西村博之
と 4chan
にしむら ひろゆき 西村博之 |
西村 博之(にしむら ひろゆき、1976年(昭和51年)11月16日 - )は、日本の実業家、著作家(書籍・動画)。日本最大級の匿名掲示板「2ちゃんねる」開設者、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」管理人。ドワンゴが資金提供している日本最大級の動画配信サービス「ニコニコ動画」元取締役管理人。東京プラス株式会社代表取締役、有限会社未来検索ブラジル取締役。愛称・通称は「ひろゆき」。 東京都北区赤羽北出身。O型。大学在学中の1999年に「2ちゃんねる」(現・5ちゃんねる)を開設し、管理人となる。2005年、ニワンゴ(現・ドワンゴ)取締役管理人に就任し、翌年に「ニコニコ動画」を開始。並行して企画立案、サービス運営、プログラマーとして複数の企業運営に携わる。2015年にフランスのパリへ移住。同年、英語圏最大の匿名画像掲示板「4chan」を買収し管理人に就任する。 |
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2005年、ニワンゴ(現:ドワンゴ)取締役管理人に就任し、翌年の「ニコニコ動画」の立ち上げに関与する。
並行して複数の企業運営に携わる。
2014年、前年に発生した2ちゃんねる個人情報流出事件後の運営方針を巡り対立したジム・ワトキンスとロン・ワトキンスに2ch.netの管理権を剝奪され、代替掲示板「2ch.sc」を開設 2015年にフランスのパリへ移住 同年、グッドスマイルカンパニーの協力を得て、英語圏最大の匿名画像掲示板「4chan」をクリストファー・プールから買収し管理人に就任するhttps://wired.jp/membership/2022/07/08/who-owns-4chan/。
一方、その発言の内容には誤情報が多く含まれていることが指摘されている。
他にも「2ちゃんねる」の中傷書き込みを巡る裁判に敗訴したことによる多額の賠償金の踏み倒しなど、脱法的な手法について批判を受けている。
また、アメリカでは悪名高いオルタナ右翼の形成に貢献し、『ニューヨーク・タイムズ』紙に「倫理観の欠如」「恥をほとんど何とも思わない彼の能力はある種の最終兵器」「インターネット上でもっとも有害な意見を醸成している」と評されるなど、銃乱射事件や陰謀論、人種差別の温床とみなされている「4chan」のオーナーとして管理責任を指摘され、否定的な見方をされることが少なくないhttps://wired.jp/membership/2022/07/08/who-owns-4chan/。
ひろゆきの来歴は、2ちゃんねるの歴史であり、4chanや8chanなど米匿名掲示板文化「CHANカルチャー」の歴史でもある。
以下でそれを追っていく。
ひろゆきが1999年に開設した巨大匿名掲示板群「2ちゃんねる」を「2ch.net」(現:5ちゃんねる「5ch.net」)、2014年に開設した「2ちゃんねる」を「2ch.sc」と表記する。
360px|thumb|日本で発祥したスレッドフロート型掲示板|スレッドフロート型匿名掲示板の系譜。
ひろゆきが1999年に開設した2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)は、4chanや8chan(現:8kun)を含む、他すべてのchan系サイトの起源となった。
1998年1月(2月6日説もある)、ひろゆきは中央大学在学中にウェブサイト「Hirox's room」を開設 3月には大学の友人と合資会社「東京アクセス」を設立した。
6月6日にサイト名を「Hirox's room」から「実録!交通違反をもみ消して罰金を払わない方法」(別名:「交通違反の揉み消し方」)に変更。
このサイトには交通違反の罰金をもみ消すための情報交換掲示板が設置されており、2ちゃんねるのプロトタイプであったとされるhttps://webronza.asahi.com/national/articles/2022111800002.html?page=2。
250px|thumb|4chanの親サイト「ふたば☆ちゃんねる」() は、2ちゃんねるの分派として2001年に開設された。
250px|thumb|4chanは、2003年に開設された英語圏最大の匿名掲示板。
2015年からCHANカルチャー創始者の「ひろゆき」によって管理・運営されている。
250px|thumb|4chanの創設者で初代管理人のクリストファー・プール|moot。
mootは英語圏のインターネットフォーラム「Something Awful」と日本語圏の画像掲示板「ふたば☆ちゃんねる」のアクティブユーザーであった。
thumb|250px|ひろゆきの4chanから派生した8chan(現:8kun)は「世界で最も卑劣なウェブサイト」とも評される匿名掲示板 また管理人のロン・ワトキンスは、Qアノン陰謀論における「Qアノン#「Q」の正体|Q」の正体として一般的に信じられているHBO『Q: Into the Storm』Episode6「嵐の中へ」(Broadcast - April 4, 2021)。
2015年9月21日、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人になることを発表 4chan開設者のmootこと前管理人のクリストファー・プールは引退の理由として反フェミニズム運動として悪名高いゲーマーゲート集団嫌がらせ事件の投稿を禁止したことによる殺害予告や誹謗中傷などのトラブルを挙げている。
また新管理人のひろゆきについてmootは「ひろゆき氏は匿名コミュニティーのパイオニアであり、4chanの曽祖父とみなすことができる。
同氏が1999年に立ち上げた2ちゃんねるは、4chanを触発したふたば☆ちゃんねるの開設につながったのだから もし彼がいなかったら、4chan、そして『全ての』匿名画像掲示板は、もしかしたらこんにち誰も使ってなかったかもしれないんだ」とし、「ひろゆき氏ほど4chanのリーダーに適任の人はいない」と語った。
これに対してひろゆきは「I am not so old to be called "great-grandpa", ain't I?」(おいらは“ひいおじいちゃん”と呼ばれるほど年寄りじゃないよ)とコメントした(注: 2015年当時、ひろゆきは38歳であった)。
ひろゆきは4chanの買収について著書で次のように語っている。
一方で8chan管理人のロン・ワトキンスは、ひろゆきの4chan買収について「2ちゃんねるを奪った親父への腹いせでやった部分もあるのだろうね」とHBOのドキュメンタリー番組『Q: Into the Storm』で語っている。
また元2ch.net副管理人の山本一郎は「2ちゃんねるをジムに半ば乗っ取られる形で失ったひろゆきが、匿名掲示板サービスの本尊に返り咲くため、関係する日本企業(ドワンゴ、未来検索ブラジル、グッドスマイルカンパニー)を巻き込んでビジネスを成立させようとした」「ひろゆきを前に立てて、うまく儲けたり、やりたいことをやる人がいた」と推察している。
プレタポルテ by 夜間飛行 2022年5月31日。
ジムは4chanから派生した世界で最も悪名高い匿名掲示板「8kun」の新管理人となり、4chan~8chan発の過激な陰謀論「Qアノン」を支援する目的で政治資金団体「」を立ち上げた。
またロンが「Q」として8chanで広めたとされるQアノン陰謀論の信奉者は、2021年1月6日に米連邦議会議事堂襲撃事件を起こしている。
文筆家でミュージシャンのロマン優光は、アメリカの民主主義を大きく揺るがしたワトキンス親子について「米国の掲示板において意図的に日本の掲示板文化の差別と陰謀論が広がっていく構造を持ち込んだふしがある」と評している。
その後、ひろゆきは4chanとQアノンに関連する取材について、自らはかかわる意思がないことを明言した。
朝日新聞が4chan関連で取材を依頼した際も「事実無根のことを平気で流すメディアであれば取材を受けてもウソを流されると思ったので受けていません」と拒絶する姿勢をとっている。
後に複数のモデレーターが、「4chan」管理の背後にある人種差別的な意図への疑惑について証言している。
この証言では「RapeApe」というハンドルネームのモデレーターが、4chanをオルタナ右翼のための道具として使おうとしていること、そしてひろゆきがRapeApeにサイトの管理を専任させて、手を抜いていたとの情報が寄せられた。
今に至るまで、ひろゆきもRapeApeもこの疑惑に答えていない。
2015年までに極右の過激派が4chanに関与するようになったと見なされており、その報告は複数の公的機関、コメンテーター、市民団体によってなされている。
2016年10月2日、ひろゆきは4chanの再建に失敗したことを謝罪した。
ひろゆきによると、4chanを現状のまま維持しようとしたものの、そのアンダーグラウンド性から広告収入が少ないため、CDNの導入や新規サーバに充てる費用を充分に捻出することができず、インフラや回線利用料の支払いも厳しくなっており、現状のまま維持していくことは不可能であると明かした。
2022年12月18日、米新聞大手のNew York Timesは、4chan管理人としての「ひろゆき」を全面的にフィーチャーした記事「アメリカで彼のサイトは大量虐殺に関連づけられてきたが、彼は日本のスターである」を公開した。
同紙記者のベン・ドゥーリーは、ひろゆきについて「以前から4chanで顕在化していたヘイトスピーチを放置することで大量虐殺や憎悪犯罪を引き起こし、Qアノンや反ワクチン運動など有害な陰謀論を通して結果的にアメリカの分断を招きながらも積極的な収拾を行わず曖昧な態度に終始している」という趣旨の指摘を行った上で「彼は、そうしたことに問題があるとは考えていないようだ」「社会から非難されることに対する強い恐怖心がしばしば支配の道具として使われる日本においては、恥をほとんど何とも思わない彼の能力はある種の最終兵器であり、それが彼の成功を支える一大要因となっている」と批判的に評した。
また同紙は続けて「彼自身、悪名高い4chanのオーナーであることを公の場で語りたがらない」と指摘した。
2ちゃんねる、ニコニコ動画、4chanと手がけてきてから自ら発信するYouTuberになったことについて、ABEMA Primeで「自分で解説すると、2ちゃんねるには、ネットで匿名で書きたい人たちが大勢いた。
だから僕は場所を提供した。
あと、動画サービスが流行り始めたときに、自分で顔出しすると恥ずかしいので顔出しをしなくて、そんなに面白くない人でもコメントで盛り上げてくれるニコニコ動画をやった」「それで何年か休んだ後、YouTube文化になったときに『人が面白いか、より長い間で顔を出して喋り続けた方が絶対人気出るよ』と前から言っていたが、みんなやらないので『じゃあ僕がやるから見ててね』と言ってやった結果だ 要はネット上のユーザーが何を求めているのか、それに合わせてやっているだけ 最後は自分自身を商品として使っただけで、基本的にやっていることは変わらない」と述べている。
2022年5月、米バッファローのスーパーで銃乱射事件が発生する。
犯人の青年は、事件直前に犯行声明を4chanに投稿しており、非ポリコレ板(/pol/)で流布されている白人至上主義の陰謀論「グレート・リプレイスメント」に直接的な刺激を受けたと記している。
CNNは管理人のひろゆきにコメントを繰り返し求めたものの「返答がなかった」「何の声明・見解も出していない」と報道している。
一方、ひろゆきはTwitterに自身の顔写真を添付した上で「私が白人だと思いますか? 私自身が、4chanは白人至上主義者のサイトではないという生きた証拠です」と英語で書き込んだ過去の投稿を「なんで私が白人なんだ? 色盲なのか?」と引用リツイートした。
これに対して朝日新聞記者の藤原学思は「論理的に、サイトの運営者が白人ではないことは、サイトのユーザーに白人至上主義者が多くないことの『証拠』にはならないはずだ」と述べている。
2022年10月18日、ニューヨーク州知事のキャシー・ホウクルと同州司法長官のレティシア・ジェームズは、4chanの法的責任を問う法改正などを提言するを公表した。
報告書では4chanが「銃撃犯を過激化させた」と指摘すると共に、加害者が暴力的なコンテンツを投稿することや、サイト運営者がそれを放置することについて厳しく批判している。
また同州によれば、4chanは州当局に対応する以外、事件に関する内部調査などは行っておらず、これを受けて州当局は「(4chanの)放任主義的な態度を考えれば、驚くべきことではないかもしれない」「通信品位法230条に基づく、法的免責の範囲が大きすぎる。
現行法が変わらない限り、4chanは憎悪に満ちたコンテンツの拡散を防ぐための有効な手立てを取らないはずだ」と結論づけた。
一方、4chanはニューヨーク州に対する反論として「銃は人を殺す インターネットフォーラムとは違って」と英語でツイートした。
ひろゆきが2ちゃんねる等の匿名掲示板の運営で成功した理由に関して、アメリカの『ニューヨーク・タイムズ』紙は、「倫理観が欠如しており、社会的制限を取り払おうとする考えを誇っている。
尋常ならざる厚顔無恥だから、ほぼ完全な無敵の力がある。
これは一種の超能力だ」と評している。
また同紙は「アメリカでは、彼の所有するウェブサイトが大量虐殺や憎悪犯罪につながっている。
しかし、彼は日本だとスターとして扱われている」「ひろゆきは、社会に幻滅した日本の若者の代弁者として有名になったが、彼自身は悪名高い4chanのオーナーであることを公の場で語りたがらない」と指摘した。
その上で同紙は、ひろゆきが取材協力依頼を拒否し続けていることを明かしている。
西村が4chanのことをあまり語りたがらないのは、8chanを運営しているジム・ワトキンスがQアノンの責任を問われ米国連邦議会の公聴会に呼ばれており、4chanもその一端を担ったということで訴追される可能性が出てきているからだとされている。
成田悠輔の「集団自決発言」が各国メディアに取り上げられ批判を受けた際には、「成田雄輔はしばしば、西村博之などX世代の扇動家と一緒に登場する。
西村は事業家で、4chanというオンライン掲示板を運営し、インターネット上でもっとも有害な意見を醸成している。
」と紹介されている。
陰謀論や人種差別、銃乱射との関係性が指摘されている「4chan」の運営について、否定的な評価がなされている。
ジャーナリストの清義明は、アメリカ連邦議会襲撃事件を間接的に引き起こしたQアノン陰謀論のルーツに2ちゃんねる発の匿名掲示板文化(CHANカルチャー)があると指摘している。
清いわく「無名だから発言の責任は負わなくていい、ウソであったとしてもだまされる方が悪いという文化は、2ちゃんからできた」とし、それがQアノン現象につながったと分析している藤原学思『』第1章「生まれる」の中「ひろゆきの『庭』でQアノンが生まれた」より(朝日新聞出版,2020年9月) 続けて清は「ネットは使う側の自己責任だ、プラットフォーム(発言や議論の空間)側に責任はない、というのを、いわばネットのルールのように西村は広めてしまった。
法的な責任がないとはいえ、その点では、西村に道義的な責任がある」としている。
また福岡市がひろゆきをアドバイザーに起用した件についても、「例えば受託した仕事で何か福岡市に損害を与えるようなことがして、西村氏に損害賠償責任が発生したときも、西村さんの過去の発言のように『時効まで逃げ切る』となるかもしれないですよ」と語っている。
文筆家でミュージシャンのロマン優光も、陰謀論やヘイトスピーチなど人命にかかわる4chanの社会問題を放置し、無責任な態度を貫き続けるひろゆきについて「現在も2ちゃんねるの頃と変わらぬビジネスモデルで書き込みについての責任を取らないという姿勢で過ごしていますが、銃社会のアメリカでは日本とは比べ物にならないぐらいの被害が出ています 掲示板文化によって人種差別テロやQアノン問題といった人の命に関わる社会問題が多く生まれている以上、今までのように無責任な立場ではいられず、今後は批難されるだけにとどまらないこともあるでしよう」と批判している。
また、ひろゆきを「論破王」として祭り上げる日本メディアの特殊性についても「こういった無責任な人物を肯定的にエンターテイメントの場に登場させる日本のメディアや、公的な事業のアドバイザーとして氏を使おうとする日本の社会のリテラシーは異常だと思います 恐ろしいほど無知なのか、彼の行動を問題と思ってないのかはわかりませんが、どちらにしろまともとはいえないでしょう なぜ、ネット掲示板がデマとヘイトと陰謀論の温床になってしまったのか、もう少し真剣に考えるべきではないでしょうか そういったものを放置してきた、未だに放置しているひろゆき氏がネット上で陰謀論を批判している姿は何ともいえないものがあります」と述べている。
4chan開設者のmootことクリストファー・プールとは、2011年にSXSWインタラクティブに参加した際に出会い、その後ニコニコ動画で共演したり、プールが来日するたびに飲みに行ったりした仲である。
ひろゆきのアイコンは4chanのユーザーによって創作された。
これは4chan開設者のmootが猫耳のペルソナであることに対抗して、兎耳を持つ男の子として作成されたものである。
愛称は「Hiro-tan」あるいは「Mootwo(ひろゆきが4chanの2番目の管理人であることに由来)」 他に人種差別的なスラングを絡めた。
「gook moot(グック・ムート)」、「Hiroshima Nagasaki(ヒロシマ・ナガサキ)」とも呼ばれる。
並行して複数の企業運営に携わる。
2014年、前年に発生した2ちゃんねる個人情報流出事件後の運営方針を巡り対立したジム・ワトキンスとロン・ワトキンスに2ch.netの管理権を剝奪され、代替掲示板「2ch.sc」を開設 2015年にフランスのパリへ移住 同年、グッドスマイルカンパニーの協力を得て、英語圏最大の匿名画像掲示板「4chan」をクリストファー・プールから買収し管理人に就任するhttps://wired.jp/membership/2022/07/08/who-owns-4chan/。
一方、その発言の内容には誤情報が多く含まれていることが指摘されている。
他にも「2ちゃんねる」の中傷書き込みを巡る裁判に敗訴したことによる多額の賠償金の踏み倒しなど、脱法的な手法について批判を受けている。
また、アメリカでは悪名高いオルタナ右翼の形成に貢献し、『ニューヨーク・タイムズ』紙に「倫理観の欠如」「恥をほとんど何とも思わない彼の能力はある種の最終兵器」「インターネット上でもっとも有害な意見を醸成している」と評されるなど、銃乱射事件や陰謀論、人種差別の温床とみなされている「4chan」のオーナーとして管理責任を指摘され、否定的な見方をされることが少なくないhttps://wired.jp/membership/2022/07/08/who-owns-4chan/。
ひろゆきの来歴は、2ちゃんねるの歴史であり、4chanや8chanなど米匿名掲示板文化「CHANカルチャー」の歴史でもある。
以下でそれを追っていく。
ひろゆきが1999年に開設した巨大匿名掲示板群「2ちゃんねる」を「2ch.net」(現:5ちゃんねる「5ch.net」)、2014年に開設した「2ちゃんねる」を「2ch.sc」と表記する。
360px|thumb|日本で発祥したスレッドフロート型掲示板|スレッドフロート型匿名掲示板の系譜。
ひろゆきが1999年に開設した2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)は、4chanや8chan(現:8kun)を含む、他すべてのchan系サイトの起源となった。
1998年1月(2月6日説もある)、ひろゆきは中央大学在学中にウェブサイト「Hirox's room」を開設 3月には大学の友人と合資会社「東京アクセス」を設立した。
6月6日にサイト名を「Hirox's room」から「実録!交通違反をもみ消して罰金を払わない方法」(別名:「交通違反の揉み消し方」)に変更。
このサイトには交通違反の罰金をもみ消すための情報交換掲示板が設置されており、2ちゃんねるのプロトタイプであったとされるhttps://webronza.asahi.com/national/articles/2022111800002.html?page=2。
250px|thumb|4chanの親サイト「ふたば☆ちゃんねる」() は、2ちゃんねるの分派として2001年に開設された。
250px|thumb|4chanは、2003年に開設された英語圏最大の匿名掲示板。
2015年からCHANカルチャー創始者の「ひろゆき」によって管理・運営されている。
250px|thumb|4chanの創設者で初代管理人のクリストファー・プール|moot。
mootは英語圏のインターネットフォーラム「Something Awful」と日本語圏の画像掲示板「ふたば☆ちゃんねる」のアクティブユーザーであった。
thumb|250px|ひろゆきの4chanから派生した8chan(現:8kun)は「世界で最も卑劣なウェブサイト」とも評される匿名掲示板 また管理人のロン・ワトキンスは、Qアノン陰謀論における「Qアノン#「Q」の正体|Q」の正体として一般的に信じられているHBO『Q: Into the Storm』Episode6「嵐の中へ」(Broadcast - April 4, 2021)。
2015年9月21日、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人になることを発表 4chan開設者のmootこと前管理人のクリストファー・プールは引退の理由として反フェミニズム運動として悪名高いゲーマーゲート集団嫌がらせ事件の投稿を禁止したことによる殺害予告や誹謗中傷などのトラブルを挙げている。
また新管理人のひろゆきについてmootは「ひろゆき氏は匿名コミュニティーのパイオニアであり、4chanの曽祖父とみなすことができる。
同氏が1999年に立ち上げた2ちゃんねるは、4chanを触発したふたば☆ちゃんねるの開設につながったのだから もし彼がいなかったら、4chan、そして『全ての』匿名画像掲示板は、もしかしたらこんにち誰も使ってなかったかもしれないんだ」とし、「ひろゆき氏ほど4chanのリーダーに適任の人はいない」と語った。
これに対してひろゆきは「I am not so old to be called "great-grandpa", ain't I?」(おいらは“ひいおじいちゃん”と呼ばれるほど年寄りじゃないよ)とコメントした(注: 2015年当時、ひろゆきは38歳であった)。
ひろゆきは4chanの買収について著書で次のように語っている。
一方で8chan管理人のロン・ワトキンスは、ひろゆきの4chan買収について「2ちゃんねるを奪った親父への腹いせでやった部分もあるのだろうね」とHBOのドキュメンタリー番組『Q: Into the Storm』で語っている。
また元2ch.net副管理人の山本一郎は「2ちゃんねるをジムに半ば乗っ取られる形で失ったひろゆきが、匿名掲示板サービスの本尊に返り咲くため、関係する日本企業(ドワンゴ、未来検索ブラジル、グッドスマイルカンパニー)を巻き込んでビジネスを成立させようとした」「ひろゆきを前に立てて、うまく儲けたり、やりたいことをやる人がいた」と推察している。
プレタポルテ by 夜間飛行 2022年5月31日。
ジムは4chanから派生した世界で最も悪名高い匿名掲示板「8kun」の新管理人となり、4chan~8chan発の過激な陰謀論「Qアノン」を支援する目的で政治資金団体「」を立ち上げた。
またロンが「Q」として8chanで広めたとされるQアノン陰謀論の信奉者は、2021年1月6日に米連邦議会議事堂襲撃事件を起こしている。
文筆家でミュージシャンのロマン優光は、アメリカの民主主義を大きく揺るがしたワトキンス親子について「米国の掲示板において意図的に日本の掲示板文化の差別と陰謀論が広がっていく構造を持ち込んだふしがある」と評している。
その後、ひろゆきは4chanとQアノンに関連する取材について、自らはかかわる意思がないことを明言した。
朝日新聞が4chan関連で取材を依頼した際も「事実無根のことを平気で流すメディアであれば取材を受けてもウソを流されると思ったので受けていません」と拒絶する姿勢をとっている。
後に複数のモデレーターが、「4chan」管理の背後にある人種差別的な意図への疑惑について証言している。
この証言では「RapeApe」というハンドルネームのモデレーターが、4chanをオルタナ右翼のための道具として使おうとしていること、そしてひろゆきがRapeApeにサイトの管理を専任させて、手を抜いていたとの情報が寄せられた。
今に至るまで、ひろゆきもRapeApeもこの疑惑に答えていない。
2015年までに極右の過激派が4chanに関与するようになったと見なされており、その報告は複数の公的機関、コメンテーター、市民団体によってなされている。
2016年10月2日、ひろゆきは4chanの再建に失敗したことを謝罪した。
ひろゆきによると、4chanを現状のまま維持しようとしたものの、そのアンダーグラウンド性から広告収入が少ないため、CDNの導入や新規サーバに充てる費用を充分に捻出することができず、インフラや回線利用料の支払いも厳しくなっており、現状のまま維持していくことは不可能であると明かした。
2022年12月18日、米新聞大手のNew York Timesは、4chan管理人としての「ひろゆき」を全面的にフィーチャーした記事「アメリカで彼のサイトは大量虐殺に関連づけられてきたが、彼は日本のスターである」を公開した。
同紙記者のベン・ドゥーリーは、ひろゆきについて「以前から4chanで顕在化していたヘイトスピーチを放置することで大量虐殺や憎悪犯罪を引き起こし、Qアノンや反ワクチン運動など有害な陰謀論を通して結果的にアメリカの分断を招きながらも積極的な収拾を行わず曖昧な態度に終始している」という趣旨の指摘を行った上で「彼は、そうしたことに問題があるとは考えていないようだ」「社会から非難されることに対する強い恐怖心がしばしば支配の道具として使われる日本においては、恥をほとんど何とも思わない彼の能力はある種の最終兵器であり、それが彼の成功を支える一大要因となっている」と批判的に評した。
また同紙は続けて「彼自身、悪名高い4chanのオーナーであることを公の場で語りたがらない」と指摘した。
2ちゃんねる、ニコニコ動画、4chanと手がけてきてから自ら発信するYouTuberになったことについて、ABEMA Primeで「自分で解説すると、2ちゃんねるには、ネットで匿名で書きたい人たちが大勢いた。
だから僕は場所を提供した。
あと、動画サービスが流行り始めたときに、自分で顔出しすると恥ずかしいので顔出しをしなくて、そんなに面白くない人でもコメントで盛り上げてくれるニコニコ動画をやった」「それで何年か休んだ後、YouTube文化になったときに『人が面白いか、より長い間で顔を出して喋り続けた方が絶対人気出るよ』と前から言っていたが、みんなやらないので『じゃあ僕がやるから見ててね』と言ってやった結果だ 要はネット上のユーザーが何を求めているのか、それに合わせてやっているだけ 最後は自分自身を商品として使っただけで、基本的にやっていることは変わらない」と述べている。
2022年5月、米バッファローのスーパーで銃乱射事件が発生する。
犯人の青年は、事件直前に犯行声明を4chanに投稿しており、非ポリコレ板(/pol/)で流布されている白人至上主義の陰謀論「グレート・リプレイスメント」に直接的な刺激を受けたと記している。
CNNは管理人のひろゆきにコメントを繰り返し求めたものの「返答がなかった」「何の声明・見解も出していない」と報道している。
一方、ひろゆきはTwitterに自身の顔写真を添付した上で「私が白人だと思いますか? 私自身が、4chanは白人至上主義者のサイトではないという生きた証拠です」と英語で書き込んだ過去の投稿を「なんで私が白人なんだ? 色盲なのか?」と引用リツイートした。
これに対して朝日新聞記者の藤原学思は「論理的に、サイトの運営者が白人ではないことは、サイトのユーザーに白人至上主義者が多くないことの『証拠』にはならないはずだ」と述べている。
2022年10月18日、ニューヨーク州知事のキャシー・ホウクルと同州司法長官のレティシア・ジェームズは、4chanの法的責任を問う法改正などを提言するを公表した。
報告書では4chanが「銃撃犯を過激化させた」と指摘すると共に、加害者が暴力的なコンテンツを投稿することや、サイト運営者がそれを放置することについて厳しく批判している。
また同州によれば、4chanは州当局に対応する以外、事件に関する内部調査などは行っておらず、これを受けて州当局は「(4chanの)放任主義的な態度を考えれば、驚くべきことではないかもしれない」「通信品位法230条に基づく、法的免責の範囲が大きすぎる。
現行法が変わらない限り、4chanは憎悪に満ちたコンテンツの拡散を防ぐための有効な手立てを取らないはずだ」と結論づけた。
一方、4chanはニューヨーク州に対する反論として「銃は人を殺す インターネットフォーラムとは違って」と英語でツイートした。
ひろゆきが2ちゃんねる等の匿名掲示板の運営で成功した理由に関して、アメリカの『ニューヨーク・タイムズ』紙は、「倫理観が欠如しており、社会的制限を取り払おうとする考えを誇っている。
尋常ならざる厚顔無恥だから、ほぼ完全な無敵の力がある。
これは一種の超能力だ」と評している。
また同紙は「アメリカでは、彼の所有するウェブサイトが大量虐殺や憎悪犯罪につながっている。
しかし、彼は日本だとスターとして扱われている」「ひろゆきは、社会に幻滅した日本の若者の代弁者として有名になったが、彼自身は悪名高い4chanのオーナーであることを公の場で語りたがらない」と指摘した。
その上で同紙は、ひろゆきが取材協力依頼を拒否し続けていることを明かしている。
西村が4chanのことをあまり語りたがらないのは、8chanを運営しているジム・ワトキンスがQアノンの責任を問われ米国連邦議会の公聴会に呼ばれており、4chanもその一端を担ったということで訴追される可能性が出てきているからだとされている。
成田悠輔の「集団自決発言」が各国メディアに取り上げられ批判を受けた際には、「成田雄輔はしばしば、西村博之などX世代の扇動家と一緒に登場する。
西村は事業家で、4chanというオンライン掲示板を運営し、インターネット上でもっとも有害な意見を醸成している。
」と紹介されている。
陰謀論や人種差別、銃乱射との関係性が指摘されている「4chan」の運営について、否定的な評価がなされている。
ジャーナリストの清義明は、アメリカ連邦議会襲撃事件を間接的に引き起こしたQアノン陰謀論のルーツに2ちゃんねる発の匿名掲示板文化(CHANカルチャー)があると指摘している。
清いわく「無名だから発言の責任は負わなくていい、ウソであったとしてもだまされる方が悪いという文化は、2ちゃんからできた」とし、それがQアノン現象につながったと分析している藤原学思『』第1章「生まれる」の中「ひろゆきの『庭』でQアノンが生まれた」より(朝日新聞出版,2020年9月) 続けて清は「ネットは使う側の自己責任だ、プラットフォーム(発言や議論の空間)側に責任はない、というのを、いわばネットのルールのように西村は広めてしまった。
法的な責任がないとはいえ、その点では、西村に道義的な責任がある」としている。
また福岡市がひろゆきをアドバイザーに起用した件についても、「例えば受託した仕事で何か福岡市に損害を与えるようなことがして、西村氏に損害賠償責任が発生したときも、西村さんの過去の発言のように『時効まで逃げ切る』となるかもしれないですよ」と語っている。
文筆家でミュージシャンのロマン優光も、陰謀論やヘイトスピーチなど人命にかかわる4chanの社会問題を放置し、無責任な態度を貫き続けるひろゆきについて「現在も2ちゃんねるの頃と変わらぬビジネスモデルで書き込みについての責任を取らないという姿勢で過ごしていますが、銃社会のアメリカでは日本とは比べ物にならないぐらいの被害が出ています 掲示板文化によって人種差別テロやQアノン問題といった人の命に関わる社会問題が多く生まれている以上、今までのように無責任な立場ではいられず、今後は批難されるだけにとどまらないこともあるでしよう」と批判している。
また、ひろゆきを「論破王」として祭り上げる日本メディアの特殊性についても「こういった無責任な人物を肯定的にエンターテイメントの場に登場させる日本のメディアや、公的な事業のアドバイザーとして氏を使おうとする日本の社会のリテラシーは異常だと思います 恐ろしいほど無知なのか、彼の行動を問題と思ってないのかはわかりませんが、どちらにしろまともとはいえないでしょう なぜ、ネット掲示板がデマとヘイトと陰謀論の温床になってしまったのか、もう少し真剣に考えるべきではないでしょうか そういったものを放置してきた、未だに放置しているひろゆき氏がネット上で陰謀論を批判している姿は何ともいえないものがあります」と述べている。
4chan開設者のmootことクリストファー・プールとは、2011年にSXSWインタラクティブに参加した際に出会い、その後ニコニコ動画で共演したり、プールが来日するたびに飲みに行ったりした仲である。
ひろゆきのアイコンは4chanのユーザーによって創作された。
これは4chan開設者のmootが猫耳のペルソナであることに対抗して、兎耳を持つ男の子として作成されたものである。
愛称は「Hiro-tan」あるいは「Mootwo(ひろゆきが4chanの2番目の管理人であることに由来)」 他に人種差別的なスラングを絡めた。
「gook moot(グック・ムート)」、「Hiroshima Nagasaki(ヒロシマ・ナガサキ)」とも呼ばれる。
2023/2/22(水)



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