセルフブランディングをしてきたとも話している山本一郎「偉大なるワンマン西村博之」『WILL』2015年3月号 p306-307。
8chan創設者で元2ちゃんねる従業員のフレドリック・ブレンナンも「ひろゆきには、まったく評価できるところはないです 出来る男とも思わない 法律や警察をいかにして逃れるかだけを考えている印象です 決して本心をださずにのらりくらりとしていて、まるで政治家のようです もともと匿名掲示板の管理人なんて、まともな人がいるとは思わない」と話している。
2ちゃんねると同様にやはり彼が管理人を務めていたアメリカの匿名掲示板サイト「4chan」は、危険極まりない陰謀論的な思考の温床となり、数々の過激思想や暴力犯罪を生み出したことで知られている。
彼の信者の態度はそうした場にまで広がっていったのだろう。
2000年の西鉄バスジャック事件でテレビ朝日の報道番組『ニュースステーション』のインタビュー取材を受けた際、「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」と発言し、2ちゃんねる(2ch.net)の開設者・管理人として初めてのメディア出演となったことも合わせて、ネット上で話題となった。
この言葉は20年経った2020年現在も考えは変わっていないとしており、スマートフォンが普及し誰でもネットに触れられるようになった今こそ、フェイクニュースや陰謀論のようなまったく根拠のない情報に騙されない情報リテラシーが必要であると主張している。
うそに騙されないための子供の教育法として、「インターネットの情報の真贋を見極めるには、知識が必要です それを子どもに求めるのは酷ですし、大人でも難しいのは前に述べたとおり ならば、とりあえずは『誰が書いているのか?』がわからない情報は基本的に信じない、というスタンスを教えるといいと思います 署名記事でも、全国紙でもいいので責任の所在がわかっていれば、もし間違いであっても、責任転嫁しやすい これが『まとめサイトに書いてあった』と言ってしまうような頭の悪い人にならないように、子どもを育てることから始めるといいのではないでしょうか。
」と匿名の情報を信じないことを勧めている。
ひろゆきのアイコンは4chanのユーザーによって創作された。
これは4chan開設者のmootが猫耳のペルソナであることに対抗して、兎耳を持つ男の子として作成されたものである。
愛称は「Hiro-tan」あるいは「Mootwo(ひろゆきが4chanの2番目の管理人であることに由来)」 他に人種差別的なスラングを絡めた。
「gook moot(グック・ムート)」、「Hiroshima Nagasaki(ヒロシマ・ナガサキ)」とも呼ばれる。
管理人(村長)のひろゆきは以下のように述べている。
東京都北区赤羽北出身。
大学在学中の1999年、度重なるサーバーダウンや荒らしなど諸問題を抱えていたスレッドフロート型掲示板「あめぞう」の避難所として匿名掲示板「2ちゃんねる」(現:5ちゃんねる)を開設し、管理人となる。
以後、中尾嘉宏やジム・ワトキンス、山本一郎らと協力して同サイトの運営を続ける。
しかし、同サイト上に書き込まれたネット中傷の削除依頼を拒否したことにより多数の訴訟に敗訴、多額の損害賠償を請求されることになった(債務総額は30億円を超える)https://webronza.asahi.com/national/articles/2022110900005.htmlhttps://webronza.asahi.com/national/articles/2022112600001.html山本一郎「偉大なるワンマン西村博之」『WiLL』2015年3月号。
2003年、竹中直純、深水英一郎と協力して「未来検索ブラジル」を設立、同社の取締役に就任する。
2005年、川上量生、自民党の麻生太郎の長男である麻生将豊らの協力で設立されたドワンゴ子会社のニワンゴ取締役管理人に就任し、翌年の「ニコニコ動画」の立ち上げに関与 並行して複数の企業運営に携わる。
2004年10月、2ちゃんねるのログを書籍化した『電車男』が映画化・テレビドラマ化・舞台化もされる大ヒットをし、ひろゆきはその印税を「僕が書いているわけじゃないので、あぶく銭だった」として、阪神・淡路大震災などの被災者に全て寄付したと発言している。
2ちゃんねる管理人としての収入は「サラリーマンの生涯年収を年で稼ぐくらいでしたね」と発言している。
2005年11月14日、川上量生、麻生将豊(麻生太郎の長男)らの協力を得て設立されたドワンゴの子会社ニワンゴの取締役管理人に就任 当初ニワンゴは未来検索ブラジルの技術を応用した「メールポータル」などのサービスをリリースしたが、ユーザー数が伸びずに低迷した佐々木俊尚「ニコニコ動画が未来を作る ドワンゴ物語」pp.228-269。
2009年1月2日、2ch.netをシンガポールの法人「PACKET MONSTER INC.」(パケットモンスター社)に譲渡し、管理人からも退いた、と主張したが、実際はドメインの所有権をペーパーカンパニーに移転したに過ぎず、ひろゆきが取締役を務める東京プラス社および未来検索ブラジル社に2ch.netの収益が還流されていたとみなされている。
この時期、盟友の川上量生から「いろいろと都合が悪いんで(ニコニコ動画の管理人を)辞めてくれない?」と宣告され、2月18日、一身上の都合によりニワンゴの取締役を辞任。
4月11日、匿名掲示板「2ちゃんねる」(2ch.sc) を開設し管理人に就任 なお、2ch.scは2ch.netのデータをコピーしたサイトと評されている。
また、これに対抗する形でジムは「4ch.sc」というドメインを独自に取得した。
2016年5月、ひろゆきが「2ちゃんねる」および「2ch」の日本国内における商標権を取得 同時期に、ひろゆきは世界知的所有権機関 (WIPO) の調停・仲裁センターに「2ch.net」が不法占拠されているとしてドメインの移転を求める申立てを行った。
しかし同年7月、WIPOはひろゆきによる上記のドメイン移転申し立てを棄却した。
ひろゆきの申立棄却を受け、ジムは「ひろゆきによる一連の主張は全くもって虚偽であり、Race Queen Inc.による2ch.netの管理運営を妨害する違法行為である」と非難した。
しかし同時期に特許庁は、Race Queen Inc.が申請していた「2ch」「2ちゃんねる」の商標登録無効審判請求を棄却する。
これを受けて2ちゃんねるの技術担当者であり、8chanの管理人(当時)でもあるロンが「5ちゃんねる」および「5ch」の日本国内における商標権を先回りする形で2016年12月9日に取得した. Toreru商標検索 2021/04/29。
250px|thumb|4chanの親サイト「ふたば☆ちゃんねる」() は、2ちゃんねるの分派として2001年に開設された。
250px|thumb|4chanの創設者で初代管理人のクリストファー・プール|moot。
mootは英語圏のインターネットフォーラム「Something Awful」と日本語圏の画像掲示板「ふたば☆ちゃんねる」のアクティブユーザーであった。
thumb|250px|ひろゆきの4chanから派生した8chan(現:8kun)は「世界で最も卑劣なウェブサイト」とも評される匿名掲示板 また管理人のロン・ワトキンスは、Qアノン陰謀論における「Qアノン#「Q」の正体|Q」の正体として一般的に信じられているHBO『Q: Into the Storm』Episode6「嵐の中へ」(Broadcast - April 4, 2021)。
2015年9月21日、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人になることを発表 4chan開設者のmootこと前管理人のクリストファー・プールは引退の理由として反フェミニズム運動として悪名高いゲーマーゲート集団嫌がらせ事件の投稿を禁止したことによる殺害予告や誹謗中傷などのトラブルを挙げている。
また新管理人のひろゆきについてmootは「ひろゆき氏は匿名コミュニティーのパイオニアであり、4chanの曽祖父とみなすことができる。
同氏が1999年に立ち上げた2ちゃんねるは、4chanを触発したふたば☆ちゃんねるの開設につながったのだから もし彼がいなかったら、4chan、そして『全ての』匿名画像掲示板は、もしかしたらこんにち誰も使ってなかったかもしれないんだ」とし、「ひろゆき氏ほど4chanのリーダーに適任の人はいない」と語った。
これに対してひろゆきは「I am not so old to be called "great-grandpa", ain't I?」(おいらは“ひいおじいちゃん”と呼ばれるほど年寄りじゃないよ)とコメントした(注: 2015年当時、ひろゆきは38歳であった)。
一方で8chan管理人のロンは、ひろゆきの4chan買収について「2ちゃんねるを奪った親父への腹いせでやった部分もあるのだろうね」とHBOのドキュメンタリー番組『Q: Into the Storm』で語っている。
また元2ch.net副管理人の山本一郎は「2ちゃんねるをジムに半ば乗っ取られる形で失ったひろゆきが、匿名掲示板サービスの本尊に返り咲くため、関係する日本企業(ドワンゴ、未来検索ブラジル、グッドスマイルカンパニー)を巻き込んでビジネスを成立させようとした」「ひろゆきを前に立てて、うまく儲けたり、やりたいことをやる人がいた」と推察している。
プレタポルテ by 夜間飛行 2022年5月31日。
ジムは4chanから派生した世界で最も悪名高い匿名掲示板「8kun」の新管理人となり、4chan~8chan発の過激な陰謀論「Qアノン」を支援する目的で政治資金団体「」を立ち上げた。
またロンが「Q」として8chanで広めたとされるQアノン陰謀論の信奉者は、2021年1月6日に米連邦議会議事堂襲撃事件を起こしている。
文筆家でミュージシャンのロマン優光は、アメリカの民主主義を大きく揺るがしたワトキンス親子について「米国の掲示板において意図的に日本の掲示板文化の差別と陰謀論が広がっていく構造を持ち込んだふしがある」と評している。
その後、ひろゆきは4chanとQアノンに関連する取材について、自らはかかわる意思がないことを明言した。
朝日新聞が4chan関連で取材を依頼した際も「事実無根のことを平気で流すメディアであれば取材を受けてもウソを流されると思ったので受けていません」と拒絶する姿勢をとっている。
2022年12月18日、米新聞大手のNew York Timesは、4chan管理人としてのひろゆきを全面的にフィーチャーした記事「アメリカで彼のサイトは大量虐殺に関連づけられてきたが、彼は日本のスターである」を公開した。
同紙記者のベン・ドゥーリーは、ひろゆきについて、以前から4chanで顕在化していたヘイトスピーチを放置することで大量虐殺や憎悪犯罪を引き起こし、Qアノンや反ワクチン運動など有害な陰謀論を通して、結果的にアメリカの分断を招きながらも積極的な収拾を行わず曖昧な態度に終始している、という趣旨の指摘を行ったうえで「彼は、そうしたことに問題があるとは考えていないようだ」「社会から非難されることに対する強い恐怖心がしばしば支配の道具として使われる日本においては、恥をほとんど何とも思わない彼の能力はある種の最終兵器であり、それが彼の成功を支える一大要因となっている」と評した。
続けて同紙は「彼自身、悪名高い4chanのオーナーであることを公の場で語りたがらない」と指摘している。
YouTubeのライブチャットではお酒を飲みながらスパチャの質問に答えたり、あめぞう時代から付き合いがあるひげおやじ(ガジェット通信副編集長)とのトーク配信を定期的に行っている。
2021年3月にLINE株式会社が日本の15歳から24歳までの男女を対象に調査した「いちばん信頼している/参考にしているインフルエンサー・有名人」(投票総数4,732)では、第1位のHIKAKIN(得票率2.2%)に次いで、ひろゆきが第2位(1.1%)に選ばれた。
ひろゆきへの投票理由は「その人のセンスが好きだから」「説明が上手、説得力があるから」などが挙げられた。
元々、2ちゃんねるユーザーには管理人として知名度があったが、近年は2ちゃんねるを見たことがない若者世代の支持も集めている。
2021年6月、Twitterのフォロワー数とYouTubeの登録者数が100万人を突破 関連コンテンツの閲覧数は月間3億回超となる。
2021年7月のソニー生命によるアンケート調査『中高生が思い描く将来についての意識調査2021』では、『将来のことを相談したいと思う有名人』の3位にランクイン(1位はマツコ・デラックス、2位は明石家さんま) また『“将来、こういう大人になりたい”と思う有名人』でも10位 2021年度上半期の「大学生流行語大賞」のヒト部門で第3位に選ばれた(1位はコムドット、2位は大谷翔平) 2022年3月の「Z世代が選ぶ!!上司にしたい有名人TOP10」では第7位にランクイン 「誠実だしまともなことを言ってくれる。
自分のためになる。
」「どんな取引先も論破しそう」「頼れて、人間性としても十分」「大きな声で怒らなそう」「尊敬」と評価されている。
2022年5月のLINE株式会社による日本の15歳から24歳までの男女を対象にしたアンケート「いちばん信頼している/参考にしているインフルエンサー・有名人」でもHIKAKINに続く第2位だった。
投票理由として「説明が上手、説得力があるから」が1位となり、次いで「話が面白いから」が2位だった。
2022年7月のユース・タイム・ジャパン・プロジェクト(略称:YTJP)によるアンケート「高校生が総理大臣になってほしいと思う有名人は?」(回答者計872人)の男子部門で第1位 これに対してひろゆきは「その『ひろゆき』という人は時間を守らないことで有名らしいですよ」と反応した。
thumb|240px|ひろゆきが管理運営する/pol/(非ポリコレ板)は、有害な陰謀論やオルタナ右翼の巣窟として4chanで最も物議をかもす掲示板である。
2022年5月、米バッファローのスーパーで銃乱射事件が発生する。
犯人の青年は、事件直前に犯行声明を4chanに投稿しており、非ポリコレ板(/pol/)で流布されている白人至上主義の陰謀論「グレート・リプレイスメント」に直接的な刺激を受けたと記している。
CNNは管理人のひろゆきにコメントを繰り返し求めたものの「返答がなかった」「何の声明・見解も出していない」と報道している。
一方、ひろゆきはTwitterに自身の顔写真を添付した上で「私が白人だと思いますか? 私自身が、4chanは白人至上主義者のサイトではないという生きた証拠です」と英語で書き込んだ過去の投稿を「なんで私が白人なんだ? 色盲なのか?」と引用リツイートした。
これに対して朝日新聞記者の藤原学思は「論理的に、サイトの運営者が白人ではないことは、サイトのユーザーに白人至上主義者が多くないことの『証拠』にはならないはずだ」と述べている。
当時の2ちゃんねるでは「発信元は一切分かりません お気楽ご気楽に書き込んで下さい」として、IPアドレスを原則として保存しないことを約束しており(のちに保存する方針に変更)、発信元を特定することが困難又は不可能であることを宣伝していた。
このように、当時の2ちゃんねるの仕組みでは、名誉毀損などの無責任な言論による違法行為の責任を書き込んだ本人に追及することが不可能であったため、ユーザーは、自らの責任を問われることなく、権利侵害の発言を書き込むことが可能だった。
「削除ガイドライン」というものが名目上定められていたもの、裁判所には「内容が不明確であり、しかも、削除人は、それを業としないボランティアにすぎないことから、本件掲示板における発言によって名誉を毀損された者が、所定の方式に従って発言の削除を求めても、必ずしも削除人によって削除されるとは限らない」と認定されている。
そのため、管理人であるひろゆきが誹謗中傷の書き込みによる違法行為の責任を負担するのは当然、と裁判所に認定されている。
また、当時の2ちゃんねるではすでに「西鉄バスジャック事件」などの犯罪予告や「日本生命裁判」などの名誉毀損事件が多発しており、これらのような違法な書き込みが行われることが当然予想され、それに対する予防措置を行う義務もあったと認定されている。
このような被害に対し無頓着な管理人ひろゆきに対し、批判的な見解を示す著名人もいた。
2008年1月22日、男性6人組アカペラバンド「RAG FAIR」の奥村政佳が自身のブログ上で行った批判には当初賛同する意見も多かったものの、2ちゃんねるで関連スレッドが立ち始めると「あなたって、上から目線の方だったんですね がっかりしました」「落ち目で売名行為っすか?wwww必死っすねwwwwww」などの中傷コメントが殺到するようになった。
2007年1月29日、元2ch.net副管理人の「切込隊長」こと山本一郎が起こした、ひろゆきに対する名誉毀損裁判に珍しく出廷した。
ひろゆきは「基本的には出ない(注:「出廷しない」の意)のですが、今回は知り合いなので、面白いかなと思ったんです 原告がどんな顔をしてくるのか知りたかったんです」とコメントしている。
口頭弁論は2007年9月までに5回行われ、そのなかで山本がひろゆきに対し「ハゲ」と投稿したことについてひろゆきが言及した。
2008年2月、ひろゆきの敗訴に終わる。
過去ログ削除と80万円の支払い命令(請求200万円)。
2011年当時、警視庁が行った削除要請の35%を2ちゃんねるが占めていたが、依頼した5223件のうち97%が無視されていた(逆に他のサイトは97%が削除されていた)。
警視庁が管理人の責任を追及しようとしても、登記上の管理会社がペーパーカンパニーであったり、サーバーが海外を転々としているなどの不透明な運営実態に阻まれていた。
2014年に2ちゃんねるの管理権を失ったひろゆきは、オリジナルの2ちゃんねる「2ch.net」のデータを自動的にコピーするサイト「2ch.sc」を開設したが、大半のユーザーはジム・ワトキンスが管理する「2ch.net」に残留した。
「2ch.net」では削除方法が改定され、メールにより非公開で削除依頼を受け付けるようになった。
個人を対象とした誹謗中傷の場合、早ければ1日から2日で削除されるようになり、改善された。
しかし「2ch.net」のデータは「2ch.sc」に自動的にコピーされるため、削除の手間が結果的に増えてしまった。
「2ch.sc」は従来通り削除依頼を削除スレッドを立てた上、公開で行う必要があり、従来通り2次被害のリスクがあった。
削除の基準も「2ch.net」より厳しかった。
また、削除ガイドラインには描かれていない落とし穴として、削除依頼の内容は原則的に削除されないこともあった。
そのため実際には削除スレッドを立てずに「2ch.sc」の名義上の管理者・シンガポール法人「パケットモンスター(PACKET MONSTER INC)」か、実質的な管理人・西村博之を相手に裁判所の仮処分を行うことが現実的だった。
結果として、2ちゃんねるの誹謗中傷を削除する手間が増える結果となった。
一方で、ひろゆきは自身の立場について「あくまで自分は匿名掲示板の管理人に過ぎず、犯罪の責任は書き込みを行った本人にある」「投稿を消すかどうかは法が決めるべきで、一介のユーザーやら管理人やらが決めるべきではない」と主張しており、賠償金を踏み倒す理由については次のように述べている。
ひろゆきは掲示板という場を提供しただけの管理人に責任が追及されることを、さまざまなたとえ話を使って疑問視している。
2003年6月25日、女性プロ麻雀士が、2ちゃんねる上の中傷書き込みを巡って、管理人のひろゆきに対して約600万円の損害賠償を起こした事件の判決が東京地裁であった。
大橋寛明裁判長は「要請されても記載を削除するなど送信防止措置を講じておらず、違法だ」として、100万円の損害賠償請求、および違法な書き込みの削除を命じた。
2004年5月、ジャーナリストの寺澤有らが2ちゃんねる上の中傷書き込みをめぐって起こした訴訟で、東京地裁はプロバイダ責任制限法にもとづき、管理人のひろゆきに発信者情報の開示を命じた。
しかし、ひろゆきが東京地裁の命令に従わなかったため、8月27日までに東京地裁(鬼沢友直裁判官)は、ひろゆきに1日3万円の制裁金を科すことを認めた。
2006年10月25日、当時20代の女性プロゴルファーが、2ちゃんねる上の中傷書き込みを巡って管理人のひろゆきに対して民事訴訟を起こした事件で、東京地裁は100万円の損害賠償、違法な書き込みの削除と発信者の情報開示を命じた。
削除依頼を求めても応じなかったことによる提訴だった。
2013年2月、両社はひろゆきが2009年1月に2ch.netの事業をシンガポールの会社に譲渡し、管理人を退いたことを明らかにしているにも関わらず、ひろゆきや未来検索ブラジルを家宅捜索と差押さえしたことに対し、違憲・違法として、東京都と大阪府を被告とした国家賠償請求訴訟を提起した。
匿名掲示板の運営者としては、2ちゃんねる関係者からも否定的な評価がなされている。
現5ちゃんねる/8chan管理人のジム・ワトキンスからは「2ちゃんねるのスポークスマンにすぎず、最初からプログラミングの技術力もさほど高くなかったし、ウェブサイトの運用にはついていけないレベルだった」と評価されている。
2ちゃんねるの保守運用に尽力してきた、実質的な2代目管理人の中尾嘉宏(ハンドルネーム「FOX★」「夜勤」で知られる)も「ひろゆきの技術力では、私たちがどのようなプログラミングをしていたかなど理解できない」と述べており、かつてひろゆきが「プログラムのバグは放っておけば治る」と言い放ち、2ちゃんねるの技術関係者を呆れさせたことを商標権裁判における陳述書で明かしている。
初期の2ちゃんねるの運営に関与していた元副管理人の山本一郎も、ひろゆきの2ちゃんねる運営について、まったくと言っていいほどマネジネントを行わず、契約書を作らなかったために金銭のトラブルが絶えなかったとし、「集まってきた人たちが2ちゃんねるを支え、だんだんと問題にぶち当たっては突然の西村のヘイト(理由のよく分からない恨みや嫌悪)に巻き込まれて、理不尽に袂を分かつことの連続でした。
偉大なるワンマンによる中小企業とあまり変わらない」と話している。
また、裁判回避のために「自分は金に執着しない」というセルフブランディングをしてきたとも話している山本一郎「偉大なるワンマン西村博之」『WILL』2015年3月号 p306-307。
8chan創設者で元2ちゃんねる従業員のフレドリック・ブレンナンも「ひろゆきには、まったく評価できるところはないです 出来る男とも思わない 法律や警察をいかにして逃れるかだけを考えている印象です 決して本心をださずにのらりくらりとしていて、まるで政治家のようです もともと匿名掲示板の管理人なんて、まともな人がいるとは思わない」と話している。
2ちゃんねると同様にやはり彼が管理人を務めていたアメリカの匿名掲示板サイト「4chan」は、危険極まりない陰謀論的な思考の温床となり、数々の過激思想や暴力犯罪を生み出したことで知られている。
彼の信者の態度はそうした場にまで広がっていったのだろう。
2000年の西鉄バスジャック事件でテレビ朝日の報道番組『ニュースステーション』のインタビュー取材を受けた際、「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」と発言し、2ちゃんねる(2ch.net)の開設者・管理人として初めてのメディア出演となったことも合わせて、ネット上で話題となった。
この言葉は20年経った2020年現在も考えは変わっていないとしており、スマートフォンが普及し誰でもネットに触れられるようになった今こそ、フェイクニュースや陰謀論のようなまったく根拠のない情報に騙されない情報リテラシーが必要であると主張している。
うそに騙されないための子供の教育法として、「インターネットの情報の真贋を見極めるには、知識が必要です それを子どもに求めるのは酷ですし、大人でも難しいのは前に述べたとおり ならば、とりあえずは『誰が書いているのか?』がわからない情報は基本的に信じない、というスタンスを教えるといいと思います 署名記事でも、全国紙でもいいので責任の所在がわかっていれば、もし間違いであっても、責任転嫁しやすい これが『まとめサイトに書いてあった』と言ってしまうような頭の悪い人にならないように、子どもを育てることから始めるといいのではないでしょうか。
」と匿名の情報を信じないことを勧めている。
ひろゆきのアイコンは4chanのユーザーによって創作された。
これは4chan開設者のmootが猫耳のペルソナであることに対抗して、兎耳を持つ男の子として作成されたものである。
愛称は「Hiro-tan」あるいは「Mootwo(ひろゆきが4chanの2番目の管理人であることに由来)」 他に人種差別的なスラングを絡めた。
「gook moot(グック・ムート)」、「Hiroshima Nagasaki(ヒロシマ・ナガサキ)」とも呼ばれる。
管理人(村長)のひろゆきは以下のように述べている。
2023/6/2(金)



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