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西村博之 2ちゃんねる

にしむら ひろゆき
西村博之
西村 博之(にしむら ひろゆき、1976年(昭和51年)11月16日 - )は、日本の実業家、著作家(書籍・動画)。日本最大級の匿名掲示板「2ちゃんねる」開設者、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」管理人。ドワンゴが資金提供している日本最大級の動画配信サービス「ニコニコ動画」元取締役管理人。東京プラス株式会社代表取締役、有限会社未来検索ブラジル取締役。愛称・通称は「ひろゆき」。 東京都北区赤羽北出身。O型。大学在学中の1999年に「2ちゃんねる」(現・5ちゃんねる)を開設し、管理人となる。2005年、ニワンゴ(現・ドワンゴ)取締役管理人に就任し、翌年に「ニコニコ動画」を開始。並行して企画立案、サービス運営、プログラマーとして複数の企業運営に携わる。2015年にフランスのパリへ移住。同年、英語圏最大の匿名画像掲示板「4chan」を買収し管理人に就任する。



かつては日本最大級の匿名掲示板であった旧「2ちゃんねる」開設者で元管理人 株式会社ドワンゴが出資する動画配信サービス「ニコニコ動画」の運営会社の元取締役管理人として川上量生らと共に創設に関与した。
東京都北区赤羽北出身。
大学在学中の1999年に匿名掲示板「あめぞう」の避難所として「2ちゃんねる」(現:5ちゃんねる)を開設し、管理人となる。
以後、中尾嘉宏やジム・ワトキンス、山本一郎らと協力して同サイトの運営を続ける。
また、同サイト上に書き込まれたネット中傷の削除依頼を拒否したことにより多数の訴訟に敗訴、多額の損害賠償を請求されることになった。
2003年、竹中直純、深水英一郎と協力して「未来検索ブラジル」を設立、同社の取締役に就任する。
2005年、ニワンゴ(現:ドワンゴ)取締役管理人に就任し、翌年の「ニコニコ動画」の立ち上げに関与する。
並行して複数の企業運営に携わる。
2014年、前年に発生した2ちゃんねる個人情報流出事件後の運営方針を巡り対立したジム・ワトキンスとロン・ワトキンスに2ch.netの管理権を剝奪され、代替掲示板「2ch.sc」を開設 2015年にフランスのパリへ移住 同年、グッドスマイルカンパニーの協力を得て、英語圏最大の匿名画像掲示板「4chan」をクリストファー・プールから買収し管理人に就任するhttps://wired.jp/membership/2022/07/08/who-owns-4chan/。
一方、その発言の内容には誤情報が多く含まれていることが指摘されている。
他にも「2ちゃんねる」の中傷書き込みを巡る裁判に敗訴したことによる多額の賠償金の踏み倒しなど、脱法的な手法について批判を受けている。
また、アメリカでは悪名高いオルタナ右翼の形成に貢献し、『ニューヨーク・タイムズ』紙に「倫理観の欠如」「恥をほとんど何とも思わない彼の能力はある種の最終兵器」「インターネット上でもっとも有害な意見を醸成している」と評されるなど、銃乱射事件や陰謀論、人種差別の温床とみなされている「4chan」のオーナーとして管理責任を指摘され、否定的な見方をされることが少なくないhttps://wired.jp/membership/2022/07/08/who-owns-4chan/。
ひろゆきの来歴は、2ちゃんねるの歴史であり、4chanや8chanなど米匿名掲示板文化「CHANカルチャー」の歴史でもある。
以下でそれを追っていく。
ひろゆきが1999年に開設した巨大匿名掲示板群「2ちゃんねる」を「2ch.net」(現:5ちゃんねる「5ch.net」)、2014年に開設した「2ちゃんねる」を「2ch.sc」と表記する。
360px|thumb|日本で発祥したスレッドフロート型掲示板|スレッドフロート型匿名掲示板の系譜。
ひろゆきが1999年に開設した2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)は、4chanや8chan(現:8kun)を含む、他すべてのchan系サイトの起源となった。
1998年1月(2月6日説もある)、ひろゆきは中央大学在学中にウェブサイト「Hirox's room」を開設 3月には大学の友人と合資会社「東京アクセス」を設立した。
6月6日にサイト名を「Hirox's room」から「実録!交通違反をもみ消して罰金を払わない方法」(別名:「交通違反の揉み消し方」)に変更。
このサイトには交通違反の罰金をもみ消すための情報交換掲示板が設置されており、2ちゃんねるのプロトタイプであったとされるhttps://webronza.asahi.com/national/articles/2022111800002.html?page=2。
翌1999年5月30日、米国留学中に「あめぞう掲示板」の避難所として匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設あめぞうへの設立書き込みが1999年5月30日 Wayback Machineでの2ch.net最古版は 7月22日、「2ch.net」を取得。
ひろゆきは「2ちゃんねる」が成功した理由について「情報ニーズがあるから」としながら、当時は「ある程度の大きさになるとは思ってたんですけど、こんなに早くなるとは思わなかった」としている。
ほかにも、「匿名で自由に書き込みたい」という欲望があったからといい、「ネーミングや機能が優れていたからではない」とも語っている。
また、あめぞうも含めた掲示板がありながら、2ちゃんねるだけが存続できた理由として、「データが消えない仕組みをつくった」「(金にならないと思われていた中で)暇だったから辞めないで続けられた」という理由をあげている。
2000年5月、西鉄バスジャック事件の犯人が2ちゃんねるに犯行予告を行っていたことを受け、当時23歳だったひろゆきは報道番組『ニュースステーション』(テレビ朝日)のインタビュー取材に応じた。
この時、ひろゆきは「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」と発言している(後述)。
なお、ひろゆきにとっては、これが初のメディア出演となった。
2002年までにGoogleは日本で最も検索された単語が「2ちゃんねる」であると公表した。
その後、2004年までに「2ちゃんねる」は日本最大のインターネットフォーラムとなった。
2002年9月、2ちゃんねるの関連会社である「東京プラス株式会社」(東京都北区赤羽北)を設立するとともに代表取締役に就任。
2004年10月、2ちゃんねるのログを書籍化した『電車男』が映画化・テレビドラマ化・舞台化もされる大ヒットをし、ひろゆきはその印税を「僕が書いているわけじゃないので、あぶく銭だった」として、阪神・淡路大震災などの被災者に全て寄付したと発言している。
2ちゃんねる管理人としての収入は「サラリーマンの生涯年収を年で稼ぐくらいでしたね」と発言している。
2011年11月から麻薬特例法違反幇助の疑いで札幌市にある2ちゃんねるのサーバー管理を代行するコンピューター関連会社「ゼロ」に強制捜査が入るなど、警視庁による2ちゃんねるへの捜査が始まる。
警視庁は2010年から2ちゃんねる側に繰り返し薬物取引の書き込みを削除するように求めたが、運営側は応じていなかった。
また警視庁は、2ちゃんねるの管理者や運営システムが不明確であり、責任の所在を明らかにする必要があるとしていた。
また、2ちゃんねるのサーバーは米国や中南米を転々としており、これは管理責任を逃れるためである可能性が指摘された。
2012年3月、読売新聞の取材により、2ちゃんねるの登記上の運営会社が実態のないペーパーカンパニーであることが判明した。
ひろゆきは2009年にシンガポールの法人「パケットモンスター」に2ちゃんねるを譲渡したと主張したが、実際はそれ以降も日本の関係者から管理されていたと見られている。
同社の事務所は約700シンガポールドル(年間約4万6000円)で借りられるバーチャルオフィスであり、スタッフが1人もおらず、名目上の取締役も「コリヨシ」を名乗る日本人に頼まれて役員になっただけであり、「2ちゃんねるという掲示板も知らない」と話した。
警察関係者は「国内での訴訟を回避するのが狙いではないか」と分析した。
2012年12月20日、2ちゃんねる(2ch.net)上の違法な情報を放置したとして、麻薬特例法違反(あおり、唆し)幇助の疑いで警視庁によって書類送検された※現在は冒頭(一般閲覧可能)部分のみインターネットアーカイブに残存。
また、警視庁はパケット社をペーパーカンパニーと認識していると報じられた朝日新聞2012年12月21日朝刊1面「2ちゃんねる創設者 書類送検」。
2013年1月、西村博之名義で「2ちゃんねる」の商標を出願した。
2月18日、一身上の都合によりニワンゴの取締役を辞任。
5月26日、ひろゆきが取締役を務めるティーケーテクノロジーが、2ちゃんねるビューアのサポート受付業務を取得。
2013年8月24日、シンガポールの法人「パケットモンスター」に2ちゃんねるを譲渡し「単なるユーザー」になったと主張した2009年以降も、合計3億5000万円に及ぶ広告収入を受け取っていたことが判明した。
2ちゃんねるの広告収入はひろゆきが代表を務める「東京プラス」社に入った後、パケットモンスター社に送金され、ひろゆきは同社から報酬名目で資金を受け取っていた。
パケットモンスター社はペーパーカンパニーとみなされており、国税庁は約1億円の申告漏れを指摘。
ひろゆきは約3000万円の追徴課税を受けることとなった。
2013年8月25日、2ちゃんねる個人情報流出事件が発生する。
2014年2月19日、2013年8月の2ちゃんねる個人情報流出事件を受けて、2ちゃんねるビューアが販売停止となっていた状況下で大規模なサーバーダウンが発生し、この過程で2ちゃんねる(2ch.net)の実質的管理権限が何らかの理由によりジム・ワトキンスに移転する。
ジムは、サーバー料金の未払いを理由に、ひろゆきら旧運営陣を全員解任したと説明し、ジム本人と息子のロン(通称:Code Monkey★)が2ちゃんねるの実質的管理者となる。
4月11日、匿名掲示板「2ちゃんねる」(2ch.sc) を開設し管理人に就任 なお、2ch.scは2ch.netのデータをコピーしたサイトと評されている。
また、これに対抗する形でジムは「4ch.sc」というドメインを独自に取得した。
2016年5月、ひろゆきが「2ちゃんねる」および「2ch」の日本国内における商標権を取得 同時期に、ひろゆきは世界知的所有権機関 (WIPO) の調停・仲裁センターに「2ch.net」が不法占拠されているとしてドメインの移転を求める申立てを行った。
しかし同年7月、WIPOはひろゆきによる上記のドメイン移転申し立てを棄却した。
ひろゆきの申立棄却を受け、ジムは「ひろゆきによる一連の主張は全くもって虚偽であり、Race Queen Inc.による2ch.netの管理運営を妨害する違法行為である」と非難した。
しかし同時期に特許庁は、Race Queen Inc.が申請していた「2ch」「2ちゃんねる」の商標登録無効審判請求を棄却する。
これを受けて2ちゃんねるの技術担当者であり、8chanの管理人(当時)でもあるロンが「5ちゃんねる」および「5ch」の日本国内における商標権を先回りする形で2016年12月9日に取得した. Toreru商標検索 2021/04/29。
ひろゆきの敗訴についてルポライターの清義明は、確定判決に決定的な影響を及ぼしたのは「ひろゆき」と「ジム」の間に契約書が存在しなかったという事実であり、これによってひろゆきからジムへの送金は「サーバー使用料の支払い」ではなく「仲間内での収益の分配の延長」と判断することもできる、という判決が出たと分析している。
ちなみにジムは裁判の中で「ひろゆきは2ちゃんねるのスポークスマンにすぎず、最初からプログラミングの技術力もさほど高くなかったし、ウェブサイトの運用にはついていけないレベルだった」とした上で「ひろゆきは2ちゃんねるの管理運営にノータッチだった」と証言している。
その証拠としてジムは、ひろゆき自身が「ちょっと前から2ちゃんねるの運営に関して僕のやることはほとんどなかった」と言及した著書『僕が2ちゃんねるを捨てた理由』(扶桑社新書・2009年)を提出、証拠採用された。
一方、ひろゆきは口述筆記本であることを理由に「その本は私が書いたものではない」と主張したが、清義明は「苦しい弁明」と一蹴した。
また清義明はウェブサイトの持つ所有権の不透明性を利用して「2ちゃんねるは脱法ビジネスのごとく運営されてきた」と指摘しつつ、管理権限紛争をめぐる判決結果をもとに「2ちゃんねるとは誰なのか」ということについて次のように総括している。
一方、2ちゃんねるの商標権を巡る裁判では、知財高裁が2023年1月26日、賠償請求を退けた一審東京地裁判決を変更し、N.T.Technologyに2億円余りの支払いを命じた(=ひろゆきの勝訴)。
これは「無断で掲示板の運営から西村氏を排除し、標章を使用した過失があった」と認定した上で、広告収入を月額500万円と算定し、43カ月余りにわたり損害が生じたと判断したものである。
ひろゆきはこの判決について「2ちゃんねるを乗っ取られて、裁判の結果が出るまで9年掛かってるわけだから、実質乗っ取ったもの勝ちだよね」とツイートした。
250px|thumb|4chanの親サイト「ふたば☆ちゃんねる」() は、2ちゃんねるの分派として2001年に開設された。
250px|thumb|4chanは、2003年に開設された英語圏最大の匿名掲示板。
2015年からCHANカルチャー創始者の「ひろゆき」によって管理・運営されている。
thumb|250px|ひろゆきの4chanから派生した8chan(現:8kun)は「世界で最も卑劣なウェブサイト」とも評される匿名掲示板 また管理人のロン・ワトキンスは、Qアノン陰謀論における「Qアノン#「Q」の正体|Q」の正体として一般的に信じられているHBO『Q: Into the Storm』Episode6「嵐の中へ」(Broadcast - April 4, 2021)。
2015年9月21日、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人になることを発表 4chan開設者のmootこと前管理人のクリストファー・プールは引退の理由として反フェミニズム運動として悪名高いゲーマーゲート集団嫌がらせ事件の投稿を禁止したことによる殺害予告や誹謗中傷などのトラブルを挙げている。
また新管理人のひろゆきについてmootは「ひろゆき氏は匿名コミュニティーのパイオニアであり、4chanの曽祖父とみなすことができる。
同氏が1999年に立ち上げた2ちゃんねるは、4chanを触発したふたば☆ちゃんねるの開設につながったのだから もし彼がいなかったら、4chan、そして『全ての』匿名画像掲示板は、もしかしたらこんにち誰も使ってなかったかもしれないんだ」とし、「ひろゆき氏ほど4chanのリーダーに適任の人はいない」と語った。
これに対してひろゆきは「I am not so old to be called "great-grandpa", ain't I?」(おいらは“ひいおじいちゃん”と呼ばれるほど年寄りじゃないよ)とコメントした(注: 2015年当時、ひろゆきは38歳であった)。
一方で8chan管理人のロン・ワトキンスは、ひろゆきの4chan買収について「2ちゃんねるを奪った親父への腹いせでやった部分もあるのだろうね」とHBOのドキュメンタリー番組『Q: Into the Storm』で語っている。
また元2ch.net副管理人の山本一郎は「2ちゃんねるをジムに半ば乗っ取られる形で失ったひろゆきが、匿名掲示板サービスの本尊に返り咲くため、関係する日本企業(ドワンゴ、未来検索ブラジル、グッドスマイルカンパニー)を巻き込んでビジネスを成立させようとした」「ひろゆきを前に立てて、うまく儲けたり、やりたいことをやる人がいた」と推察している。
プレタポルテ by 夜間飛行 2022年5月31日。
YouTubeのライブチャットではお酒を飲みながらスパチャの質問に答えたり、あめぞう時代から付き合いがあるひげおやじ(ガジェット通信副編集長)とのトーク配信を定期的に行っている。
2021年3月にLINE株式会社が日本の15歳から24歳までの男女を対象に調査した「いちばん信頼している/参考にしているインフルエンサー・有名人」(投票総数4,732)では、第1位のHIKAKIN(得票率2.2%)に次いで、ひろゆきが第2位(1.1%)に選ばれた。
ひろゆきへの投票理由は「その人のセンスが好きだから」「説明が上手、説得力があるから」などが挙げられた。
元々、2ちゃんねるユーザーには管理人として知名度があったが、近年は2ちゃんねるを見たことがない若者世代の支持も集めている。
2021年6月、Twitterのフォロワー数とYouTubeの登録者数が100万人を突破 関連コンテンツの閲覧数は月間3億回超となる。
2021年7月のソニー生命によるアンケート調査『中高生が思い描く将来についての意識調査2021』では、『将来のことを相談したいと思う有名人』の3位にランクイン(1位はマツコ・デラックス、2位は明石家さんま) また『“将来、こういう大人になりたい”と思う有名人』でも10位 2021年度上半期の「大学生流行語大賞」のヒト部門で第3位に選ばれた(1位はコムドット、2位は大谷翔平) 2022年3月の「Z世代が選ぶ!!上司にしたい有名人TOP10」では第7位にランクイン 「誠実だしまともなことを言ってくれる。
自分のためになる。
」「どんな取引先も論破しそう」「頼れて、人間性としても十分」「大きな声で怒らなそう」「尊敬」と評価されている。
2022年5月のLINE株式会社による日本の15歳から24歳までの男女を対象にしたアンケート「いちばん信頼している/参考にしているインフルエンサー・有名人」でもHIKAKINに続く第2位だった。
投票理由として「説明が上手、説得力があるから」が1位となり、次いで「話が面白いから」が2位だった。
2022年7月のユース・タイム・ジャパン・プロジェクト(略称:YTJP)によるアンケート「高校生が総理大臣になってほしいと思う有名人は?」(回答者計872人)の男子部門で第1位 これに対してひろゆきは「その『ひろゆき』という人は時間を守らないことで有名らしいですよ」と反応した。
2ちゃんねる、ニコニコ動画、4chanと手がけてきてから自ら発信するYouTuberになったことについて、ABEMA Primeで「自分で解説すると、2ちゃんねるには、ネットで匿名で書きたい人たちが大勢いた。
だから僕は場所を提供した。
あと、動画サービスが流行り始めたときに、自分で顔出しすると恥ずかしいので顔出しをしなくて、そんなに面白くない人でもコメントで盛り上げてくれるニコニコ動画をやった」「それで何年か休んだ後、YouTube文化になったときに『人が面白いか、より長い間で顔を出して喋り続けた方が絶対人気出るよ』と前から言っていたが、みんなやらないので『じゃあ僕がやるから見ててね』と言ってやった結果だ 要はネット上のユーザーが何を求めているのか、それに合わせてやっているだけ 最後は自分自身を商品として使っただけで、基本的にやっていることは変わらない」と述べている。
2021年4月に開始した「日経テレ東大学」にひろゆきが起用された。
この理由について、プロデューサーである高橋弘樹は「ひろゆきさんは、そもそも僕が2ちゃんねる(現5ちゃんねる)が好きだったということもあります 僕の中で彼はネットのカリスマ ですから自然な流れといいますか、"やるなら声をかけたいな"と お2人(注: 成田悠輔とひろゆき)は他の人にないものを持っていると思います それは、日本に対してしがらみが少ないこと 成田さんは日本のアカデミー業界に忖度する必要もないし、ひろゆきさんは、最悪全ての日本国民に嫌われても構わないとすら思っています。
だからこそ、誰にも気を使わず、しがらみなく意見できる。
そこが痛快だし、面白い」、日本経済新聞社の佐々木康は「ひろゆきさんは過激な発言をするイメージがあったので、正直キャスティングについて、懸念がなかったといえばウソになります ところがひろゆきさんは、初収録の場で、誰よりも番組の趣旨を理解し、その上で発言されていたのでとても驚かされました。
一気に印象が変わりましたね ひろゆきさん、成田さんは自分勝手なイデオロギーではなく、世の中のデータをもとにお話をされるので、番組を任せても大丈夫という安心感があります」と評している。
250px|thumb|2007年1月12日、2ちゃんねるのトップページに「賠償金滞納処分差押物件」という赤札が掲載された。
これはひろゆきの全財産を仮差押えする申し立てが東京地方裁判所|東京地裁に出された際、差押え対象が2ch.netのドメインにまで及んでいたことに対する痛烈な皮肉であった。
ひろゆきは2ちゃんねる上に書きこまれたネット中傷に関連する多数の民事訴訟と多額の賠償債務を抱えている。
「2日に1回ほど東京地裁に行くという生活を約5年」「1日に3回の裁判を受けるトリプルヘッダーもやった」と語るなど、当初は裁判に対応していた。
しかし本人の主張によれば、全国各地で起こされた民事訴訟を東京地裁に移送する申請が全て却下 - BLOGOS 2017年10月22日され、2003年9月には自身発行のメールマガジンの記載にもとづき起こされたDHCによる名誉毀損裁判で敗訴するなどし、途中から被告としての主義主張を展開せず、法廷徹底無視の姿勢を貫くようになったとされる。
ネット掲示板の管理責任に関する法律には、2001年11月に成立し、2002年5月から施行されたプロバイダ責任制限法がある。
これについてジャーナリストの清義明は「西村氏が訴えられた民事訴訟の多くは、その法律が施行された後のことだ 訴えた人は、プロバイダ責任制限法のルールにそって、それぞれに損害や精神的な被害を与えた書き込みを要請したのだが、それでも西村氏は削除しなかったのである。
警察庁の外郭団体からの年間5000件の削除依頼も正式な2ちゃんねるの手続きを経ていないということで放置していた」とし、2ちゃんねるの裁判におけるひろゆきの責任の重さを強調している。
プロバイダ責任制限法の施行の前に始まった、2ちゃんねる上の書き込みをめぐる「動物病院名誉毀損裁判(平成13年(ワ)15125号)」でも、「掲示板の運営・管理者は、他人の名誉を毀損する書き込みがあることを知った場合、または知り得た場合には、直ちに書き込み削除などの措置を取る条理上の義務を負っている。
書き込みが真実かどうか不明であることを理由に削除義務を免れることはない」と判断されており、ひろゆき側の「書き込みが真実かどうか不明な場合には、表現の自由を保障する見地から、書き込みを削除しなくても違法ではない」という主張は真っ向から否定されている。
当時の2ちゃんねるでは「発信元は一切分かりません お気楽ご気楽に書き込んで下さい」として、IPアドレスを原則として保存しないことを約束しており(のちに保存する方針に変更)、発信元を特定することが困難又は不可能であることを宣伝していた。
このように、当時の2ちゃんねるの仕組みでは、名誉毀損などの無責任な言論による違法行為の責任を書き込んだ本人に追及することが不可能であったため、ユーザーは、自らの責任を問われることなく、権利侵害の発言を書き込むことが可能だった。
「削除ガイドライン」というものが名目上定められていたもの、裁判所には「内容が不明確であり、しかも、削除人は、それを業としないボランティアにすぎないことから、本件掲示板における発言によって名誉を毀損された者が、所定の方式に従って発言の削除を求めても、必ずしも削除人によって削除されるとは限らない」と認定されている。
そのため、管理人であるひろゆきが誹謗中傷の書き込みによる違法行為の責任を負担するのは当然、と裁判所に認定されている。
また、当時の2ちゃんねるではすでに「西鉄バスジャック事件」などの犯罪予告や「日本生命裁判」などの名誉毀損事件が多発しており、これらのような違法な書き込みが行われることが当然予想され、それに対する予防措置を行う義務もあったと認定されている。
当時の2ちゃんねるでは、「削除整理板」または「削除要請板」に削除依頼を任意に書き込み、削除を促す方式で誹謗中傷の削除を受け付けていた。
しかし、実際に削除に至った割合は10%に過ぎなかった。
さらに削除依頼は、削除スレッドを立てた上、公開で行わないとならないため、削除要請を行なったことでさらに誹謗中傷が激しくなるという二次的被害を受ける危険性もあった。
実際、2ちゃんねるのデマ書き込みを発端に、10年以上にわたって誹謗中傷を受けてきたお笑いタレントのスマイリーキクチは(詳細は「スマイリーキクチ中傷被害事件」を参照)、2ちゃんねるの管理者に対して繰り返し事実無根の誹謗中傷がある書き込みの削除を依頼したが、「事実無根を証明しなければ削除には応じません」と悪魔の証明を求められ、削除依頼を断られている。
中傷が書き込まれていた少年犯罪板には本人になりすまして「もう、過去のことなので許してください」と書き込んで脅迫を煽るものまでいたという。
プロ麻雀士名誉毀損事件の被害女性(当時30歳)が勝訴した直後にも、「殺す」「とっとと首を吊れ」「夜道は相当危険」等の脅迫や容姿をけなす中傷が2ちゃんねる上に数千件書き込まれた。
被害女性が所属する麻雀店のHPも執拗な荒らしに遭い、掲示板(BBS)には10万件以上の脅迫や中傷が書き込まれ、店のメールアドレスにも嫌がらせのメールが大量に届いた。
このため店のホームページは閉鎖を余儀なくされた。
被害女性は自宅住所も暴露されたため実家に帰らざるを得ず、大量の脅迫のため外出を避け、店にも顔を出せなくなった。
当時はこのような「二次被害」を恐れる中傷被害者も多く、提訴に至らない事例も多かったという。
このような被害に対し無頓着な管理人ひろゆきに対し、批判的な見解を示す著名人もいた。
2008年1月22日、男性6人組アカペラバンド「RAG FAIR」の奥村政佳が自身のブログ上で行った批判には当初賛同する意見も多かったものの、2ちゃんねるで関連スレッドが立ち始めると「あなたって、上から目線の方だったんですね がっかりしました」「落ち目で売名行為っすか?wwww必死っすねwwwwww」などの中傷コメントが殺到するようになった。
2007年1月12日、ひろゆきに対して約500万円の債権を持つ東京都の男性会社員が「制裁金が累積500万円に達するもなお放置しており債務不履行である」として東京地裁に対し、2ch.netのドメインを含むひろゆきの全財産を仮差押えする申請を行なった。
これを夕刊フジが「2ちゃんねる停止」と大々的に報じたため、ひろゆきは「2ch閉鎖って書くとまた、新聞が売れるということじゃないかと 狼少年の寓話を彷彿とさせますよね よい子の皆さんは真似しないでね」と反論し話題となった。
この閉鎖騒動により2chトップページの壺に「賠償金滞納処分差押物件」という赤札が表示され、ニュース速報板では名無しさんの名前が「〜が差し押さえられそうです」となり、ニュース速報VIP板でも名無しさんの名前が「閉鎖まであと ○○日 ○○時間」となった。
さらにスレッドストッパーは「赤羽地方裁判所」(当然実在しない)となり、本文が「差し押さえました」となった。
2009年、ひろゆきはシンガポールの法人「パケットモンスター」に2ちゃんねるを譲渡したと主張したが、同社は訴訟や差し押さえを回避するためのペーパーカンパニーとみなされており、実際に2009年以降の訴訟は4件に激減した。
2010年1月、2ちゃんねるのスレッドを基にした書籍『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』(ISBN 978-4104715213)の印税が新潮社からひろゆきに支払われていることに着目し、印税を差し押さえることで初めて損害賠償金が回収される。
2011年当時、2ちゃんねるは当時の警視庁が行った削除要請の35%を占めており、依頼した5223件も97%が無視されていた(逆に他のサイトは97%が削除されていた)。
警視庁が管理人の責任を追及しようとしても、登記上の管理会社がペーパーカンパニーであったり、サーバーが海外を転々としているなどの不透明な運営実態に阻まれていた。
2014年に2ちゃんねるの管理権を失ったひろゆきは、オリジナルの2ちゃんねる「2ch.net」のデータを自動的にコピーするサイト「2ch.sc」を開設したが、大半のユーザーはジム・ワトキンスが管理する「2ch.net」に残留した。
「2ch.net」では削除方法が改定され、メールにより非公開で削除依頼を受け付けるようになった。
個人を対象とした誹謗中傷の場合、早ければ1日から2日で削除されるようになり、改善された。
しかし「2ch.net」のデータは「2ch.sc」に自動的にコピーされるため、削除の手間が結果的に増えてしまった。
「2ch.sc」は従来通り削除依頼を削除スレッドを立てた上、公開で行う必要があり、従来通り2次被害のリスクがあった。
削除の基準も「2ch.net」より厳しかった。
また、削除ガイドラインには描かれていない落とし穴として、削除依頼の内容は原則的に削除されないこともあった。
そのため実際には削除スレッドを立てずに「2ch.sc」の名義上の管理者・シンガポール法人「パケットモンスター(PACKET MONSTER INC)」か、実質的な管理人・西村博之を相手に裁判所の仮処分を行うことが現実的だった。
結果として、2ちゃんねるの誹謗中傷を削除する手間が増える結果となった。
2022年8月、ニコニコ動画を運営するドワンゴ創業者の川上量生は自身のブログで「ひろゆきの賠償金は本来ちゃんと裁判をしていれば払う必要のなかった賠償金だ ひろゆきは最初から裁判を無視したわけではなく、日本の法制度のある種の欠陥により、物理的に裁判に対応できない状況に追い込まれてやむをえず裁判にも出ない代わりに賠償金も支払わないという選択をとったに過ぎない あまり褒められた選択ではないにせよ、自分の利益のためでなく、防衛的な選択だ 」と擁護した。
これに対してルポライターの清義明は「これがまったくとんちんかんな弁護になっているのは、もうおわかりかと思う 西村氏は、たんに誹謗中傷の被害のために、二次被害を巻き起こす削除要請のルールをあらため、裁判所の命令に応じて投稿者のIPアドレスは開示し、裁判のリスクを回避するために適切な削除措置をするだけでよかったのである」「一方的で独善的なルールを被害者におしつけて、被害申し立てを門前払いしてきたことが、身動きできないくらいに訴訟が多発した原因である。
欠陥があるのは日本の法制度でもなんでもなく、2ちゃんねるのほうなのである。
そして西村氏はこの欠陥を改めることがなかっただけなのだ」と論じている。
一方、ひろゆきはTwitter上で「表立って良い事(編集者注:児童養護施設へのパソコン寄付活動のこと)するより賠償金に正面から向き合ったら?時効待ちの小金持ちさん?」というツイートに対して「素朴な疑問なんですが、具体的に誰に向き合えばいいんですか? 誰が債権持ってるのか知らないんですよね 知ってるなら教えてください」と返信している。
日本生命保険は2001年3月、匿名掲示板「2ちゃんねる」の保険業界板に社員を中傷する記載(職場内での恋愛スキャンダルにまつわる書き込み)があるとして東京地裁に削除(保険業界板の閉鎖と約500カ所の書き込み削除)を求める仮処分を申請した。
その後、ひろゆきが配信したメールマガジンで同社による削除請求を知った2ちゃんねらーと書き込みに訪れた日本生命職員らとの間で苛烈な論争が繰り広げられる。
さらには自社に不満を持つ一部の職員による内部告発や自社バッシングなど「自己批判」を招く異様な事態となった井上トシユキと神宮前.org『2ちゃんねる宣言 挑発するメディア』(文藝春秋) - 「事件とネット時代のメディアリテラシー」pp.171-186。
2003年6月25日、女性プロ麻雀士が、2ちゃんねる上の中傷書き込みを巡って、管理人のひろゆきに対して約600万円の損害賠償を起こした事件の判決が東京地裁であった。
大橋寛明裁判長は「要請されても記載を削除するなど送信防止措置を講じておらず、違法だ」として、100万円の損害賠償請求、および違法な書き込みの削除を命じた。
2003年7月17日、2ちゃんねる上の中傷書き込みを巡って、化粧品会社のDHCと吉田嘉明社長(当時)が6億円の損害賠償をひろゆきに求めた事件の判決が東京地裁であった。
斎藤隆裁判長は「削除を求めた仮処分申立書の送達を受けてから、中傷の書き込みを2ヶ月半も放置した」として吉田社長に100万の慰謝料と、DHCに300万円、計400万円の損害賠償請求を認めた。
2004年5月、ジャーナリストの寺澤有らが2ちゃんねる上の中傷書き込みをめぐって起こした訴訟で、東京地裁はプロバイダ責任制限法にもとづき、管理人のひろゆきに発信者情報の開示を命じた。
しかし、ひろゆきが東京地裁の命令に従わなかったため、8月27日までに東京地裁(鬼沢友直裁判官)は、ひろゆきに1日3万円の制裁金を科すことを認めた。
2006年10月25日、当時20代の女性プロゴルファーが、2ちゃんねる上の中傷書き込みを巡って管理人のひろゆきに対して民事訴訟を起こした事件で、東京地裁は100万円の損害賠償、違法な書き込みの削除と発信者の情報開示を命じた。
削除依頼を求めても応じなかったことによる提訴だった。
株式会社Xは、名誉を毀損する発言が書き込まれたとして、損賠賠償請求、記事の削除請求、発信者情報の開示請求を求め東京地裁に訴訟した。
東京地裁は、100万円の損害賠償と「2ちゃんねる」と題する電子掲示板における別紙発言目録記載 の文言を削除を命じた。
2010年4月、新潟の弁護士事務所が2ちゃんねるに対する損害賠償金の取り立てに成功したことを事務所HPで報告した。
2011年11月24日から2012年12月3日にかけて「2ちゃんねる」(2ch.net) で覚醒剤の購入を持ちかける違法な書き込みと、遠隔操作ウイルス事件に関連する書き込みがあったという理由から、2012年3月に警視庁は麻薬特例法違反(あおり・唆し)のほう助容疑を名目にひろゆきの自宅とひろゆきが取締役を務める有限会社未来検索ブラジルおよび「ガジェット通信」を運営する東京産業新聞社の家宅捜索と差し押さえを行った。
ひろゆき(東京プラス社)は2ちゃんねるの所有権を明らかにするため、ジム・ワトキンス(N.T.Technology)を相手取り裁判を起こしていた。
ジムは地裁で敗訴するが、2019年4月の東京高裁の判決でジム側に所有権が認められた。
その後、ひろゆきは最高裁に上告するも棄却。
ひろゆきは2ちゃんねるの所有権や管理権をめぐる紛争とは別に商標権をめぐる損害賠償請求をRace Queen Inc.(代表:ジム・ワトキンス)に起こしている。
これは、ひろゆきが所有する「2ch」「2ちゃんねる」の商標権をジムが運営する「Race Queen Inc.」が2014年のサイト乗っ取りから2017年にサイト名を改称するまでの間、不当に侵害していたとして損害賠償1億7500万円、およびドメイン名の使用を中止するまで月額500万円を支払うように求めたものである。
この裁判ではジム側の証人として、当時の2ちゃんねる関係者がサイトの運営実態にまつわる貴重な証言を行っており、たとえば、ひろゆきに代わり2ちゃんねるの管理運営を実質的に行ってきた(本人曰く「この世の誰よりも熱心に2ちゃんねるにかかわってきた」)株式会社ゼロの中尾嘉宏(ハンドルネーム「FOX★」「夜勤」で知られる)は、2ちゃんねるが転送量増大でサーバーが落ちかけたのをUNIX板の住人が救った2001年の「8月危機」について「事実と異なる部分が多数あります」とし、実際はジムと提供してきたサーバーが広告料の見返りに合わず、サーバーを落としていったのが実情だと陳述書の中で述べている。
ジャーナリストの清義明は、この裁判について「双方ともに背に腹は代えられないのであろう 裁判記録を読むと、2ちゃんねるの運営実態について、西村氏側とジム・ワトキンス氏側がそれぞれ赤裸々な運営実態を明らかにしている。
2ちゃんねるを実際に所有していたのは誰であるかを、裁判の趣旨にあわせて明らかにしなければならないからだ 商標権裁判はまさしく、2ちゃんねる乗っ取り事件裁判の“第二ラウンド”になっている」と指摘している。
2019年12月24日、東京地裁は、ひろゆきが「2ch」「2ちゃんねる」の商標登録を出願した2013年以前から「Race Queen Inc.」が別の法人とともに2ちゃんねるの運営をおこなっており、2ちゃんねるの名称を周知の状態にしていたと判断すると共に、2012年にパケットモンスター社から運営事業を承継したと認定 ITmedeia 2023年1月27日 「Race Queen Inc.による先使用権が認められる」として商標権侵害を否定する判決を下した。
これに伴い、Race Queen Inc.のTwitterアカウント(@RQueeninc)は「西村博之の請求は棄却された。
また2ちゃんねるの商標法上の先使用権が認められるとともに、Race Queen Inc.が2ちゃんねるの正式な管理者であったことが認定された。
Race Queen Inc.として、法と正義に則った東京地方裁判所の判決を歓迎する」という趣旨の発表を行った(このアカウントは現在凍結されている)。
しかし翌2020年、Race Queen Inc.が「2ちゃんねる」の名称を使うことを禁ずる判決が出た。
もっとも、この判決では「2ちゃんねる」の名称差し止めは認められたが、それ以外の損害賠償請求は棄却されたため、これを不服としたひろゆきは判決直後に控訴した。
2023年1月26日、知的財産高等裁判所は「2ちゃんねるの名称が全国の利用者に広く認識された2006年時点において、掲示板の運営主体はひろゆきであった」と認定し、損害賠償請求を退けた一審判決を変更 ひろゆきが2ちゃんねるから排除された2014年2月19日からサイト名が「5ちゃんねる」に変更される2017年10月1日まで同掲示板でひろゆきが得るはずだった43ヶ月分の広告収入を月額500万円と算定し、Race Queen Inc.に2億1700万円の支払いを命じた。
この裁判について、YouTubeの視聴者から「2ちゃんねるはすでに高齢化してウェブサイトとしての需要も低いと思いますが、いらないんじゃないですか 長期間続く裁判を続けてまで2ちゃんねるを取り戻したい理由を聞きたいです」というスパチャに「裁判を始めちゃったので結果がどうなるかが知りたいという、好奇心のほうが多かったりしますね」と答えている。
ひろゆきが2ちゃんねる等の匿名掲示板の運営で成功した理由に関して、アメリカの『ニューヨーク・タイムズ』紙は、「倫理観が欠如しており、社会的制限を取り払おうとする考えを誇っている。
尋常ならざる厚顔無恥だから、ほぼ完全な無敵の力がある。
これは一種の超能力だ」と評している。
また同紙は「アメリカでは、彼の所有するウェブサイトが大量虐殺や憎悪犯罪につながっている。
しかし、彼は日本だとスターとして扱われている」「ひろゆきは、社会に幻滅した日本の若者の代弁者として有名になったが、彼自身は悪名高い4chanのオーナーであることを公の場で語りたがらない」と指摘した。
その上で同紙は、ひろゆきが取材協力依頼を拒否し続けていることを明かしている。
西村が4chanのことをあまり語りたがらないのは、8chanを運営しているジム・ワトキンスがQアノンの責任を問われ米国連邦議会の公聴会に呼ばれており、4chanもその一端を担ったということで訴追される可能性が出てきているからだとされている。
成田悠輔の「集団自決発言」が各国メディアに取り上げられ批判を受けた際には、「成田雄輔はしばしば、西村博之などX世代の扇動家と一緒に登場する。
西村は事業家で、4chanというオンライン掲示板を運営し、インターネット上でもっとも有害な意見を醸成している。
」と紹介されている。
2ちゃんねるの関係者からも否定的な評価がなされている。
2ちゃんねる従業員で、アメリカ合衆国の匿名画像掲示板「8chan」創設者のフレドリック・ブレンナンは「ひろゆきには、まったく評価できるところはないです 出来る男とも思わない 法律や警察をいかにして逃れるかだけを考えている印象です 決して本心をださずにのらりくらりとしていて、まるで政治家のようです もともと匿名掲示板の管理人なんて、まともな人がいるとは思わない」と話している。
初期の2ちゃんねるの運営に関与していた元副管理人の山本一郎も、ひろゆきの2ちゃんねる運営について、まったくと言っていいほどマネジネントを行わず、契約書を作らなかったために金銭のトラブルが絶えなかったとし、「集まってきた人たちが2ちゃんねるを支え、だんだんと問題にぶち当たっては突然の西村のヘイト(理由のよく分からない恨みや嫌悪)に巻き込まれて、理不尽に袂を分かつことの連続でした。
偉大なるワンマンによる中小企業とあまり変わらない」と話している。
また、裁判回避のために「自分は金に執着しない」というセルフブランディングをしてきたとも話している山本一郎「偉大なるワンマン西村博之」『WILL』2015年3月号 p306-307。
現5ちゃんねる/8chan管理人のジム・ワトキンスからは、「2ちゃんねるのスポークスマンにすぎず、最初からプログラミングの技術力もさほど高くなかったし、ウェブサイトの運用にはついていけないレベルだった」と評価されている。
2ちゃんねるの保守運用に尽力してきた中尾嘉宏(ハンドルネーム「FOX★」「夜勤」で知られる)も「ひろゆきの技術力では、私たちがどのようなプログラミングをしていたかなど理解できない」と述べており、かつてひろゆきが「プログラムのバグは放っておけば治る」と言い放ち、2ちゃんねるの技術関係者を呆れさせたことを2ちゃんねるの商標権裁判における陳述書の中で明かしている。
陰謀論や人種差別、銃乱射との関係性が指摘されている「4chan」の運営について、否定的な評価がなされている。
ジャーナリストの清義明は、アメリカ連邦議会襲撃事件を間接的に引き起こしたQアノン陰謀論のルーツに2ちゃんねる発の匿名掲示板文化(CHANカルチャー)があると指摘している。
清いわく「無名だから発言の責任は負わなくていい、ウソであったとしてもだまされる方が悪いという文化は、2ちゃんからできた」とし、それがQアノン現象につながったと分析している藤原学思『』第1章「生まれる」の中「ひろゆきの『庭』でQアノンが生まれた」より(朝日新聞出版,2020年9月) 続けて清は「ネットは使う側の自己責任だ、プラットフォーム(発言や議論の空間)側に責任はない、というのを、いわばネットのルールのように西村は広めてしまった。
法的な責任がないとはいえ、その点では、西村に道義的な責任がある」としている。
また福岡市がひろゆきをアドバイザーに起用した件についても、「例えば受託した仕事で何か福岡市に損害を与えるようなことがして、西村氏に損害賠償責任が発生したときも、西村さんの過去の発言のように『時効まで逃げ切る』となるかもしれないですよ」と語っている。
文筆家でミュージシャンのロマン優光も、陰謀論やヘイトスピーチなど人命にかかわる4chanの社会問題を放置し、無責任な態度を貫き続けるひろゆきについて「現在も2ちゃんねるの頃と変わらぬビジネスモデルで書き込みについての責任を取らないという姿勢で過ごしていますが、銃社会のアメリカでは日本とは比べ物にならないぐらいの被害が出ています 掲示板文化によって人種差別テロやQアノン問題といった人の命に関わる社会問題が多く生まれている以上、今までのように無責任な立場ではいられず、今後は批難されるだけにとどまらないこともあるでしよう」と批判している。
また、ひろゆきを「論破王」として祭り上げる日本メディアの特殊性についても「こういった無責任な人物を肯定的にエンターテイメントの場に登場させる日本のメディアや、公的な事業のアドバイザーとして氏を使おうとする日本の社会のリテラシーは異常だと思います 恐ろしいほど無知なのか、彼の行動を問題と思ってないのかはわかりませんが、どちらにしろまともとはいえないでしょう なぜ、ネット掲示板がデマとヘイトと陰謀論の温床になってしまったのか、もう少し真剣に考えるべきではないでしょうか そういったものを放置してきた、未だに放置しているひろゆき氏がネット上で陰謀論を批判している姿は何ともいえないものがあります」と述べている。
2ちゃんねるの運営についても、経済学者の池田信夫は「2ちゃんねるの及ぼしている悪影響というのは、ものすごく大きくて、日本のウェブ上の言論の質を非常に下げている。
大体2ちゃんねる主宰している西村某というのは、あれだけたくさん損害賠償請求を受けながら、未だにそれらを履行しないで逃げ回っていて、それに対してなんらの法的手段もとられない 法治国家としてこういうことがあっていいんでしょうか 僕は法律の専門家ではないからわからないですけれど、あんなに何件も損害賠償の請求を受けておきながら、裁判にも出て行かないで、堂々とそんなこと知ったことかといってですね 次のニコニコ動画とかやって、年収は1億3千万くらいあるとか言っているわけでしょう こんな白昼堂々とこういうことをやって許されるんでしょうか」とひろゆきを厳しく批判している。
弁護士の渡辺輝人は、「2ちゃんねるの違法性」に言及しつつ「ひろゆきって、ヤミの世界の人でしょ いつから表街道を堂々と歩けるようになったの?しかもご意見番みたいな、最もさせてはいけない立場で」と厳しく批判している。
これに対して、ひろゆきは「弁護士でありながら、名誉棄損行為をしてる人のほうがだどうかと思いますが、渡辺さんは他人を中傷する特権をお持ちだと考えているんですか?」などと返信している。
ITmediaビジネスオンラインの記者である古田拓也はひろゆきが人気になったことに対して「『お悩み相談』というコンテンツそれ自体は昔からあったものの、コロナ前の段階ではその注目度はほとんどなかった。
コロナ禍によってリアルな人とのつながりが減少した。
悩みをスーパーチャットしている相談者は、2ちゃんねるやニコニコ動画に触れて育った20代以降の大学生から社会人が多い チャンネルの伸びが緊急事態宣言の時期と概ね一致しているため、外出自粛やリモートワークといった新たな生活様式を取り入れざるを得ない都市部の人が、その多くを占めると考えられる。
また『無能』をテーマにして相談を受けるとき、ひろゆきは『有能になるためにはどうすればいいか』ではなく『無能を受け入れた上で、どう生きるか』という観点で回答することが多い ひろゆきは、言葉こそ毒舌・辛辣に見えるが、実は優しいお悩み相談コンテンツである。
」と評している。
うまい棒(めんたい味)、カレー、寿司、パスタ、クロワッサン、スタウトなどのビール、ルートビア、フローズンヨーグルト、チョコレート(きのこ派)が好物で、うまい棒にいたっては2ちゃんねるのサーバ名(cheeze、mentai、pizza、natto、cocoaなど)にもなっていた。
また、2001年に開設されていたうまい棒の公式サイトでの投票結果から、パッケージデザインのみではあるが「西村博之専用うまい棒」が製造された。
2000年の西鉄バスジャック事件でテレビ朝日の報道番組『ニュースステーション』のインタビュー取材を受けた際、「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」と発言し、2ちゃんねる(2ch.net)の開設者・管理人として初めてのメディア出演となったことも合わせて、ネット上で話題となった。
この言葉は20年経った2020年現在も考えは変わっていないとしており、スマートフォンが普及し誰でもネットに触れられるようになった今こそ、フェイクニュースや陰謀論のようなまったく根拠のない情報に騙されない情報リテラシーが必要であると主張している。
うそに騙されないための子供の教育法として、「インターネットの情報の真贋を見極めるには、知識が必要です それを子どもに求めるのは酷ですし、大人でも難しいのは前に述べたとおり ならば、とりあえずは『誰が書いているのか?』がわからない情報は基本的に信じない、というスタンスを教えるといいと思います 署名記事でも、全国紙でもいいので責任の所在がわかっていれば、もし間違いであっても、責任転嫁しやすい これが『まとめサイトに書いてあった』と言ってしまうような頭の悪い人にならないように、子どもを育てることから始めるといいのではないでしょうか。
」と匿名の情報を信じないことを勧めている。
「『IPを取ったら商用サイトになるとは思わない』というスタンスで2chを運営している」と発言していたなお、2ちゃんねるの書き込み削除については「広告代理店」を標榜する未来検索ブラジル社が関係していたらしいことが、東京地方裁判所に提出された警察の捜査資料で判明している。
ただ、その裁判の中でブラジル社はひろゆきは2ちゃんねるの運営に関して全く関与していない旨を主張している。
すると、ホットリンク社・成瀬取締役の話した契約内容と、ブラジル社が警察を相手取って起こした裁判での言い分で整合性が取れなくなってしまう。
エコーニュース2014年5月9日16時34分。
その他、2ちゃんねるに匿名で投稿された文章を元に編集された数多くの書籍(例として『電車男』)は、2ちゃんねるの代表者であるひろゆきが、著作者権を投稿規定に基づいて行使する形で出版されている。
ただしこれには異論もあり、投稿者が投稿した当時には投稿規定が表示されなかったり、あるいは当時には投稿規定の文言が現在表示されるものと異なるため、一部の投稿については投稿規定の効力に疑問があるとする意見もある。
もっともこの場合、『電車男』のログの出版・ならびにそれを元に創作された映画・ドラマ・漫画など副次的創作物が利益を出した場合、還元すべき対象はどこの誰なのか、またスレッドに書き込みをしたと自称する人物たちが名乗りをあげた場合に、どうやってそれらを真実であると証明するのか、といった多くの問題が背後に控えている。
ひろゆき自身は『電車男』の二次著作権料は受け取っておらず、新潟県中越地震災害義捐(ぎえん)金として送金したとしている。
2ちゃんねるで学ぶ著作権』、共著:牧野和夫、アスキー、2006年7月、ISBN 4756147704。
『ホリエモン×ひろゆき 語りつくした本音の12時間 「なんかヘンだよね…」』、共著:堀江貴文、集英社、2009年9月、ISBN 9784087805338。
ひろゆきはメインボーカルを担当、切込隊長やひげおやじがバックコーラスなどで参加している。
すべてネット上でフリーダウンロードシングルとして発表されたほか、2001年7月に開催されたイベント「2ちゃんねる祭り@2周年記念」で発売された『2ちゃんねるソング集』には「激走爆走チーム2ちゃんねる」~「アメニモマケテ」までの5曲が、2002年8月に発売された書籍『2ちゃんねる公式ガイド2002』の付録CD-ROMのオーディオトラックには「モナ~らぶ」と「4649!」の2曲が収録された。
なお、ひろゆき本人は上記の楽曲を黒歴史として扱っており、再び歌うことを拒否している。
2023/2/22(水)
かつては日本最大級の匿名掲示板であった旧「2ちゃんねる」開設者で元管理人 株式会社ドワンゴが出資する動画配信サービス「ニコニコ動画」の運営会社の元取締役管理人として川上量生らと共に創設に関与した。

東京都北区赤羽北出身。大学在学中の1999年に匿名掲示板「あめぞう」の避難所として「2ちゃんねる」(現:5ちゃんねる)を開設し、管理人となる 以後、中尾嘉宏やジム・ワトキンス、山本一郎らと協力して同サイトの運営を続ける また、同サイト上に書き込まれたネット中傷の削除依頼を拒否したことにより多数の訴訟に敗訴、多額の損害賠償を請求されることになった 2003年、竹中直純、深水英一郎と協力して「未来検索ブラジル」を設立、同社の取締役に就任する。

2005年、ニワンゴ(現:ドワンゴ)取締役管理人に就任し、翌年の「ニコニコ動画」の立ち上げに関与する 並行して複数の企業運営に携わる 2014年、前年に発生した2ちゃんねる個人情報流出事件後の運営方針を巡り対立したジム・ワトキンスとロン・ワトキンスに2ch.netの管理権を剝奪され、代替掲示板「2ch.sc」を開設 2015年にフランスのパリへ移住 同年、グッドスマイルカンパニーの協力を得て、英語圏最大の匿名画像掲示板「4chan」をクリストファー・プールから買収し管理人に就任するhttps://wired.jp/membership/2022/07/08/who-owns-4chan/。

一方、その発言の内容には誤情報が多く含まれていることが指摘されている。他にも「2ちゃんねる」の中傷書き込みを巡る裁判に敗訴したことによる多額の賠償金の踏み倒しなど、脱法的な手法について批判を受けている また、アメリカでは悪名高いオルタナ右翼の形成に貢献し、『ニューヨーク・タイムズ』紙に「倫理観の欠如」「恥をほとんど何とも思わない彼の能力はある種の最終兵器」「インターネット上でもっとも有害な意見を醸成している」と評されるなど、銃乱射事件や陰謀論、人種差別の温床とみなされている「4chan」のオーナーとして管理責任を指摘され、否定的な見方をされることが少なくないhttps://wired.jp/membership/2022/07/08/who-owns-4chan/。

ひろゆきの来歴は、2ちゃんねるの歴史であり、4chanや8chanなど米匿名掲示板文化「CHANカルチャー」の歴史でもある。以下でそれを追っていく。
ひろゆきが1999年に開設した巨大匿名掲示板群「2ちゃんねる」を「2ch.net」(現:5ちゃんねる「5ch.net」)、2014年に開設した「2ちゃんねる」を「2ch.sc」と表記する。

360px|thumb|日本で発祥したスレッドフロート型掲示板|スレッドフロート型匿名掲示板の系譜。ひろゆきが1999年に開設した2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)は、4chanや8chan(現:8kun)を含む、他すべてのchan系サイトの起源となった。
1998年1月(2月6日説もある)、ひろゆきは中央大学在学中にウェブサイト「Hirox's room」を開設 3月には大学の友人と合資会社「東京アクセス」を設立した 6月6日にサイト名を「Hirox's room」から「実録!交通違反をもみ消して罰金を払わない方法」(別名:「交通違反の揉み消し方」)に変更。このサイトには交通違反の罰金をもみ消すための情報交換掲示板が設置されており、2ちゃんねるのプロトタイプであったとされるhttps://webronza.asahi.com/national/articles/2022111800002.html?page=2。

翌1999年5月30日、米国留学中に「あめぞう掲示板」の避難所として匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設あめぞうへの設立書き込みが1999年5月30日 Wayback Machineでの2ch.net最古版は  7月22日、「2ch.net」を取得。

ひろゆきは「2ちゃんねる」が成功した理由について「情報ニーズがあるから」としながら、当時は「ある程度の大きさになるとは思ってたんですけど、こんなに早くなるとは思わなかった」としている ほかにも、「匿名で自由に書き込みたい」という欲望があったからといい、「ネーミングや機能が優れていたからではない」とも語っている また、あめぞうも含めた掲示板がありながら、2ちゃんねるだけが存続できた理由として、「データが消えない仕組みをつくった」「(金にならないと思われていた中で)暇だったから辞めないで続けられた」という理由をあげている。

2000年5月、西鉄バスジャック事件の犯人が2ちゃんねるに犯行予告を行っていたことを受け、当時23歳だったひろゆきは報道番組『ニュースステーション』(テレビ朝日)のインタビュー取材に応じた。この時、ひろゆきは「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」と発言している(後述)。なお、ひろゆきにとっては、これが初のメディア出演となった。

2002年までにGoogleは日本で最も検索された単語が「2ちゃんねる」であると公表した その後、2004年までに「2ちゃんねる」は日本最大のインターネットフォーラムとなった。

2002年9月、2ちゃんねるの関連会社である「東京プラス株式会社」(東京都北区赤羽北)を設立するとともに代表取締役に就任。

2004年10月、2ちゃんねるのログを書籍化した『電車男』が映画化・テレビドラマ化・舞台化もされる大ヒットをし、ひろゆきはその印税を「僕が書いているわけじゃないので、あぶく銭だった」として、阪神・淡路大震災などの被災者に全て寄付したと発言している 2ちゃんねる管理人としての収入は「サラリーマンの生涯年収を年で稼ぐくらいでしたね」と発言している。

2011年11月から麻薬特例法違反幇助の疑いで札幌市にある2ちゃんねるのサーバー管理を代行するコンピューター関連会社「ゼロ」に強制捜査が入るなど、警視庁による2ちゃんねるへの捜査が始まる。警視庁は2010年から2ちゃんねる側に繰り返し薬物取引の書き込みを削除するように求めたが、運営側は応じていなかった。また警視庁は、2ちゃんねるの管理者や運営システムが不明確であり、責任の所在を明らかにする必要があるとしていた。また、2ちゃんねるのサーバーは米国や中南米を転々としており、これは管理責任を逃れるためである可能性が指摘された。

2012年3月、読売新聞の取材により、2ちゃんねるの登記上の運営会社が実態のないペーパーカンパニーであることが判明した。ひろゆきは2009年にシンガポールの法人「パケットモンスター」に2ちゃんねるを譲渡したと主張したが、実際はそれ以降も日本の関係者から管理されていたと見られている 同社の事務所は約700シンガポールドル(年間約4万6000円)で借りられるバーチャルオフィスであり、スタッフが1人もおらず、名目上の取締役も「コリヨシ」を名乗る日本人に頼まれて役員になっただけであり、「2ちゃんねるという掲示板も知らない」と話した 警察関係者は「国内での訴訟を回避するのが狙いではないか」と分析した。

2012年12月20日、2ちゃんねる(2ch.net)上の違法な情報を放置したとして、麻薬特例法違反(あおり、唆し)幇助の疑いで警視庁によって書類送検された※現在は冒頭(一般閲覧可能)部分のみインターネットアーカイブに残存。また、警視庁はパケット社をペーパーカンパニーと認識していると報じられた朝日新聞2012年12月21日朝刊1面「2ちゃんねる創設者 書類送検」。

2013年1月、西村博之名義で「2ちゃんねる」の商標を出願した。2月18日、一身上の都合によりニワンゴの取締役を辞任。

5月26日、ひろゆきが取締役を務めるティーケーテクノロジーが、2ちゃんねるビューアのサポート受付業務を取得。

2013年8月24日、シンガポールの法人「パケットモンスター」に2ちゃんねるを譲渡し「単なるユーザー」になったと主張した2009年以降も、合計3億5000万円に及ぶ広告収入を受け取っていたことが判明した 2ちゃんねるの広告収入はひろゆきが代表を務める「東京プラス」社に入った後、パケットモンスター社に送金され、ひろゆきは同社から報酬名目で資金を受け取っていた。パケットモンスター社はペーパーカンパニーとみなされており、国税庁は約1億円の申告漏れを指摘。ひろゆきは約3000万円の追徴課税を受けることとなった。

2013年8月25日、2ちゃんねる個人情報流出事件が発生する。

2014年2月19日、2013年8月の2ちゃんねる個人情報流出事件を受けて、2ちゃんねるビューアが販売停止となっていた状況下で大規模なサーバーダウンが発生し、この過程で2ちゃんねる(2ch.net)の実質的管理権限が何らかの理由によりジム・ワトキンスに移転する。ジムは、サーバー料金の未払いを理由に、ひろゆきら旧運営陣を全員解任したと説明し、ジム本人と息子のロン(通称:Code Monkey★)が2ちゃんねるの実質的管理者となる。

4月11日、匿名掲示板「2ちゃんねる」(2ch.sc) を開設し管理人に就任 なお、2ch.scは2ch.netのデータをコピーしたサイトと評されている また、これに対抗する形でジムは「4ch.sc」というドメインを独自に取得した。

2016年5月、ひろゆきが「2ちゃんねる」および「2ch」の日本国内における商標権を取得 同時期に、ひろゆきは世界知的所有権機関 (WIPO) の調停・仲裁センターに「2ch.net」が不法占拠されているとしてドメインの移転を求める申立てを行った しかし同年7月、WIPOはひろゆきによる上記のドメイン移転申し立てを棄却した ひろゆきの申立棄却を受け、ジムは「ひろゆきによる一連の主張は全くもって虚偽であり、Race Queen Inc.による2ch.netの管理運営を妨害する違法行為である」と非難した しかし同時期に特許庁は、Race Queen Inc.が申請していた「2ch」「2ちゃんねる」の商標登録無効審判請求を棄却する これを受けて2ちゃんねるの技術担当者であり、8chanの管理人(当時)でもあるロンが「5ちゃんねる」および「5ch」の日本国内における商標権を先回りする形で2016年12月9日に取得した. Toreru商標検索 2021/04/29。

ひろゆきの敗訴についてルポライターの清義明は、確定判決に決定的な影響を及ぼしたのは「ひろゆき」と「ジム」の間に契約書が存在しなかったという事実であり、これによってひろゆきからジムへの送金は「サーバー使用料の支払い」ではなく「仲間内での収益の分配の延長」と判断することもできる、という判決が出たと分析している ちなみにジムは裁判の中で「ひろゆきは2ちゃんねるのスポークスマンにすぎず、最初からプログラミングの技術力もさほど高くなかったし、ウェブサイトの運用にはついていけないレベルだった」とした上で「ひろゆきは2ちゃんねるの管理運営にノータッチだった」と証言している その証拠としてジムは、ひろゆき自身が「ちょっと前から2ちゃんねるの運営に関して僕のやることはほとんどなかった」と言及した著書『僕が2ちゃんねるを捨てた理由』(扶桑社新書・2009年)を提出、証拠採用された 一方、ひろゆきは口述筆記本であることを理由に「その本は私が書いたものではない」と主張したが、清義明は「苦しい弁明」と一蹴した また清義明はウェブサイトの持つ所有権の不透明性を利用して「2ちゃんねるは脱法ビジネスのごとく運営されてきた」と指摘しつつ、管理権限紛争をめぐる判決結果をもとに「2ちゃんねるとは誰なのか」ということについて次のように総括している。

一方、2ちゃんねるの商標権を巡る裁判では、知財高裁が2023年1月26日、賠償請求を退けた一審東京地裁判決を変更し、N.T.Technologyに2億円余りの支払いを命じた(=ひろゆきの勝訴)。これは「無断で掲示板の運営から西村氏を排除し、標章を使用した過失があった」と認定した上で、広告収入を月額500万円と算定し、43カ月余りにわたり損害が生じたと判断したものである ひろゆきはこの判決について「2ちゃんねるを乗っ取られて、裁判の結果が出るまで9年掛かってるわけだから、実質乗っ取ったもの勝ちだよね」とツイートした。

250px|thumb|4chanの親サイト「ふたば☆ちゃんねる」() は、2ちゃんねるの分派として2001年に開設された。
250px|thumb|4chanは、2003年に開設された英語圏最大の匿名掲示板。2015年からCHANカルチャー創始者の「ひろゆき」によって管理・運営されている。
thumb|250px|ひろゆきの4chanから派生した8chan(現:8kun)は「世界で最も卑劣なウェブサイト」とも評される匿名掲示板 また管理人のロン・ワトキンスは、Qアノン陰謀論における「Qアノン#「Q」の正体|Q」の正体として一般的に信じられているHBO『Q: Into the Storm』Episode6「嵐の中へ」(Broadcast - April 4, 2021)。
2015年9月21日、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人になることを発表 4chan開設者のmootこと前管理人のクリストファー・プールは引退の理由として反フェミニズム運動として悪名高いゲーマーゲート集団嫌がらせ事件の投稿を禁止したことによる殺害予告や誹謗中傷などのトラブルを挙げている また新管理人のひろゆきについてmootは「ひろゆき氏は匿名コミュニティーのパイオニアであり、4chanの曽祖父とみなすことができる 同氏が1999年に立ち上げた2ちゃんねるは、4chanを触発したふたば☆ちゃんねるの開設につながったのだから もし彼がいなかったら、4chan、そして『全ての』匿名画像掲示板は、もしかしたらこんにち誰も使ってなかったかもしれないんだ」とし、「ひろゆき氏ほど4chanのリーダーに適任の人はいない」と語った これに対してひろゆきは「I am not so old to be called great-grandpa, ain't I?」(おいらは“ひいおじいちゃん”と呼ばれるほど年寄りじゃないよ)とコメントした(注: 2015年当時、ひろゆきは38歳であった)。

一方で8chan管理人のロン・ワトキンスは、ひろゆきの4chan買収について「2ちゃんねるを奪った親父への腹いせでやった部分もあるのだろうね」とHBOのドキュメンタリー番組『Q: Into the Storm』で語っている また元2ch.net副管理人の山本一郎は「2ちゃんねるをジムに半ば乗っ取られる形で失ったひろゆきが、匿名掲示板サービスの本尊に返り咲くため、関係する日本企業(ドワンゴ、未来検索ブラジル、グッドスマイルカンパニー)を巻き込んでビジネスを成立させようとした」「ひろゆきを前に立てて、うまく儲けたり、やりたいことをやる人がいた」と推察している プレタポルテ by 夜間飛行 2022年5月31日。

YouTubeのライブチャットではお酒を飲みながらスパチャの質問に答えたり、あめぞう時代から付き合いがあるひげおやじ(ガジェット通信副編集長)とのトーク配信を定期的に行っている。2021年3月にLINE株式会社が日本の15歳から24歳までの男女を対象に調査した「いちばん信頼している/参考にしているインフルエンサー・有名人」(投票総数4,732)では、第1位のHIKAKIN(得票率2.2%)に次いで、ひろゆきが第2位(1.1%)に選ばれた ひろゆきへの投票理由は「その人のセンスが好きだから」「説明が上手、説得力があるから」などが挙げられた 元々、2ちゃんねるユーザーには管理人として知名度があったが、近年は2ちゃんねるを見たことがない若者世代の支持も集めている 2021年6月、Twitterのフォロワー数とYouTubeの登録者数が100万人を突破 関連コンテンツの閲覧数は月間3億回超となる 2021年7月のソニー生命によるアンケート調査『中高生が思い描く将来についての意識調査2021』では、『将来のことを相談したいと思う有名人』の3位にランクイン(1位はマツコ・デラックス、2位は明石家さんま) また『“将来、こういう大人になりたい”と思う有名人』でも10位 2021年度上半期の「大学生流行語大賞」のヒト部門で第3位に選ばれた(1位はコムドット、2位は大谷翔平) 2022年3月の「Z世代が選ぶ!!上司にしたい有名人TOP10」では第7位にランクイン 「誠実だしまともなことを言ってくれる 自分のためになる 」「どんな取引先も論破しそう」「頼れて、人間性としても十分」「大きな声で怒らなそう」「尊敬」と評価されている 2022年5月のLINE株式会社による日本の15歳から24歳までの男女を対象にしたアンケート「いちばん信頼している/参考にしているインフルエンサー・有名人」でもHIKAKINに続く第2位だった 投票理由として「説明が上手、説得力があるから」が1位となり、次いで「話が面白いから」が2位だった 2022年7月のユース・タイム・ジャパン・プロジェクト(略称:YTJP)によるアンケート「高校生が総理大臣になってほしいと思う有名人は?」(回答者計872人)の男子部門で第1位 これに対してひろゆきは「その『ひろゆき』という人は時間を守らないことで有名らしいですよ」と反応した。

2ちゃんねる、ニコニコ動画、4chanと手がけてきてから自ら発信するYouTuberになったことについて、ABEMA Primeで「自分で解説すると、2ちゃんねるには、ネットで匿名で書きたい人たちが大勢いた だから僕は場所を提供した あと、動画サービスが流行り始めたときに、自分で顔出しすると恥ずかしいので顔出しをしなくて、そんなに面白くない人でもコメントで盛り上げてくれるニコニコ動画をやった」「それで何年か休んだ後、YouTube文化になったときに『人が面白いか、より長い間で顔を出して喋り続けた方が絶対人気出るよ』と前から言っていたが、みんなやらないので『じゃあ僕がやるから見ててね』と言ってやった結果だ 要はネット上のユーザーが何を求めているのか、それに合わせてやっているだけ 最後は自分自身を商品として使っただけで、基本的にやっていることは変わらない」と述べている。

2021年4月に開始した「日経テレ東大学」にひろゆきが起用された この理由について、プロデューサーである高橋弘樹は「ひろゆきさんは、そもそも僕が2ちゃんねる(現5ちゃんねる)が好きだったということもあります 僕の中で彼はネットのカリスマ ですから自然な流れといいますか、やるなら声をかけたいなと お2人(注: 成田悠輔とひろゆき)は他の人にないものを持っていると思います それは、日本に対してしがらみが少ないこと 成田さんは日本のアカデミー業界に忖度する必要もないし、ひろゆきさんは、最悪全ての日本国民に嫌われても構わないとすら思っています。だからこそ、誰にも気を使わず、しがらみなく意見できる。そこが痛快だし、面白い」、日本経済新聞社の佐々木康は「ひろゆきさんは過激な発言をするイメージがあったので、正直キャスティングについて、懸念がなかったといえばウソになります ところがひろゆきさんは、初収録の場で、誰よりも番組の趣旨を理解し、その上で発言されていたのでとても驚かされました 一気に印象が変わりましたね ひろゆきさん、成田さんは自分勝手なイデオロギーではなく、世の中のデータをもとにお話をされるので、番組を任せても大丈夫という安心感があります」と評している。

250px|thumb|2007年1月12日、2ちゃんねるのトップページに「賠償金滞納処分差押物件」という赤札が掲載された。これはひろゆきの全財産を仮差押えする申し立てが東京地方裁判所|東京地裁に出された際、差押え対象が2ch.netのドメインにまで及んでいたことに対する痛烈な皮肉であった。
ひろゆきは2ちゃんねる上に書きこまれたネット中傷に関連する多数の民事訴訟と多額の賠償債務を抱えている。「2日に1回ほど東京地裁に行くという生活を約5年」「1日に3回の裁判を受けるトリプルヘッダーもやった」と語るなど、当初は裁判に対応していた しかし本人の主張によれば、全国各地で起こされた民事訴訟を東京地裁に移送する申請が全て却下 - BLOGOS 2017年10月22日され、2003年9月には自身発行のメールマガジンの記載にもとづき起こされたDHCによる名誉毀損裁判で敗訴するなどし、途中から被告としての主義主張を展開せず、法廷徹底無視の姿勢を貫くようになったとされる。

ネット掲示板の管理責任に関する法律には、2001年11月に成立し、2002年5月から施行されたプロバイダ責任制限法がある。これについてジャーナリストの清義明は「西村氏が訴えられた民事訴訟の多くは、その法律が施行された後のことだ 訴えた人は、プロバイダ責任制限法のルールにそって、それぞれに損害や精神的な被害を与えた書き込みを要請したのだが、それでも西村氏は削除しなかったのである 警察庁の外郭団体からの年間5000件の削除依頼も正式な2ちゃんねるの手続きを経ていないということで放置していた」とし、2ちゃんねるの裁判におけるひろゆきの責任の重さを強調している。

プロバイダ責任制限法の施行の前に始まった、2ちゃんねる上の書き込みをめぐる「動物病院名誉毀損裁判(平成13年(ワ)15125号)」でも、「掲示板の運営・管理者は、他人の名誉を毀損する書き込みがあることを知った場合、または知り得た場合には、直ちに書き込み削除などの措置を取る条理上の義務を負っている 書き込みが真実かどうか不明であることを理由に削除義務を免れることはない」と判断されており、ひろゆき側の「書き込みが真実かどうか不明な場合には、表現の自由を保障する見地から、書き込みを削除しなくても違法ではない」という主張は真っ向から否定されている。

当時の2ちゃんねるでは「発信元は一切分かりません お気楽ご気楽に書き込んで下さい」として、IPアドレスを原則として保存しないことを約束しており(のちに保存する方針に変更)、発信元を特定することが困難又は不可能であることを宣伝していた このように、当時の2ちゃんねるの仕組みでは、名誉毀損などの無責任な言論による違法行為の責任を書き込んだ本人に追及することが不可能であったため、ユーザーは、自らの責任を問われることなく、権利侵害の発言を書き込むことが可能だった 「削除ガイドライン」というものが名目上定められていたもの、裁判所には「内容が不明確であり、しかも、削除人は、それを業としないボランティアにすぎないことから、本件掲示板における発言によって名誉を毀損された者が、所定の方式に従って発言の削除を求めても、必ずしも削除人によって削除されるとは限らない」と認定されている そのため、管理人であるひろゆきが誹謗中傷の書き込みによる違法行為の責任を負担するのは当然、と裁判所に認定されている また、当時の2ちゃんねるではすでに「西鉄バスジャック事件」などの犯罪予告や「日本生命裁判」などの名誉毀損事件が多発しており、これらのような違法な書き込みが行われることが当然予想され、それに対する予防措置を行う義務もあったと認定されている。

当時の2ちゃんねるでは、「削除整理板」または「削除要請板」に削除依頼を任意に書き込み、削除を促す方式で誹謗中傷の削除を受け付けていた。しかし、実際に削除に至った割合は10%に過ぎなかった。さらに削除依頼は、削除スレッドを立てた上、公開で行わないとならないため、削除要請を行なったことでさらに誹謗中傷が激しくなるという二次的被害を受ける危険性もあった。

実際、2ちゃんねるのデマ書き込みを発端に、10年以上にわたって誹謗中傷を受けてきたお笑いタレントのスマイリーキクチは(詳細は「スマイリーキクチ中傷被害事件」を参照)、2ちゃんねるの管理者に対して繰り返し事実無根の誹謗中傷がある書き込みの削除を依頼したが、「事実無根を証明しなければ削除には応じません」と悪魔の証明を求められ、削除依頼を断られている 中傷が書き込まれていた少年犯罪板には本人になりすまして「もう、過去のことなので許してください」と書き込んで脅迫を煽るものまでいたという。

プロ麻雀士名誉毀損事件の被害女性(当時30歳)が勝訴した直後にも、「殺す」「とっとと首を吊れ」「夜道は相当危険」等の脅迫や容姿をけなす中傷が2ちゃんねる上に数千件書き込まれた 被害女性が所属する麻雀店のHPも執拗な荒らしに遭い、掲示板(BBS)には10万件以上の脅迫や中傷が書き込まれ、店のメールアドレスにも嫌がらせのメールが大量に届いた このため店のホームページは閉鎖を余儀なくされた 被害女性は自宅住所も暴露されたため実家に帰らざるを得ず、大量の脅迫のため外出を避け、店にも顔を出せなくなった 当時はこのような「二次被害」を恐れる中傷被害者も多く、提訴に至らない事例も多かったという。

このような被害に対し無頓着な管理人ひろゆきに対し、批判的な見解を示す著名人もいた。2008年1月22日、男性6人組アカペラバンド「RAG FAIR」の奥村政佳が自身のブログ上で行った批判には当初賛同する意見も多かったものの、2ちゃんねるで関連スレッドが立ち始めると「あなたって、上から目線の方だったんですね がっかりしました」「落ち目で売名行為っすか?wwww必死っすねwwwwww」などの中傷コメントが殺到するようになった。

2007年1月12日、ひろゆきに対して約500万円の債権を持つ東京都の男性会社員が「制裁金が累積500万円に達するもなお放置しており債務不履行である」として東京地裁に対し、2ch.netのドメインを含むひろゆきの全財産を仮差押えする申請を行なった これを夕刊フジが「2ちゃんねる停止」と大々的に報じたため、ひろゆきは「2ch閉鎖って書くとまた、新聞が売れるということじゃないかと 狼少年の寓話を彷彿とさせますよね よい子の皆さんは真似しないでね」と反論し話題となった この閉鎖騒動により2chトップページの壺に「賠償金滞納処分差押物件」という赤札が表示され、ニュース速報板では名無しさんの名前が「〜が差し押さえられそうです」となり、ニュース速報VIP板でも名無しさんの名前が「閉鎖まであと ○○日 ○○時間」となった さらにスレッドストッパーは「赤羽地方裁判所」(当然実在しない)となり、本文が「差し押さえました」となった。

2009年、ひろゆきはシンガポールの法人「パケットモンスター」に2ちゃんねるを譲渡したと主張したが、同社は訴訟や差し押さえを回避するためのペーパーカンパニーとみなされており、実際に2009年以降の訴訟は4件に激減した。

2010年1月、2ちゃんねるのスレッドを基にした書籍『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』(ISBN 978-4104715213)の印税が新潮社からひろゆきに支払われていることに着目し、印税を差し押さえることで初めて損害賠償金が回収される。

2011年当時、2ちゃんねるは当時の警視庁が行った削除要請の35%を占めており、依頼した5223件も97%が無視されていた(逆に他のサイトは97%が削除されていた)。警視庁が管理人の責任を追及しようとしても、登記上の管理会社がペーパーカンパニーであったり、サーバーが海外を転々としているなどの不透明な運営実態に阻まれていた。

2014年に2ちゃんねるの管理権を失ったひろゆきは、オリジナルの2ちゃんねる「2ch.net」のデータを自動的にコピーするサイト「2ch.sc」を開設したが、大半のユーザーはジム・ワトキンスが管理する「2ch.net」に残留した 「2ch.net」では削除方法が改定され、メールにより非公開で削除依頼を受け付けるようになった 個人を対象とした誹謗中傷の場合、早ければ1日から2日で削除されるようになり、改善された しかし「2ch.net」のデータは「2ch.sc」に自動的にコピーされるため、削除の手間が結果的に増えてしまった 「2ch.sc」は従来通り削除依頼を削除スレッドを立てた上、公開で行う必要があり、従来通り2次被害のリスクがあった 削除の基準も「2ch.net」より厳しかった また、削除ガイドラインには描かれていない落とし穴として、削除依頼の内容は原則的に削除されないこともあった そのため実際には削除スレッドを立てずに「2ch.sc」の名義上の管理者・シンガポール法人「パケットモンスター(PACKET MONSTER INC)」か、実質的な管理人・西村博之を相手に裁判所の仮処分を行うことが現実的だった。結果として、2ちゃんねるの誹謗中傷を削除する手間が増える結果となった。

2022年8月、ニコニコ動画を運営するドワンゴ創業者の川上量生は自身のブログで「ひろゆきの賠償金は本来ちゃんと裁判をしていれば払う必要のなかった賠償金だ ひろゆきは最初から裁判を無視したわけではなく、日本の法制度のある種の欠陥により、物理的に裁判に対応できない状況に追い込まれてやむをえず裁判にも出ない代わりに賠償金も支払わないという選択をとったに過ぎない あまり褒められた選択ではないにせよ、自分の利益のためでなく、防衛的な選択だ 」と擁護した これに対してルポライターの清義明は「これがまったくとんちんかんな弁護になっているのは、もうおわかりかと思う 西村氏は、たんに誹謗中傷の被害のために、二次被害を巻き起こす削除要請のルールをあらため、裁判所の命令に応じて投稿者のIPアドレスは開示し、裁判のリスクを回避するために適切な削除措置をするだけでよかったのである」「一方的で独善的なルールを被害者におしつけて、被害申し立てを門前払いしてきたことが、身動きできないくらいに訴訟が多発した原因である 欠陥があるのは日本の法制度でもなんでもなく、2ちゃんねるのほうなのである そして西村氏はこの欠陥を改めることがなかっただけなのだ」と論じている 一方、ひろゆきはTwitter上で「表立って良い事(編集者注:児童養護施設へのパソコン寄付活動のこと)するより賠償金に正面から向き合ったら?時効待ちの小金持ちさん?」というツイートに対して「素朴な疑問なんですが、具体的に誰に向き合えばいいんですか? 誰が債権持ってるのか知らないんですよね 知ってるなら教えてください」と返信している。

日本生命保険は2001年3月、匿名掲示板「2ちゃんねる」の保険業界板に社員を中傷する記載(職場内での恋愛スキャンダルにまつわる書き込み)があるとして東京地裁に削除(保険業界板の閉鎖と約500カ所の書き込み削除)を求める仮処分を申請した その後、ひろゆきが配信したメールマガジンで同社による削除請求を知った2ちゃんねらーと書き込みに訪れた日本生命職員らとの間で苛烈な論争が繰り広げられる さらには自社に不満を持つ一部の職員による内部告発や自社バッシングなど「自己批判」を招く異様な事態となった井上トシユキと神宮前.org『2ちゃんねる宣言 挑発するメディア』(文藝春秋) - 「事件とネット時代のメディアリテラシー」pp.171-186。

2003年6月25日、女性プロ麻雀士が、2ちゃんねる上の中傷書き込みを巡って、管理人のひろゆきに対して約600万円の損害賠償を起こした事件の判決が東京地裁であった。大橋寛明裁判長は「要請されても記載を削除するなど送信防止措置を講じておらず、違法だ」として、100万円の損害賠償請求、および違法な書き込みの削除を命じた。

2003年7月17日、2ちゃんねる上の中傷書き込みを巡って、化粧品会社のDHCと吉田嘉明社長(当時)が6億円の損害賠償をひろゆきに求めた事件の判決が東京地裁であった。斎藤隆裁判長は「削除を求めた仮処分申立書の送達を受けてから、中傷の書き込みを2ヶ月半も放置した」として吉田社長に100万の慰謝料と、DHCに300万円、計400万円の損害賠償請求を認めた。

2004年5月、ジャーナリストの寺澤有らが2ちゃんねる上の中傷書き込みをめぐって起こした訴訟で、東京地裁はプロバイダ責任制限法にもとづき、管理人のひろゆきに発信者情報の開示を命じた。しかし、ひろゆきが東京地裁の命令に従わなかったため、8月27日までに東京地裁(鬼沢友直裁判官)は、ひろゆきに1日3万円の制裁金を科すことを認めた。

2006年10月25日、当時20代の女性プロゴルファーが、2ちゃんねる上の中傷書き込みを巡って管理人のひろゆきに対して民事訴訟を起こした事件で、東京地裁は100万円の損害賠償、違法な書き込みの削除と発信者の情報開示を命じた。削除依頼を求めても応じなかったことによる提訴だった。

株式会社Xは、名誉を毀損する発言が書き込まれたとして、損賠賠償請求、記事の削除請求、発信者情報の開示請求を求め東京地裁に訴訟した。東京地裁は、100万円の損害賠償と「2ちゃんねる」と題する電子掲示板における別紙発言目録記載 の文言を削除を命じた。

2010年4月、新潟の弁護士事務所が2ちゃんねるに対する損害賠償金の取り立てに成功したことを事務所HPで報告した。

2011年11月24日から2012年12月3日にかけて「2ちゃんねる」(2ch.net) で覚醒剤の購入を持ちかける違法な書き込みと、遠隔操作ウイルス事件に関連する書き込みがあったという理由から、2012年3月に警視庁は麻薬特例法違反(あおり・唆し)のほう助容疑を名目にひろゆきの自宅とひろゆきが取締役を務める有限会社未来検索ブラジルおよび「ガジェット通信」を運営する東京産業新聞社の家宅捜索と差し押さえを行った。

ひろゆき(東京プラス社)は2ちゃんねるの所有権を明らかにするため、ジム・ワトキンス(N.T.Technology)を相手取り裁判を起こしていた。ジムは地裁で敗訴するが、2019年4月の東京高裁の判決でジム側に所有権が認められた。その後、ひろゆきは最高裁に上告するも棄却。

ひろゆきは2ちゃんねるの所有権や管理権をめぐる紛争とは別に商標権をめぐる損害賠償請求をRace Queen Inc.(代表:ジム・ワトキンス)に起こしている。これは、ひろゆきが所有する「2ch」「2ちゃんねる」の商標権をジムが運営する「Race Queen Inc.」が2014年のサイト乗っ取りから2017年にサイト名を改称するまでの間、不当に侵害していたとして損害賠償1億7500万円、およびドメイン名の使用を中止するまで月額500万円を支払うように求めたものである。

この裁判ではジム側の証人として、当時の2ちゃんねる関係者がサイトの運営実態にまつわる貴重な証言を行っており、たとえば、ひろゆきに代わり2ちゃんねるの管理運営を実質的に行ってきた(本人曰く「この世の誰よりも熱心に2ちゃんねるにかかわってきた」)株式会社ゼロの中尾嘉宏(ハンドルネーム「FOX★」「夜勤」で知られる)は、2ちゃんねるが転送量増大でサーバーが落ちかけたのをUNIX板の住人が救った2001年の「8月危機」について「事実と異なる部分が多数あります」とし、実際はジムと提供してきたサーバーが広告料の見返りに合わず、サーバーを落としていったのが実情だと陳述書の中で述べている ジャーナリストの清義明は、この裁判について「双方ともに背に腹は代えられないのであろう 裁判記録を読むと、2ちゃんねるの運営実態について、西村氏側とジム・ワトキンス氏側がそれぞれ赤裸々な運営実態を明らかにしている 2ちゃんねるを実際に所有していたのは誰であるかを、裁判の趣旨にあわせて明らかにしなければならないからだ 商標権裁判はまさしく、2ちゃんねる乗っ取り事件裁判の“第二ラウンド”になっている」と指摘している。

2019年12月24日、東京地裁は、ひろゆきが「2ch」「2ちゃんねる」の商標登録を出願した2013年以前から「Race Queen Inc.」が別の法人とともに2ちゃんねるの運営をおこなっており、2ちゃんねるの名称を周知の状態にしていたと判断すると共に、2012年にパケットモンスター社から運営事業を承継したと認定 ITmedeia 2023年1月27日 「Race Queen Inc.による先使用権が認められる」として商標権侵害を否定する判決を下した これに伴い、Race Queen Inc.のTwitterアカウント(@RQueeninc)は「西村博之の請求は棄却された また2ちゃんねるの商標法上の先使用権が認められるとともに、Race Queen Inc.が2ちゃんねるの正式な管理者であったことが認定された Race Queen Inc.として、法と正義に則った東京地方裁判所の判決を歓迎する」という趣旨の発表を行った(このアカウントは現在凍結されている)。

しかし翌2020年、Race Queen Inc.が「2ちゃんねる」の名称を使うことを禁ずる判決が出た もっとも、この判決では「2ちゃんねる」の名称差し止めは認められたが、それ以外の損害賠償請求は棄却されたため、これを不服としたひろゆきは判決直後に控訴した。

2023年1月26日、知的財産高等裁判所は「2ちゃんねるの名称が全国の利用者に広く認識された2006年時点において、掲示板の運営主体はひろゆきであった」と認定し、損害賠償請求を退けた一審判決を変更 ひろゆきが2ちゃんねるから排除された2014年2月19日からサイト名が「5ちゃんねる」に変更される2017年10月1日まで同掲示板でひろゆきが得るはずだった43ヶ月分の広告収入を月額500万円と算定し、Race Queen Inc.に2億1700万円の支払いを命じた。

この裁判について、YouTubeの視聴者から「2ちゃんねるはすでに高齢化してウェブサイトとしての需要も低いと思いますが、いらないんじゃないですか 長期間続く裁判を続けてまで2ちゃんねるを取り戻したい理由を聞きたいです」というスパチャに「裁判を始めちゃったので結果がどうなるかが知りたいという、好奇心のほうが多かったりしますね」と答えている。

ひろゆきが2ちゃんねる等の匿名掲示板の運営で成功した理由に関して、アメリカの『ニューヨーク・タイムズ』紙は、「倫理観が欠如しており、社会的制限を取り払おうとする考えを誇っている 尋常ならざる厚顔無恥だから、ほぼ完全な無敵の力がある これは一種の超能力だ」と評している また同紙は「アメリカでは、彼の所有するウェブサイトが大量虐殺や憎悪犯罪につながっている しかし、彼は日本だとスターとして扱われている」「ひろゆきは、社会に幻滅した日本の若者の代弁者として有名になったが、彼自身は悪名高い4chanのオーナーであることを公の場で語りたがらない」と指摘した その上で同紙は、ひろゆきが取材協力依頼を拒否し続けていることを明かしている 西村が4chanのことをあまり語りたがらないのは、8chanを運営しているジム・ワトキンスがQアノンの責任を問われ米国連邦議会の公聴会に呼ばれており、4chanもその一端を担ったということで訴追される可能性が出てきているからだとされている 成田悠輔の「集団自決発言」が各国メディアに取り上げられ批判を受けた際には、「成田雄輔はしばしば、西村博之などX世代の扇動家と一緒に登場する 西村は事業家で、4chanというオンライン掲示板を運営し、インターネット上でもっとも有害な意見を醸成している 」と紹介されている。

2ちゃんねるの関係者からも否定的な評価がなされている。元2ちゃんねる従業員で、アメリカ合衆国の匿名画像掲示板「8chan」創設者のフレドリック・ブレンナンは「ひろゆきには、まったく評価できるところはないです 出来る男とも思わない 法律や警察をいかにして逃れるかだけを考えている印象です 決して本心をださずにのらりくらりとしていて、まるで政治家のようです もともと匿名掲示板の管理人なんて、まともな人がいるとは思わない」と話している。

初期の2ちゃんねるの運営に関与していた元副管理人の山本一郎も、ひろゆきの2ちゃんねる運営について、まったくと言っていいほどマネジネントを行わず、契約書を作らなかったために金銭のトラブルが絶えなかったとし、「集まってきた人たちが2ちゃんねるを支え、だんだんと問題にぶち当たっては突然の西村のヘイト(理由のよく分からない恨みや嫌悪)に巻き込まれて、理不尽に袂を分かつことの連続でした 偉大なるワンマンによる中小企業とあまり変わらない」と話している また、裁判回避のために「自分は金に執着しない」というセルフブランディングをしてきたとも話している山本一郎「偉大なるワンマン西村博之」『WILL』2015年3月号 p306-307。

現5ちゃんねる/8chan管理人のジム・ワトキンスからは、「2ちゃんねるのスポークスマンにすぎず、最初からプログラミングの技術力もさほど高くなかったし、ウェブサイトの運用にはついていけないレベルだった」と評価されている。

2ちゃんねるの保守運用に尽力してきた中尾嘉宏(ハンドルネーム「FOX★」「夜勤」で知られる)も「ひろゆきの技術力では、私たちがどのようなプログラミングをしていたかなど理解できない」と述べており、かつてひろゆきが「プログラムのバグは放っておけば治る」と言い放ち、2ちゃんねるの技術関係者を呆れさせたことを2ちゃんねるの商標権裁判における陳述書の中で明かしている。

陰謀論や人種差別、銃乱射との関係性が指摘されている「4chan」の運営について、否定的な評価がなされている ジャーナリストの清義明は、アメリカ連邦議会襲撃事件を間接的に引き起こしたQアノン陰謀論のルーツに2ちゃんねる発の匿名掲示板文化(CHANカルチャー)があると指摘している 清いわく「無名だから発言の責任は負わなくていい、ウソであったとしてもだまされる方が悪いという文化は、2ちゃんからできた」とし、それがQアノン現象につながったと分析している藤原学思『』第1章「生まれる」の中「ひろゆきの『庭』でQアノンが生まれた」より(朝日新聞出版,2020年9月) 続けて清は「ネットは使う側の自己責任だ、プラットフォーム(発言や議論の空間)側に責任はない、というのを、いわばネットのルールのように西村は広めてしまった 法的な責任がないとはいえ、その点では、西村に道義的な責任がある」としている また福岡市がひろゆきをアドバイザーに起用した件についても、「例えば受託した仕事で何か福岡市に損害を与えるようなことがして、西村氏に損害賠償責任が発生したときも、西村さんの過去の発言のように『時効まで逃げ切る』となるかもしれないですよ」と語っている。

文筆家でミュージシャンのロマン優光も、陰謀論やヘイトスピーチなど人命にかかわる4chanの社会問題を放置し、無責任な態度を貫き続けるひろゆきについて「現在も2ちゃんねるの頃と変わらぬビジネスモデルで書き込みについての責任を取らないという姿勢で過ごしていますが、銃社会のアメリカでは日本とは比べ物にならないぐらいの被害が出ています 掲示板文化によって人種差別テロやQアノン問題といった人の命に関わる社会問題が多く生まれている以上、今までのように無責任な立場ではいられず、今後は批難されるだけにとどまらないこともあるでしよう」と批判している また、ひろゆきを「論破王」として祭り上げる日本メディアの特殊性についても「こういった無責任な人物を肯定的にエンターテイメントの場に登場させる日本のメディアや、公的な事業のアドバイザーとして氏を使おうとする日本の社会のリテラシーは異常だと思います 恐ろしいほど無知なのか、彼の行動を問題と思ってないのかはわかりませんが、どちらにしろまともとはいえないでしょう なぜ、ネット掲示板がデマとヘイトと陰謀論の温床になってしまったのか、もう少し真剣に考えるべきではないでしょうか そういったものを放置してきた、未だに放置しているひろゆき氏がネット上で陰謀論を批判している姿は何ともいえないものがあります」と述べている。

2ちゃんねるの運営についても、経済学者の池田信夫は「2ちゃんねるの及ぼしている悪影響というのは、ものすごく大きくて、日本のウェブ上の言論の質を非常に下げている 大体2ちゃんねる主宰している西村某というのは、あれだけたくさん損害賠償請求を受けながら、未だにそれらを履行しないで逃げ回っていて、それに対してなんらの法的手段もとられない 法治国家としてこういうことがあっていいんでしょうか 僕は法律の専門家ではないからわからないですけれど、あんなに何件も損害賠償の請求を受けておきながら、裁判にも出て行かないで、堂々とそんなこと知ったことかといってですね 次のニコニコ動画とかやって、年収は1億3千万くらいあるとか言っているわけでしょう こんな白昼堂々とこういうことをやって許されるんでしょうか」とひろゆきを厳しく批判している。

弁護士の渡辺輝人は、「2ちゃんねるの違法性」に言及しつつ「ひろゆきって、ヤミの世界の人でしょ いつから表街道を堂々と歩けるようになったの?しかもご意見番みたいな、最もさせてはいけない立場で」と厳しく批判している これに対して、ひろゆきは「弁護士でありながら、名誉棄損行為をしてる人のほうがだどうかと思いますが、渡辺さんは他人を中傷する特権をお持ちだと考えているんですか?」などと返信している。

ITmediaビジネスオンラインの記者である古田拓也はひろゆきが人気になったことに対して「『お悩み相談』というコンテンツそれ自体は昔からあったものの、コロナ前の段階ではその注目度はほとんどなかった コロナ禍によってリアルな人とのつながりが減少した 悩みをスーパーチャットしている相談者は、2ちゃんねるやニコニコ動画に触れて育った20代以降の大学生から社会人が多い チャンネルの伸びが緊急事態宣言の時期と概ね一致しているため、外出自粛やリモートワークといった新たな生活様式を取り入れざるを得ない都市部の人が、その多くを占めると考えられる また『無能』をテーマにして相談を受けるとき、ひろゆきは『有能になるためにはどうすればいいか』ではなく『無能を受け入れた上で、どう生きるか』という観点で回答することが多い ひろゆきは、言葉こそ毒舌・辛辣に見えるが、実は優しいお悩み相談コンテンツである 」と評している。

うまい棒(めんたい味)、カレー、寿司、パスタ、クロワッサン、スタウトなどのビール、ルートビア、フローズンヨーグルト、チョコレート(きのこ派)が好物で、うまい棒にいたっては2ちゃんねるのサーバ名(cheeze、mentai、pizza、natto、cocoaなど)にもなっていた。また、2001年に開設されていたうまい棒の公式サイトでの投票結果から、パッケージデザインのみではあるが「西村博之専用うまい棒」が製造された。

2000年の西鉄バスジャック事件でテレビ朝日の報道番組『ニュースステーション』のインタビュー取材を受けた際、「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」と発言し、2ちゃんねる(2ch.net)の開設者・管理人として初めてのメディア出演となったことも合わせて、ネット上で話題となった この言葉は20年経った2020年現在も考えは変わっていないとしており、スマートフォンが普及し誰でもネットに触れられるようになった今こそ、フェイクニュースや陰謀論のようなまったく根拠のない情報に騙されない情報リテラシーが必要であると主張している うそに騙されないための子供の教育法として、「インターネットの情報の真贋を見極めるには、知識が必要です それを子どもに求めるのは酷ですし、大人でも難しいのは前に述べたとおり ならば、とりあえずは『誰が書いているのか?』がわからない情報は基本的に信じない、というスタンスを教えるといいと思います 署名記事でも、全国紙でもいいので責任の所在がわかっていれば、もし間違いであっても、責任転嫁しやすい これが『まとめサイトに書いてあった』と言ってしまうような頭の悪い人にならないように、子どもを育てることから始めるといいのではないでしょうか。」と匿名の情報を信じないことを勧めている。

「『IPを取ったら商用サイトになるとは思わない』というスタンスで2chを運営している」と発言していたなお、2ちゃんねるの書き込み削除については「広告代理店」を標榜する未来検索ブラジル社が関係していたらしいことが、東京地方裁判所に提出された警察の捜査資料で判明している。ただ、その裁判の中でブラジル社はひろゆきは2ちゃんねるの運営に関して全く関与していない旨を主張している。すると、ホットリンク社・成瀬取締役の話した契約内容と、ブラジル社が警察を相手取って起こした裁判での言い分で整合性が取れなくなってしまう。エコーニュース2014年5月9日16時34分。

その他、2ちゃんねるに匿名で投稿された文章を元に編集された数多くの書籍(例として『電車男』)は、2ちゃんねるの代表者であるひろゆきが、著作者権を投稿規定に基づいて行使する形で出版されている ただしこれには異論もあり、投稿者が投稿した当時には投稿規定が表示されなかったり、あるいは当時には投稿規定の文言が現在表示されるものと異なるため、一部の投稿については投稿規定の効力に疑問があるとする意見もある もっともこの場合、『電車男』のログの出版・ならびにそれを元に創作された映画・ドラマ・漫画など副次的創作物が利益を出した場合、還元すべき対象はどこの誰なのか、またスレッドに書き込みをしたと自称する人物たちが名乗りをあげた場合に、どうやってそれらを真実であると証明するのか、といった多くの問題が背後に控えている。
 ひろゆき自身は『電車男』の二次著作権料は受け取っておらず、新潟県中越地震災害義捐(ぎえん)金として送金したとしている。
『2ちゃんねるで学ぶ著作権』、共著:牧野和夫、アスキー、2006年7月、ISBN 4756147704。
『ホリエモン×ひろゆき 語りつくした本音の12時間 「なんかヘンだよね…」』、共著:堀江貴文、集英社、2009年9月、ISBN 9784087805338。
ひろゆきはメインボーカルを担当、切込隊長やひげおやじがバックコーラスなどで参加している。すべてネット上でフリーダウンロードシングルとして発表されたほか、2001年7月に開催されたイベント「2ちゃんねる祭り@2周年記念」で発売された『2ちゃんねるソング集』には「激走爆走チーム2ちゃんねる」~「アメニモマケテ」までの5曲が、2002年8月に発売された書籍『2ちゃんねる公式ガイド2002』の付録CD-ROMのオーディオトラックには「モナ~らぶ」と「4649!」の2曲が収録された。なお、ひろゆき本人は上記の楽曲を黒歴史として扱っており、再び歌うことを拒否している。
かつては日本最大級の匿名掲示板であった旧「2ちゃんねる」開設者で元管理人 株式会社ドワンゴが出資する動画配信サービス「ニコニコ動画」の運営会社の元取締役管理人として川上量生らと共に創設に関与した。

東京都北区赤羽北出身。大学在学中の1999年に匿名掲示板「あめぞう」の避難所として「2ちゃんねる」(現:5ちゃんねる)を開設し、管理人となる 以後、中尾嘉宏やジム・ワトキンス、山本一郎らと協力して同サイトの運営を続ける また、同サイト上に書き込まれたネット中傷の削除依頼を拒否したことにより多数の訴訟に敗訴、多額の損害賠償を請求されることになった 2003年、竹中直純、深水英一郎と協力して「未来検索ブラジル」を設立、同社の取締役に就任する。

2005年、ニワンゴ(現:ドワンゴ)取締役管理人に就任し、翌年の「ニコニコ動画」の立ち上げに関与する 並行して複数の企業運営に携わる 2014年、前年に発生した2ちゃんねる個人情報流出事件後の運営方針を巡り対立したジム・ワトキンスとロン・ワトキンスに2ch.netの管理権を剝奪され、代替掲示板「2ch.sc」を開設 2015年にフランスのパリへ移住 同年、グッドスマイルカンパニーの協力を得て、英語圏最大の匿名画像掲示板「4chan」をクリストファー・プールから買収し管理人に就任するhttps://wired.jp/membership/2022/07/08/who-owns-4chan/。

一方、その発言の内容には誤情報が多く含まれていることが指摘されている。他にも「2ちゃんねる」の中傷書き込みを巡る裁判に敗訴したことによる多額の賠償金の踏み倒しなど、脱法的な手法について批判を受けている また、アメリカでは悪名高いオルタナ右翼の形成に貢献し、『ニューヨーク・タイムズ』紙に「倫理観の欠如」「恥をほとんど何とも思わない彼の能力はある種の最終兵器」「インターネット上でもっとも有害な意見を醸成している」と評されるなど、銃乱射事件や陰謀論、人種差別の温床とみなされている「4chan」のオーナーとして管理責任を指摘され、否定的な見方をされることが少なくないhttps://wired.jp/membership/2022/07/08/who-owns-4chan/。

ひろゆきの来歴は、2ちゃんねるの歴史であり、4chanや8chanなど米匿名掲示板文化「CHANカルチャー」の歴史でもある。以下でそれを追っていく。
ひろゆきが1999年に開設した巨大匿名掲示板群「2ちゃんねる」を「2ch.net」(現:5ちゃんねる「5ch.net」)、2014年に開設した「2ちゃんねる」を「2ch.sc」と表記する。

360px|thumb|日本で発祥したスレッドフロート型掲示板|スレッドフロート型匿名掲示板の系譜。ひろゆきが1999年に開設した2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)は、4chanや8chan(現:8kun)を含む、他すべてのchan系サイトの起源となった。
1998年1月(2月6日説もある)、ひろゆきは中央大学在学中にウェブサイト「Hirox's room」を開設 3月には大学の友人と合資会社「東京アクセス」を設立した 6月6日にサイト名を「Hirox's room」から「実録!交通違反をもみ消して罰金を払わない方法」(別名:「交通違反の揉み消し方」)に変更。このサイトには交通違反の罰金をもみ消すための情報交換掲示板が設置されており、2ちゃんねるのプロトタイプであったとされるhttps://webronza.asahi.com/national/articles/2022111800002.html?page=2。

翌1999年5月30日、米国留学中に「あめぞう掲示板」の避難所として匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設あめぞうへの設立書き込みが1999年5月30日 Wayback Machineでの2ch.net最古版は  7月22日、「2ch.net」を取得。

ひろゆきは「2ちゃんねる」が成功した理由について「情報ニーズがあるから」としながら、当時は「ある程度の大きさになるとは思ってたんですけど、こんなに早くなるとは思わなかった」としている ほかにも、「匿名で自由に書き込みたい」という欲望があったからといい、「ネーミングや機能が優れていたからではない」とも語っている また、あめぞうも含めた掲示板がありながら、2ちゃんねるだけが存続できた理由として、「データが消えない仕組みをつくった」「(金にならないと思われていた中で)暇だったから辞めないで続けられた」という理由をあげている。

2000年5月、西鉄バスジャック事件の犯人が2ちゃんねるに犯行予告を行っていたことを受け、当時23歳だったひろゆきは報道番組『ニュースステーション』(テレビ朝日)のインタビュー取材に応じた。この時、ひろゆきは「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」と発言している(後述)。なお、ひろゆきにとっては、これが初のメディア出演となった。

2002年までにGoogleは日本で最も検索された単語が「2ちゃんねる」であると公表した その後、2004年までに「2ちゃんねる」は日本最大のインターネットフォーラムとなった。

2002年9月、2ちゃんねるの関連会社である「東京プラス株式会社」(東京都北区赤羽北)を設立するとともに代表取締役に就任。

2004年10月、2ちゃんねるのログを書籍化した『電車男』が映画化・テレビドラマ化・舞台化もされる大ヒットをし、ひろゆきはその印税を「僕が書いているわけじゃないので、あぶく銭だった」として、阪神・淡路大震災などの被災者に全て寄付したと発言している 2ちゃんねる管理人としての収入は「サラリーマンの生涯年収を年で稼ぐくらいでしたね」と発言している。

2011年11月から麻薬特例法違反幇助の疑いで札幌市にある2ちゃんねるのサーバー管理を代行するコンピューター関連会社「ゼロ」に強制捜査が入るなど、警視庁による2ちゃんねるへの捜査が始まる。警視庁は2010年から2ちゃんねる側に繰り返し薬物取引の書き込みを削除するように求めたが、運営側は応じていなかった。また警視庁は、2ちゃんねるの管理者や運営システムが不明確であり、責任の所在を明らかにする必要があるとしていた。また、2ちゃんねるのサーバーは米国や中南米を転々としており、これは管理責任を逃れるためである可能性が指摘された。

2012年3月、読売新聞の取材により、2ちゃんねるの登記上の運営会社が実態のないペーパーカンパニーであることが判明した。ひろゆきは2009年にシンガポールの法人「パケットモンスター」に2ちゃんねるを譲渡したと主張したが、実際はそれ以降も日本の関係者から管理されていたと見られている 同社の事務所は約700シンガポールドル(年間約4万6000円)で借りられるバーチャルオフィスであり、スタッフが1人もおらず、名目上の取締役も「コリヨシ」を名乗る日本人に頼まれて役員になっただけであり、「2ちゃんねるという掲示板も知らない」と話した 警察関係者は「国内での訴訟を回避するのが狙いではないか」と分析した。

2012年12月20日、2ちゃんねる(2ch.net)上の違法な情報を放置したとして、麻薬特例法違反(あおり、唆し)幇助の疑いで警視庁によって書類送検された※現在は冒頭(一般閲覧可能)部分のみインターネットアーカイブに残存。また、警視庁はパケット社をペーパーカンパニーと認識していると報じられた朝日新聞2012年12月21日朝刊1面「2ちゃんねる創設者 書類送検」。

2013年1月、西村博之名義で「2ちゃんねる」の商標を出願した。2月18日、一身上の都合によりニワンゴの取締役を辞任。

5月26日、ひろゆきが取締役を務めるティーケーテクノロジーが、2ちゃんねるビューアのサポート受付業務を取得。

2013年8月24日、シンガポールの法人「パケットモンスター」に2ちゃんねるを譲渡し「単なるユーザー」になったと主張した2009年以降も、合計3億5000万円に及ぶ広告収入を受け取っていたことが判明した 2ちゃんねるの広告収入はひろゆきが代表を務める「東京プラス」社に入った後、パケットモンスター社に送金され、ひろゆきは同社から報酬名目で資金を受け取っていた。パケットモンスター社はペーパーカンパニーとみなされており、国税庁は約1億円の申告漏れを指摘。ひろゆきは約3000万円の追徴課税を受けることとなった。

2013年8月25日、2ちゃんねる個人情報流出事件が発生する。

2014年2月19日、2013年8月の2ちゃんねる個人情報流出事件を受けて、2ちゃんねるビューアが販売停止となっていた状況下で大規模なサーバーダウンが発生し、この過程で2ちゃんねる(2ch.net)の実質的管理権限が何らかの理由によりジム・ワトキンスに移転する。ジムは、サーバー料金の未払いを理由に、ひろゆきら旧運営陣を全員解任したと説明し、ジム本人と息子のロン(通称:Code Monkey★)が2ちゃんねるの実質的管理者となる。

4月11日、匿名掲示板「2ちゃんねる」(2ch.sc) を開設し管理人に就任 なお、2ch.scは2ch.netのデータをコピーしたサイトと評されている また、これに対抗する形でジムは「4ch.sc」というドメインを独自に取得した。

2016年5月、ひろゆきが「2ちゃんねる」および「2ch」の日本国内における商標権を取得 同時期に、ひろゆきは世界知的所有権機関 (WIPO) の調停・仲裁センターに「2ch.net」が不法占拠されているとしてドメインの移転を求める申立てを行った しかし同年7月、WIPOはひろゆきによる上記のドメイン移転申し立てを棄却した ひろゆきの申立棄却を受け、ジムは「ひろゆきによる一連の主張は全くもって虚偽であり、Race Queen Inc.による2ch.netの管理運営を妨害する違法行為である」と非難した しかし同時期に特許庁は、Race Queen Inc.が申請していた「2ch」「2ちゃんねる」の商標登録無効審判請求を棄却する これを受けて2ちゃんねるの技術担当者であり、8chanの管理人(当時)でもあるロンが「5ちゃんねる」および「5ch」の日本国内における商標権を先回りする形で2016年12月9日に取得した. Toreru商標検索 2021/04/29。

ひろゆきの敗訴についてルポライターの清義明は、確定判決に決定的な影響を及ぼしたのは「ひろゆき」と「ジム」の間に契約書が存在しなかったという事実であり、これによってひろゆきからジムへの送金は「サーバー使用料の支払い」ではなく「仲間内での収益の分配の延長」と判断することもできる、という判決が出たと分析している ちなみにジムは裁判の中で「ひろゆきは2ちゃんねるのスポークスマンにすぎず、最初からプログラミングの技術力もさほど高くなかったし、ウェブサイトの運用にはついていけないレベルだった」とした上で「ひろゆきは2ちゃんねるの管理運営にノータッチだった」と証言している その証拠としてジムは、ひろゆき自身が「ちょっと前から2ちゃんねるの運営に関して僕のやることはほとんどなかった」と言及した著書『僕が2ちゃんねるを捨てた理由』(扶桑社新書・2009年)を提出、証拠採用された 一方、ひろゆきは口述筆記本であることを理由に「その本は私が書いたものではない」と主張したが、清義明は「苦しい弁明」と一蹴した また清義明はウェブサイトの持つ所有権の不透明性を利用して「2ちゃんねるは脱法ビジネスのごとく運営されてきた」と指摘しつつ、管理権限紛争をめぐる判決結果をもとに「2ちゃんねるとは誰なのか」ということについて次のように総括している。

一方、2ちゃんねるの商標権を巡る裁判では、知財高裁が2023年1月26日、賠償請求を退けた一審東京地裁判決を変更し、N.T.Technologyに2億円余りの支払いを命じた(=ひろゆきの勝訴)。これは「無断で掲示板の運営から西村氏を排除し、標章を使用した過失があった」と認定した上で、広告収入を月額500万円と算定し、43カ月余りにわたり損害が生じたと判断したものである ひろゆきはこの判決について「2ちゃんねるを乗っ取られて、裁判の結果が出るまで9年掛かってるわけだから、実質乗っ取ったもの勝ちだよね」とツイートした。

250px|thumb|4chanの親サイト「ふたば☆ちゃんねる」() は、2ちゃんねるの分派として2001年に開設された。
250px|thumb|4chanは、2003年に開設された英語圏最大の匿名掲示板。2015年からCHANカルチャー創始者の「ひろゆき」によって管理・運営されている。
thumb|250px|ひろゆきの4chanから派生した8chan(現:8kun)は「世界で最も卑劣なウェブサイト」とも評される匿名掲示板 また管理人のロン・ワトキンスは、Qアノン陰謀論における「Qアノン#「Q」の正体|Q」の正体として一般的に信じられているHBO『Q: Into the Storm』Episode6「嵐の中へ」(Broadcast - April 4, 2021)。
2015年9月21日、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人になることを発表 4chan開設者のmootこと前管理人のクリストファー・プールは引退の理由として反フェミニズム運動として悪名高いゲーマーゲート集団嫌がらせ事件の投稿を禁止したことによる殺害予告や誹謗中傷などのトラブルを挙げている また新管理人のひろゆきについてmootは「ひろゆき氏は匿名コミュニティーのパイオニアであり、4chanの曽祖父とみなすことができる 同氏が1999年に立ち上げた2ちゃんねるは、4chanを触発したふたば☆ちゃんねるの開設につながったのだから もし彼がいなかったら、4chan、そして『全ての』匿名画像掲示板は、もしかしたらこんにち誰も使ってなかったかもしれないんだ」とし、「ひろゆき氏ほど4chanのリーダーに適任の人はいない」と語った これに対してひろゆきは「I am not so old to be called great-grandpa, ain't I?」(おいらは“ひいおじいちゃん”と呼ばれるほど年寄りじゃないよ)とコメントした(注: 2015年当時、ひろゆきは38歳であった)。

一方で8chan管理人のロン・ワトキンスは、ひろゆきの4chan買収について「2ちゃんねるを奪った親父への腹いせでやった部分もあるのだろうね」とHBOのドキュメンタリー番組『Q: Into the Storm』で語っている また元2ch.net副管理人の山本一郎は「2ちゃんねるをジムに半ば乗っ取られる形で失ったひろゆきが、匿名掲示板サービスの本尊に返り咲くため、関係する日本企業(ドワンゴ、未来検索ブラジル、グッドスマイルカンパニー)を巻き込んでビジネスを成立させようとした」「ひろゆきを前に立てて、うまく儲けたり、やりたいことをやる人がいた」と推察している プレタポルテ by 夜間飛行 2022年5月31日。

YouTubeのライブチャットではお酒を飲みながらスパチャの質問に答えたり、あめぞう時代から付き合いがあるひげおやじ(ガジェット通信副編集長)とのトーク配信を定期的に行っている。2021年3月にLINE株式会社が日本の15歳から24歳までの男女を対象に調査した「いちばん信頼している/参考にしているインフルエンサー・有名人」(投票総数4,732)では、第1位のHIKAKIN(得票率2.2%)に次いで、ひろゆきが第2位(1.1%)に選ばれた ひろゆきへの投票理由は「その人のセンスが好きだから」「説明が上手、説得力があるから」などが挙げられた 元々、2ちゃんねるユーザーには管理人として知名度があったが、近年は2ちゃんねるを見たことがない若者世代の支持も集めている 2021年6月、Twitterのフォロワー数とYouTubeの登録者数が100万人を突破 関連コンテンツの閲覧数は月間3億回超となる 2021年7月のソニー生命によるアンケート調査『中高生が思い描く将来についての意識調査2021』では、『将来のことを相談したいと思う有名人』の3位にランクイン(1位はマツコ・デラックス、2位は明石家さんま) また『“将来、こういう大人になりたい”と思う有名人』でも10位 2021年度上半期の「大学生流行語大賞」のヒト部門で第3位に選ばれた(1位はコムドット、2位は大谷翔平) 2022年3月の「Z世代が選ぶ!!上司にしたい有名人TOP10」では第7位にランクイン 「誠実だしまともなことを言ってくれる 自分のためになる 」「どんな取引先も論破しそう」「頼れて、人間性としても十分」「大きな声で怒らなそう」「尊敬」と評価されている 2022年5月のLINE株式会社による日本の15歳から24歳までの男女を対象にしたアンケート「いちばん信頼している/参考にしているインフルエンサー・有名人」でもHIKAKINに続く第2位だった 投票理由として「説明が上手、説得力があるから」が1位となり、次いで「話が面白いから」が2位だった 2022年7月のユース・タイム・ジャパン・プロジェクト(略称:YTJP)によるアンケート「高校生が総理大臣になってほしいと思う有名人は?」(回答者計872人)の男子部門で第1位 これに対してひろゆきは「その『ひろゆき』という人は時間を守らないことで有名らしいですよ」と反応した。

2ちゃんねる、ニコニコ動画、4chanと手がけてきてから自ら発信するYouTuberになったことについて、ABEMA Primeで「自分で解説すると、2ちゃんねるには、ネットで匿名で書きたい人たちが大勢いた だから僕は場所を提供した あと、動画サービスが流行り始めたときに、自分で顔出しすると恥ずかしいので顔出しをしなくて、そんなに面白くない人でもコメントで盛り上げてくれるニコニコ動画をやった」「それで何年か休んだ後、YouTube文化になったときに『人が面白いか、より長い間で顔を出して喋り続けた方が絶対人気出るよ』と前から言っていたが、みんなやらないので『じゃあ僕がやるから見ててね』と言ってやった結果だ 要はネット上のユーザーが何を求めているのか、それに合わせてやっているだけ 最後は自分自身を商品として使っただけで、基本的にやっていることは変わらない」と述べている。

2021年4月に開始した「日経テレ東大学」にひろゆきが起用された この理由について、プロデューサーである高橋弘樹は「ひろゆきさんは、そもそも僕が2ちゃんねる(現5ちゃんねる)が好きだったということもあります 僕の中で彼はネットのカリスマ ですから自然な流れといいますか、やるなら声をかけたいなと お2人(注: 成田悠輔とひろゆき)は他の人にないものを持っていると思います それは、日本に対してしがらみが少ないこと 成田さんは日本のアカデミー業界に忖度する必要もないし、ひろゆきさんは、最悪全ての日本国民に嫌われても構わないとすら思っています。だからこそ、誰にも気を使わず、しがらみなく意見できる。そこが痛快だし、面白い」、日本経済新聞社の佐々木康は「ひろゆきさんは過激な発言をするイメージがあったので、正直キャスティングについて、懸念がなかったといえばウソになります ところがひろゆきさんは、初収録の場で、誰よりも番組の趣旨を理解し、その上で発言されていたのでとても驚かされました 一気に印象が変わりましたね ひろゆきさん、成田さんは自分勝手なイデオロギーではなく、世の中のデータをもとにお話をされるので、番組を任せても大丈夫という安心感があります」と評している。

250px|thumb|2007年1月12日、2ちゃんねるのトップページに「賠償金滞納処分差押物件」という赤札が掲載された。これはひろゆきの全財産を仮差押えする申し立てが東京地方裁判所|東京地裁に出された際、差押え対象が2ch.netのドメインにまで及んでいたことに対する痛烈な皮肉であった。
ひろゆきは2ちゃんねる上に書きこまれたネット中傷に関連する多数の民事訴訟と多額の賠償債務を抱えている。「2日に1回ほど東京地裁に行くという生活を約5年」「1日に3回の裁判を受けるトリプルヘッダーもやった」と語るなど、当初は裁判に対応していた しかし本人の主張によれば、全国各地で起こされた民事訴訟を東京地裁に移送する申請が全て却下 - BLOGOS 2017年10月22日され、2003年9月には自身発行のメールマガジンの記載にもとづき起こされたDHCによる名誉毀損裁判で敗訴するなどし、途中から被告としての主義主張を展開せず、法廷徹底無視の姿勢を貫くようになったとされる。

ネット掲示板の管理責任に関する法律には、2001年11月に成立し、2002年5月から施行されたプロバイダ責任制限法がある。これについてジャーナリストの清義明は「西村氏が訴えられた民事訴訟の多くは、その法律が施行された後のことだ 訴えた人は、プロバイダ責任制限法のルールにそって、それぞれに損害や精神的な被害を与えた書き込みを要請したのだが、それでも西村氏は削除しなかったのである 警察庁の外郭団体からの年間5000件の削除依頼も正式な2ちゃんねるの手続きを経ていないということで放置していた」とし、2ちゃんねるの裁判におけるひろゆきの責任の重さを強調している。

プロバイダ責任制限法の施行の前に始まった、2ちゃんねる上の書き込みをめぐる「動物病院名誉毀損裁判(平成13年(ワ)15125号)」でも、「掲示板の運営・管理者は、他人の名誉を毀損する書き込みがあることを知った場合、または知り得た場合には、直ちに書き込み削除などの措置を取る条理上の義務を負っている 書き込みが真実かどうか不明であることを理由に削除義務を免れることはない」と判断されており、ひろゆき側の「書き込みが真実かどうか不明な場合には、表現の自由を保障する見地から、書き込みを削除しなくても違法ではない」という主張は真っ向から否定されている。

当時の2ちゃんねるでは「発信元は一切分かりません お気楽ご気楽に書き込んで下さい」として、IPアドレスを原則として保存しないことを約束しており(のちに保存する方針に変更)、発信元を特定することが困難又は不可能であることを宣伝していた このように、当時の2ちゃんねるの仕組みでは、名誉毀損などの無責任な言論による違法行為の責任を書き込んだ本人に追及することが不可能であったため、ユーザーは、自らの責任を問われることなく、権利侵害の発言を書き込むことが可能だった 「削除ガイドライン」というものが名目上定められていたもの、裁判所には「内容が不明確であり、しかも、削除人は、それを業としないボランティアにすぎないことから、本件掲示板における発言によって名誉を毀損された者が、所定の方式に従って発言の削除を求めても、必ずしも削除人によって削除されるとは限らない」と認定されている そのため、管理人であるひろゆきが誹謗中傷の書き込みによる違法行為の責任を負担するのは当然、と裁判所に認定されている また、当時の2ちゃんねるではすでに「西鉄バスジャック事件」などの犯罪予告や「日本生命裁判」などの名誉毀損事件が多発しており、これらのような違法な書き込みが行われることが当然予想され、それに対する予防措置を行う義務もあったと認定されている。

当時の2ちゃんねるでは、「削除整理板」または「削除要請板」に削除依頼を任意に書き込み、削除を促す方式で誹謗中傷の削除を受け付けていた。しかし、実際に削除に至った割合は10%に過ぎなかった。さらに削除依頼は、削除スレッドを立てた上、公開で行わないとならないため、削除要請を行なったことでさらに誹謗中傷が激しくなるという二次的被害を受ける危険性もあった。

実際、2ちゃんねるのデマ書き込みを発端に、10年以上にわたって誹謗中傷を受けてきたお笑いタレントのスマイリーキクチは(詳細は「スマイリーキクチ中傷被害事件」を参照)、2ちゃんねるの管理者に対して繰り返し事実無根の誹謗中傷がある書き込みの削除を依頼したが、「事実無根を証明しなければ削除には応じません」と悪魔の証明を求められ、削除依頼を断られている 中傷が書き込まれていた少年犯罪板には本人になりすまして「もう、過去のことなので許してください」と書き込んで脅迫を煽るものまでいたという。

プロ麻雀士名誉毀損事件の被害女性(当時30歳)が勝訴した直後にも、「殺す」「とっとと首を吊れ」「夜道は相当危険」等の脅迫や容姿をけなす中傷が2ちゃんねる上に数千件書き込まれた 被害女性が所属する麻雀店のHPも執拗な荒らしに遭い、掲示板(BBS)には10万件以上の脅迫や中傷が書き込まれ、店のメールアドレスにも嫌がらせのメールが大量に届いた このため店のホームページは閉鎖を余儀なくされた 被害女性は自宅住所も暴露されたため実家に帰らざるを得ず、大量の脅迫のため外出を避け、店にも顔を出せなくなった 当時はこのような「二次被害」を恐れる中傷被害者も多く、提訴に至らない事例も多かったという。

このような被害に対し無頓着な管理人ひろゆきに対し、批判的な見解を示す著名人もいた。2008年1月22日、男性6人組アカペラバンド「RAG FAIR」の奥村政佳が自身のブログ上で行った批判には当初賛同する意見も多かったものの、2ちゃんねるで関連スレッドが立ち始めると「あなたって、上から目線の方だったんですね がっかりしました」「落ち目で売名行為っすか?wwww必死っすねwwwwww」などの中傷コメントが殺到するようになった。

2007年1月12日、ひろゆきに対して約500万円の債権を持つ東京都の男性会社員が「制裁金が累積500万円に達するもなお放置しており債務不履行である」として東京地裁に対し、2ch.netのドメインを含むひろゆきの全財産を仮差押えする申請を行なった これを夕刊フジが「2ちゃんねる停止」と大々的に報じたため、ひろゆきは「2ch閉鎖って書くとまた、新聞が売れるということじゃないかと 狼少年の寓話を彷彿とさせますよね よい子の皆さんは真似しないでね」と反論し話題となった この閉鎖騒動により2chトップページの壺に「賠償金滞納処分差押物件」という赤札が表示され、ニュース速報板では名無しさんの名前が「〜が差し押さえられそうです」となり、ニュース速報VIP板でも名無しさんの名前が「閉鎖まであと ○○日 ○○時間」となった さらにスレッドストッパーは「赤羽地方裁判所」(当然実在しない)となり、本文が「差し押さえました」となった。

2009年、ひろゆきはシンガポールの法人「パケットモンスター」に2ちゃんねるを譲渡したと主張したが、同社は訴訟や差し押さえを回避するためのペーパーカンパニーとみなされており、実際に2009年以降の訴訟は4件に激減した。

2010年1月、2ちゃんねるのスレッドを基にした書籍『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』(ISBN 978-4104715213)の印税が新潮社からひろゆきに支払われていることに着目し、印税を差し押さえることで初めて損害賠償金が回収される。

2011年当時、2ちゃんねるは当時の警視庁が行った削除要請の35%を占めており、依頼した5223件も97%が無視されていた(逆に他のサイトは97%が削除されていた)。警視庁が管理人の責任を追及しようとしても、登記上の管理会社がペーパーカンパニーであったり、サーバーが海外を転々としているなどの不透明な運営実態に阻まれていた。

2014年に2ちゃんねるの管理権を失ったひろゆきは、オリジナルの2ちゃんねる「2ch.net」のデータを自動的にコピーするサイト「2ch.sc」を開設したが、大半のユーザーはジム・ワトキンスが管理する「2ch.net」に残留した 「2ch.net」では削除方法が改定され、メールにより非公開で削除依頼を受け付けるようになった 個人を対象とした誹謗中傷の場合、早ければ1日から2日で削除されるようになり、改善された しかし「2ch.net」のデータは「2ch.sc」に自動的にコピーされるため、削除の手間が結果的に増えてしまった 「2ch.sc」は従来通り削除依頼を削除スレッドを立てた上、公開で行う必要があり、従来通り2次被害のリスクがあった 削除の基準も「2ch.net」より厳しかった また、削除ガイドラインには描かれていない落とし穴として、削除依頼の内容は原則的に削除されないこともあった そのため実際には削除スレッドを立てずに「2ch.sc」の名義上の管理者・シンガポール法人「パケットモンスター(PACKET MONSTER INC)」か、実質的な管理人・西村博之を相手に裁判所の仮処分を行うことが現実的だった。結果として、2ちゃんねるの誹謗中傷を削除する手間が増える結果となった。

2022年8月、ニコニコ動画を運営するドワンゴ創業者の川上量生は自身のブログで「ひろゆきの賠償金は本来ちゃんと裁判をしていれば払う必要のなかった賠償金だ ひろゆきは最初から裁判を無視したわけではなく、日本の法制度のある種の欠陥により、物理的に裁判に対応できない状況に追い込まれてやむをえず裁判にも出ない代わりに賠償金も支払わないという選択をとったに過ぎない あまり褒められた選択ではないにせよ、自分の利益のためでなく、防衛的な選択だ 」と擁護した これに対してルポライターの清義明は「これがまったくとんちんかんな弁護になっているのは、もうおわかりかと思う 西村氏は、たんに誹謗中傷の被害のために、二次被害を巻き起こす削除要請のルールをあらため、裁判所の命令に応じて投稿者のIPアドレスは開示し、裁判のリスクを回避するために適切な削除措置をするだけでよかったのである」「一方的で独善的なルールを被害者におしつけて、被害申し立てを門前払いしてきたことが、身動きできないくらいに訴訟が多発した原因である 欠陥があるのは日本の法制度でもなんでもなく、2ちゃんねるのほうなのである そして西村氏はこの欠陥を改めることがなかっただけなのだ」と論じている 一方、ひろゆきはTwitter上で「表立って良い事(編集者注:児童養護施設へのパソコン寄付活動のこと)するより賠償金に正面から向き合ったら?時効待ちの小金持ちさん?」というツイートに対して「素朴な疑問なんですが、具体的に誰に向き合えばいいんですか? 誰が債権持ってるのか知らないんですよね 知ってるなら教えてください」と返信している。

日本生命保険は2001年3月、匿名掲示板「2ちゃんねる」の保険業界板に社員を中傷する記載(職場内での恋愛スキャンダルにまつわる書き込み)があるとして東京地裁に削除(保険業界板の閉鎖と約500カ所の書き込み削除)を求める仮処分を申請した その後、ひろゆきが配信したメールマガジンで同社による削除請求を知った2ちゃんねらーと書き込みに訪れた日本生命職員らとの間で苛烈な論争が繰り広げられる さらには自社に不満を持つ一部の職員による内部告発や自社バッシングなど「自己批判」を招く異様な事態となった井上トシユキと神宮前.org『2ちゃんねる宣言 挑発するメディア』(文藝春秋) - 「事件とネット時代のメディアリテラシー」pp.171-186。

2003年6月25日、女性プロ麻雀士が、2ちゃんねる上の中傷書き込みを巡って、管理人のひろゆきに対して約600万円の損害賠償を起こした事件の判決が東京地裁であった。大橋寛明裁判長は「要請されても記載を削除するなど送信防止措置を講じておらず、違法だ」として、100万円の損害賠償請求、および違法な書き込みの削除を命じた。

2003年7月17日、2ちゃんねる上の中傷書き込みを巡って、化粧品会社のDHCと吉田嘉明社長(当時)が6億円の損害賠償をひろゆきに求めた事件の判決が東京地裁であった。斎藤隆裁判長は「削除を求めた仮処分申立書の送達を受けてから、中傷の書き込みを2ヶ月半も放置した」として吉田社長に100万の慰謝料と、DHCに300万円、計400万円の損害賠償請求を認めた。

2004年5月、ジャーナリストの寺澤有らが2ちゃんねる上の中傷書き込みをめぐって起こした訴訟で、東京地裁はプロバイダ責任制限法にもとづき、管理人のひろゆきに発信者情報の開示を命じた。しかし、ひろゆきが東京地裁の命令に従わなかったため、8月27日までに東京地裁(鬼沢友直裁判官)は、ひろゆきに1日3万円の制裁金を科すことを認めた。

2006年10月25日、当時20代の女性プロゴルファーが、2ちゃんねる上の中傷書き込みを巡って管理人のひろゆきに対して民事訴訟を起こした事件で、東京地裁は100万円の損害賠償、違法な書き込みの削除と発信者の情報開示を命じた。削除依頼を求めても応じなかったことによる提訴だった。

株式会社Xは、名誉を毀損する発言が書き込まれたとして、損賠賠償請求、記事の削除請求、発信者情報の開示請求を求め東京地裁に訴訟した。東京地裁は、100万円の損害賠償と「2ちゃんねる」と題する電子掲示板における別紙発言目録記載 の文言を削除を命じた。

2010年4月、新潟の弁護士事務所が2ちゃんねるに対する損害賠償金の取り立てに成功したことを事務所HPで報告した。

2011年11月24日から2012年12月3日にかけて「2ちゃんねる」(2ch.net) で覚醒剤の購入を持ちかける違法な書き込みと、遠隔操作ウイルス事件に関連する書き込みがあったという理由から、2012年3月に警視庁は麻薬特例法違反(あおり・唆し)のほう助容疑を名目にひろゆきの自宅とひろゆきが取締役を務める有限会社未来検索ブラジルおよび「ガジェット通信」を運営する東京産業新聞社の家宅捜索と差し押さえを行った。

ひろゆき(東京プラス社)は2ちゃんねるの所有権を明らかにするため、ジム・ワトキンス(N.T.Technology)を相手取り裁判を起こしていた。ジムは地裁で敗訴するが、2019年4月の東京高裁の判決でジム側に所有権が認められた。その後、ひろゆきは最高裁に上告するも棄却。

ひろゆきは2ちゃんねるの所有権や管理権をめぐる紛争とは別に商標権をめぐる損害賠償請求をRace Queen Inc.(代表:ジム・ワトキンス)に起こしている。これは、ひろゆきが所有する「2ch」「2ちゃんねる」の商標権をジムが運営する「Race Queen Inc.」が2014年のサイト乗っ取りから2017年にサイト名を改称するまでの間、不当に侵害していたとして損害賠償1億7500万円、およびドメイン名の使用を中止するまで月額500万円を支払うように求めたものである。

この裁判ではジム側の証人として、当時の2ちゃんねる関係者がサイトの運営実態にまつわる貴重な証言を行っており、たとえば、ひろゆきに代わり2ちゃんねるの管理運営を実質的に行ってきた(本人曰く「この世の誰よりも熱心に2ちゃんねるにかかわってきた」)株式会社ゼロの中尾嘉宏(ハンドルネーム「FOX★」「夜勤」で知られる)は、2ちゃんねるが転送量増大でサーバーが落ちかけたのをUNIX板の住人が救った2001年の「8月危機」について「事実と異なる部分が多数あります」とし、実際はジムと提供してきたサーバーが広告料の見返りに合わず、サーバーを落としていったのが実情だと陳述書の中で述べている ジャーナリストの清義明は、この裁判について「双方ともに背に腹は代えられないのであろう 裁判記録を読むと、2ちゃんねるの運営実態について、西村氏側とジム・ワトキンス氏側がそれぞれ赤裸々な運営実態を明らかにしている 2ちゃんねるを実際に所有していたのは誰であるかを、裁判の趣旨にあわせて明らかにしなければならないからだ 商標権裁判はまさしく、2ちゃんねる乗っ取り事件裁判の“第二ラウンド”になっている」と指摘している。

2019年12月24日、東京地裁は、ひろゆきが「2ch」「2ちゃんねる」の商標登録を出願した2013年以前から「Race Queen Inc.」が別の法人とともに2ちゃんねるの運営をおこなっており、2ちゃんねるの名称を周知の状態にしていたと判断すると共に、2012年にパケットモンスター社から運営事業を承継したと認定 ITmedeia 2023年1月27日 「Race Queen Inc.による先使用権が認められる」として商標権侵害を否定する判決を下した これに伴い、Race Queen Inc.のTwitterアカウント(@RQueeninc)は「西村博之の請求は棄却された また2ちゃんねるの商標法上の先使用権が認められるとともに、Race Queen Inc.が2ちゃんねるの正式な管理者であったことが認定された Race Queen Inc.として、法と正義に則った東京地方裁判所の判決を歓迎する」という趣旨の発表を行った(このアカウントは現在凍結されている)。

しかし翌2020年、Race Queen Inc.が「2ちゃんねる」の名称を使うことを禁ずる判決が出た もっとも、この判決では「2ちゃんねる」の名称差し止めは認められたが、それ以外の損害賠償請求は棄却されたため、これを不服としたひろゆきは判決直後に控訴した。

2023年1月26日、知的財産高等裁判所は「2ちゃんねるの名称が全国の利用者に広く認識された2006年時点において、掲示板の運営主体はひろゆきであった」と認定し、損害賠償請求を退けた一審判決を変更 ひろゆきが2ちゃんねるから排除された2014年2月19日からサイト名が「5ちゃんねる」に変更される2017年10月1日まで同掲示板でひろゆきが得るはずだった43ヶ月分の広告収入を月額500万円と算定し、Race Queen Inc.に2億1700万円の支払いを命じた。

この裁判について、YouTubeの視聴者から「2ちゃんねるはすでに高齢化してウェブサイトとしての需要も低いと思いますが、いらないんじゃないですか 長期間続く裁判を続けてまで2ちゃんねるを取り戻したい理由を聞きたいです」というスパチャに「裁判を始めちゃったので結果がどうなるかが知りたいという、好奇心のほうが多かったりしますね」と答えている。

ひろゆきが2ちゃんねる等の匿名掲示板の運営で成功した理由に関して、アメリカの『ニューヨーク・タイムズ』紙は、「倫理観が欠如しており、社会的制限を取り払おうとする考えを誇っている 尋常ならざる厚顔無恥だから、ほぼ完全な無敵の力がある これは一種の超能力だ」と評している また同紙は「アメリカでは、彼の所有するウェブサイトが大量虐殺や憎悪犯罪につながっている しかし、彼は日本だとスターとして扱われている」「ひろゆきは、社会に幻滅した日本の若者の代弁者として有名になったが、彼自身は悪名高い4chanのオーナーであることを公の場で語りたがらない」と指摘した その上で同紙は、ひろゆきが取材協力依頼を拒否し続けていることを明かしている 西村が4chanのことをあまり語りたがらないのは、8chanを運営しているジム・ワトキンスがQアノンの責任を問われ米国連邦議会の公聴会に呼ばれており、4chanもその一端を担ったということで訴追される可能性が出てきているからだとされている 成田悠輔の「集団自決発言」が各国メディアに取り上げられ批判を受けた際には、「成田雄輔はしばしば、西村博之などX世代の扇動家と一緒に登場する 西村は事業家で、4chanというオンライン掲示板を運営し、インターネット上でもっとも有害な意見を醸成している 」と紹介されている。

2ちゃんねるの関係者からも否定的な評価がなされている。元2ちゃんねる従業員で、アメリカ合衆国の匿名画像掲示板「8chan」創設者のフレドリック・ブレンナンは「ひろゆきには、まったく評価できるところはないです 出来る男とも思わない 法律や警察をいかにして逃れるかだけを考えている印象です 決して本心をださずにのらりくらりとしていて、まるで政治家のようです もともと匿名掲示板の管理人なんて、まともな人がいるとは思わない」と話している。

初期の2ちゃんねるの運営に関与していた元副管理人の山本一郎も、ひろゆきの2ちゃんねる運営について、まったくと言っていいほどマネジネントを行わず、契約書を作らなかったために金銭のトラブルが絶えなかったとし、「集まってきた人たちが2ちゃんねるを支え、だんだんと問題にぶち当たっては突然の西村のヘイト(理由のよく分からない恨みや嫌悪)に巻き込まれて、理不尽に袂を分かつことの連続でした 偉大なるワンマンによる中小企業とあまり変わらない」と話している また、裁判回避のために「自分は金に執着しない」というセルフブランディングをしてきたとも話している山本一郎「偉大なるワンマン西村博之」『WILL』2015年3月号 p306-307。

現5ちゃんねる/8chan管理人のジム・ワトキンスからは、「2ちゃんねるのスポークスマンにすぎず、最初からプログラミングの技術力もさほど高くなかったし、ウェブサイトの運用にはついていけないレベルだった」と評価されている。

2ちゃんねるの保守運用に尽力してきた中尾嘉宏(ハンドルネーム「FOX★」「夜勤」で知られる)も「ひろゆきの技術力では、私たちがどのようなプログラミングをしていたかなど理解できない」と述べており、かつてひろゆきが「プログラムのバグは放っておけば治る」と言い放ち、2ちゃんねるの技術関係者を呆れさせたことを2ちゃんねるの商標権裁判における陳述書の中で明かしている。

陰謀論や人種差別、銃乱射との関係性が指摘されている「4chan」の運営について、否定的な評価がなされている ジャーナリストの清義明は、アメリカ連邦議会襲撃事件を間接的に引き起こしたQアノン陰謀論のルーツに2ちゃんねる発の匿名掲示板文化(CHANカルチャー)があると指摘している 清いわく「無名だから発言の責任は負わなくていい、ウソであったとしてもだまされる方が悪いという文化は、2ちゃんからできた」とし、それがQアノン現象につながったと分析している藤原学思『』第1章「生まれる」の中「ひろゆきの『庭』でQアノンが生まれた」より(朝日新聞出版,2020年9月) 続けて清は「ネットは使う側の自己責任だ、プラットフォーム(発言や議論の空間)側に責任はない、というのを、いわばネットのルールのように西村は広めてしまった 法的な責任がないとはいえ、その点では、西村に道義的な責任がある」としている また福岡市がひろゆきをアドバイザーに起用した件についても、「例えば受託した仕事で何か福岡市に損害を与えるようなことがして、西村氏に損害賠償責任が発生したときも、西村さんの過去の発言のように『時効まで逃げ切る』となるかもしれないですよ」と語っている。

文筆家でミュージシャンのロマン優光も、陰謀論やヘイトスピーチなど人命にかかわる4chanの社会問題を放置し、無責任な態度を貫き続けるひろゆきについて「現在も2ちゃんねるの頃と変わらぬビジネスモデルで書き込みについての責任を取らないという姿勢で過ごしていますが、銃社会のアメリカでは日本とは比べ物にならないぐらいの被害が出ています 掲示板文化によって人種差別テロやQアノン問題といった人の命に関わる社会問題が多く生まれている以上、今までのように無責任な立場ではいられず、今後は批難されるだけにとどまらないこともあるでしよう」と批判している また、ひろゆきを「論破王」として祭り上げる日本メディアの特殊性についても「こういった無責任な人物を肯定的にエンターテイメントの場に登場させる日本のメディアや、公的な事業のアドバイザーとして氏を使おうとする日本の社会のリテラシーは異常だと思います 恐ろしいほど無知なのか、彼の行動を問題と思ってないのかはわかりませんが、どちらにしろまともとはいえないでしょう なぜ、ネット掲示板がデマとヘイトと陰謀論の温床になってしまったのか、もう少し真剣に考えるべきではないでしょうか そういったものを放置してきた、未だに放置しているひろゆき氏がネット上で陰謀論を批判している姿は何ともいえないものがあります」と述べている。

2ちゃんねるの運営についても、経済学者の池田信夫は「2ちゃんねるの及ぼしている悪影響というのは、ものすごく大きくて、日本のウェブ上の言論の質を非常に下げている 大体2ちゃんねる主宰している西村某というのは、あれだけたくさん損害賠償請求を受けながら、未だにそれらを履行しないで逃げ回っていて、それに対してなんらの法的手段もとられない 法治国家としてこういうことがあっていいんでしょうか 僕は法律の専門家ではないからわからないですけれど、あんなに何件も損害賠償の請求を受けておきながら、裁判にも出て行かないで、堂々とそんなこと知ったことかといってですね 次のニコニコ動画とかやって、年収は1億3千万くらいあるとか言っているわけでしょう こんな白昼堂々とこういうことをやって許されるんでしょうか」とひろゆきを厳しく批判している。

弁護士の渡辺輝人は、「2ちゃんねるの違法性」に言及しつつ「ひろゆきって、ヤミの世界の人でしょ いつから表街道を堂々と歩けるようになったの?しかもご意見番みたいな、最もさせてはいけない立場で」と厳しく批判している これに対して、ひろゆきは「弁護士でありながら、名誉棄損行為をしてる人のほうがだどうかと思いますが、渡辺さんは他人を中傷する特権をお持ちだと考えているんですか?」などと返信している。

ITmediaビジネスオンラインの記者である古田拓也はひろゆきが人気になったことに対して「『お悩み相談』というコンテンツそれ自体は昔からあったものの、コロナ前の段階ではその注目度はほとんどなかった コロナ禍によってリアルな人とのつながりが減少した 悩みをスーパーチャットしている相談者は、2ちゃんねるやニコニコ動画に触れて育った20代以降の大学生から社会人が多い チャンネルの伸びが緊急事態宣言の時期と概ね一致しているため、外出自粛やリモートワークといった新たな生活様式を取り入れざるを得ない都市部の人が、その多くを占めると考えられる また『無能』をテーマにして相談を受けるとき、ひろゆきは『有能になるためにはどうすればいいか』ではなく『無能を受け入れた上で、どう生きるか』という観点で回答することが多い ひろゆきは、言葉こそ毒舌・辛辣に見えるが、実は優しいお悩み相談コンテンツである 」と評している。

うまい棒(めんたい味)、カレー、寿司、パスタ、クロワッサン、スタウトなどのビール、ルートビア、フローズンヨーグルト、チョコレート(きのこ派)が好物で、うまい棒にいたっては2ちゃんねるのサーバ名(cheeze、mentai、pizza、natto、cocoaなど)にもなっていた。また、2001年に開設されていたうまい棒の公式サイトでの投票結果から、パッケージデザインのみではあるが「西村博之専用うまい棒」が製造された。

2000年の西鉄バスジャック事件でテレビ朝日の報道番組『ニュースステーション』のインタビュー取材を受けた際、「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」と発言し、2ちゃんねる(2ch.net)の開設者・管理人として初めてのメディア出演となったことも合わせて、ネット上で話題となった この言葉は20年経った2020年現在も考えは変わっていないとしており、スマートフォンが普及し誰でもネットに触れられるようになった今こそ、フェイクニュースや陰謀論のようなまったく根拠のない情報に騙されない情報リテラシーが必要であると主張している うそに騙されないための子供の教育法として、「インターネットの情報の真贋を見極めるには、知識が必要です それを子どもに求めるのは酷ですし、大人でも難しいのは前に述べたとおり ならば、とりあえずは『誰が書いているのか?』がわからない情報は基本的に信じない、というスタンスを教えるといいと思います 署名記事でも、全国紙でもいいので責任の所在がわかっていれば、もし間違いであっても、責任転嫁しやすい これが『まとめサイトに書いてあった』と言ってしまうような頭の悪い人にならないように、子どもを育てることから始めるといいのではないでしょうか。」と匿名の情報を信じないことを勧めている。

「『IPを取ったら商用サイトになるとは思わない』というスタンスで2chを運営している」と発言していたなお、2ちゃんねるの書き込み削除については「広告代理店」を標榜する未来検索ブラジル社が関係していたらしいことが、東京地方裁判所に提出された警察の捜査資料で判明している。ただ、その裁判の中でブラジル社はひろゆきは2ちゃんねるの運営に関して全く関与していない旨を主張している。すると、ホットリンク社・成瀬取締役の話した契約内容と、ブラジル社が警察を相手取って起こした裁判での言い分で整合性が取れなくなってしまう。エコーニュース2014年5月9日16時34分。

その他、2ちゃんねるに匿名で投稿された文章を元に編集された数多くの書籍(例として『電車男』)は、2ちゃんねるの代表者であるひろゆきが、著作者権を投稿規定に基づいて行使する形で出版されている ただしこれには異論もあり、投稿者が投稿した当時には投稿規定が表示されなかったり、あるいは当時には投稿規定の文言が現在表示されるものと異なるため、一部の投稿については投稿規定の効力に疑問があるとする意見もある もっともこの場合、『電車男』のログの出版・ならびにそれを元に創作された映画・ドラマ・漫画など副次的創作物が利益を出した場合、還元すべき対象はどこの誰なのか、またスレッドに書き込みをしたと自称する人物たちが名乗りをあげた場合に、どうやってそれらを真実であると証明するのか、といった多くの問題が背後に控えている。
 ひろゆき自身は『電車男』の二次著作権料は受け取っておらず、新潟県中越地震災害義捐(ぎえん)金として送金したとしている。
『2ちゃんねるで学ぶ著作権』、共著:牧野和夫、アスキー、2006年7月、ISBN 4756147704。
『ホリエモン×ひろゆき 語りつくした本音の12時間 「なんかヘンだよね…」』、共著:堀江貴文、集英社、2009年9月、ISBN 9784087805338。
ひろゆきはメインボーカルを担当、切込隊長やひげおやじがバックコーラスなどで参加している。すべてネット上でフリーダウンロードシングルとして発表されたほか、2001年7月に開催されたイベント「2ちゃんねる祭り@2周年記念」で発売された『2ちゃんねるソング集』には「激走爆走チーム2ちゃんねる」~「アメニモマケテ」までの5曲が、2002年8月に発売された書籍『2ちゃんねる公式ガイド2002』の付録CD-ROMのオーディオトラックには「モナ~らぶ」と「4649!」の2曲が収録された。なお、ひろゆき本人は上記の楽曲を黒歴史として扱っており、再び歌うことを拒否している。
かつては日本最大級の匿名掲示板であった旧「2ちゃんねる」開設者で元管理人 株式会社ドワンゴが出資する動画配信サービス「ニコニコ動画」の運営会社の元取締役管理人として川上量生らと共に創設に関与した。

東京都北区赤羽北出身。大学在学中の1999年に匿名掲示板「あめぞう」の避難所として「2ちゃんねる」(現:5ちゃんねる)を開設し、管理人となる 以後、中尾嘉宏やジム・ワトキンス、山本一郎らと協力して同サイトの運営を続ける また、同サイト上に書き込まれたネット中傷の削除依頼を拒否したことにより多数の訴訟に敗訴、多額の損害賠償を請求されることになった 2003年、竹中直純、深水英一郎と協力して「未来検索ブラジル」を設立、同社の取締役に就任する。

2005年、ニワンゴ(現:ドワンゴ)取締役管理人に就任し、翌年の「ニコニコ動画」の立ち上げに関与する 並行して複数の企業運営に携わる 2014年、前年に発生した2ちゃんねる個人情報流出事件後の運営方針を巡り対立したジム・ワトキンスとロン・ワトキンスに2ch.netの管理権を剝奪され、代替掲示板「2ch.sc」を開設 2015年にフランスのパリへ移住 同年、グッドスマイルカンパニーの協力を得て、英語圏最大の匿名画像掲示板「4chan」をクリストファー・プールから買収し管理人に就任するhttps://wired.jp/membership/2022/07/08/who-owns-4chan/。

一方、その発言の内容には誤情報が多く含まれていることが指摘されている。他にも「2ちゃんねる」の中傷書き込みを巡る裁判に敗訴したことによる多額の賠償金の踏み倒しなど、脱法的な手法について批判を受けている また、アメリカでは悪名高いオルタナ右翼の形成に貢献し、『ニューヨーク・タイムズ』紙に「倫理観の欠如」「恥をほとんど何とも思わない彼の能力はある種の最終兵器」「インターネット上でもっとも有害な意見を醸成している」と評されるなど、銃乱射事件や陰謀論、人種差別の温床とみなされている「4chan」のオーナーとして管理責任を指摘され、否定的な見方をされることが少なくないhttps://wired.jp/membership/2022/07/08/who-owns-4chan/。

ひろゆきの来歴は、2ちゃんねるの歴史であり、4chanや8chanなど米匿名掲示板文化「CHANカルチャー」の歴史でもある。以下でそれを追っていく。
ひろゆきが1999年に開設した巨大匿名掲示板群「2ちゃんねる」を「2ch.net」(現:5ちゃんねる「5ch.net」)、2014年に開設した「2ちゃんねる」を「2ch.sc」と表記する。

360px|thumb|日本で発祥したスレッドフロート型掲示板|スレッドフロート型匿名掲示板の系譜。ひろゆきが1999年に開設した2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)は、4chanや8chan(現:8kun)を含む、他すべてのchan系サイトの起源となった。
1998年1月(2月6日説もある)、ひろゆきは中央大学在学中にウェブサイト「Hirox's room」を開設 3月には大学の友人と合資会社「東京アクセス」を設立した 6月6日にサイト名を「Hirox's room」から「実録!交通違反をもみ消して罰金を払わない方法」(別名:「交通違反の揉み消し方」)に変更。このサイトには交通違反の罰金をもみ消すための情報交換掲示板が設置されており、2ちゃんねるのプロトタイプであったとされるhttps://webronza.asahi.com/national/articles/2022111800002.html?page=2。

翌1999年5月30日、米国留学中に「あめぞう掲示板」の避難所として匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設あめぞうへの設立書き込みが1999年5月30日 Wayback Machineでの2ch.net最古版は  7月22日、「2ch.net」を取得。

ひろゆきは「2ちゃんねる」が成功した理由について「情報ニーズがあるから」としながら、当時は「ある程度の大きさになるとは思ってたんですけど、こんなに早くなるとは思わなかった」としている ほかにも、「匿名で自由に書き込みたい」という欲望があったからといい、「ネーミングや機能が優れていたからではない」とも語っている また、あめぞうも含めた掲示板がありながら、2ちゃんねるだけが存続できた理由として、「データが消えない仕組みをつくった」「(金にならないと思われていた中で)暇だったから辞めないで続けられた」という理由をあげている。

2000年5月、西鉄バスジャック事件の犯人が2ちゃんねるに犯行予告を行っていたことを受け、当時23歳だったひろゆきは報道番組『ニュースステーション』(テレビ朝日)のインタビュー取材に応じた。この時、ひろゆきは「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」と発言している(後述)。なお、ひろゆきにとっては、これが初のメディア出演となった。

2002年までにGoogleは日本で最も検索された単語が「2ちゃんねる」であると公表した その後、2004年までに「2ちゃんねる」は日本最大のインターネットフォーラムとなった。

2002年9月、2ちゃんねるの関連会社である「東京プラス株式会社」(東京都北区赤羽北)を設立するとともに代表取締役に就任。

2004年10月、2ちゃんねるのログを書籍化した『電車男』が映画化・テレビドラマ化・舞台化もされる大ヒットをし、ひろゆきはその印税を「僕が書いているわけじゃないので、あぶく銭だった」として、阪神・淡路大震災などの被災者に全て寄付したと発言している 2ちゃんねる管理人としての収入は「サラリーマンの生涯年収を年で稼ぐくらいでしたね」と発言している。

2011年11月から麻薬特例法違反幇助の疑いで札幌市にある2ちゃんねるのサーバー管理を代行するコンピューター関連会社「ゼロ」に強制捜査が入るなど、警視庁による2ちゃんねるへの捜査が始まる。警視庁は2010年から2ちゃんねる側に繰り返し薬物取引の書き込みを削除するように求めたが、運営側は応じていなかった。また警視庁は、2ちゃんねるの管理者や運営システムが不明確であり、責任の所在を明らかにする必要があるとしていた。また、2ちゃんねるのサーバーは米国や中南米を転々としており、これは管理責任を逃れるためである可能性が指摘された。

2012年3月、読売新聞の取材により、2ちゃんねるの登記上の運営会社が実態のないペーパーカンパニーであることが判明した。ひろゆきは2009年にシンガポールの法人「パケットモンスター」に2ちゃんねるを譲渡したと主張したが、実際はそれ以降も日本の関係者から管理されていたと見られている 同社の事務所は約700シンガポールドル(年間約4万6000円)で借りられるバーチャルオフィスであり、スタッフが1人もおらず、名目上の取締役も「コリヨシ」を名乗る日本人に頼まれて役員になっただけであり、「2ちゃんねるという掲示板も知らない」と話した 警察関係者は「国内での訴訟を回避するのが狙いではないか」と分析した。

2012年12月20日、2ちゃんねる(2ch.net)上の違法な情報を放置したとして、麻薬特例法違反(あおり、唆し)幇助の疑いで警視庁によって書類送検された※現在は冒頭(一般閲覧可能)部分のみインターネットアーカイブに残存。また、警視庁はパケット社をペーパーカンパニーと認識していると報じられた朝日新聞2012年12月21日朝刊1面「2ちゃんねる創設者 書類送検」。

2013年1月、西村博之名義で「2ちゃんねる」の商標を出願した。2月18日、一身上の都合によりニワンゴの取締役を辞任。

5月26日、ひろゆきが取締役を務めるティーケーテクノロジーが、2ちゃんねるビューアのサポート受付業務を取得。

2013年8月24日、シンガポールの法人「パケットモンスター」に2ちゃんねるを譲渡し「単なるユーザー」になったと主張した2009年以降も、合計3億5000万円に及ぶ広告収入を受け取っていたことが判明した 2ちゃんねるの広告収入はひろゆきが代表を務める「東京プラス」社に入った後、パケットモンスター社に送金され、ひろゆきは同社から報酬名目で資金を受け取っていた。パケットモンスター社はペーパーカンパニーとみなされており、国税庁は約1億円の申告漏れを指摘。ひろゆきは約3000万円の追徴課税を受けることとなった。

2013年8月25日、2ちゃんねる個人情報流出事件が発生する。

2014年2月19日、2013年8月の2ちゃんねる個人情報流出事件を受けて、2ちゃんねるビューアが販売停止となっていた状況下で大規模なサーバーダウンが発生し、この過程で2ちゃんねる(2ch.net)の実質的管理権限が何らかの理由によりジム・ワトキンスに移転する。ジムは、サーバー料金の未払いを理由に、ひろゆきら旧運営陣を全員解任したと説明し、ジム本人と息子のロン(通称:Code Monkey★)が2ちゃんねるの実質的管理者となる。

4月11日、匿名掲示板「2ちゃんねる」(2ch.sc) を開設し管理人に就任 なお、2ch.scは2ch.netのデータをコピーしたサイトと評されている また、これに対抗する形でジムは「4ch.sc」というドメインを独自に取得した。

2016年5月、ひろゆきが「2ちゃんねる」および「2ch」の日本国内における商標権を取得 同時期に、ひろゆきは世界知的所有権機関 (WIPO) の調停・仲裁センターに「2ch.net」が不法占拠されているとしてドメインの移転を求める申立てを行った しかし同年7月、WIPOはひろゆきによる上記のドメイン移転申し立てを棄却した ひろゆきの申立棄却を受け、ジムは「ひろゆきによる一連の主張は全くもって虚偽であり、Race Queen Inc.による2ch.netの管理運営を妨害する違法行為である」と非難した しかし同時期に特許庁は、Race Queen Inc.が申請していた「2ch」「2ちゃんねる」の商標登録無効審判請求を棄却する これを受けて2ちゃんねるの技術担当者であり、8chanの管理人(当時)でもあるロンが「5ちゃんねる」および「5ch」の日本国内における商標権を先回りする形で2016年12月9日に取得した. Toreru商標検索 2021/04/29。

ひろゆきの敗訴についてルポライターの清義明は、確定判決に決定的な影響を及ぼしたのは「ひろゆき」と「ジム」の間に契約書が存在しなかったという事実であり、これによってひろゆきからジムへの送金は「サーバー使用料の支払い」ではなく「仲間内での収益の分配の延長」と判断することもできる、という判決が出たと分析している ちなみにジムは裁判の中で「ひろゆきは2ちゃんねるのスポークスマンにすぎず、最初からプログラミングの技術力もさほど高くなかったし、ウェブサイトの運用にはついていけないレベルだった」とした上で「ひろゆきは2ちゃんねるの管理運営にノータッチだった」と証言している その証拠としてジムは、ひろゆき自身が「ちょっと前から2ちゃんねるの運営に関して僕のやることはほとんどなかった」と言及した著書『僕が2ちゃんねるを捨てた理由』(扶桑社新書・2009年)を提出、証拠採用された 一方、ひろゆきは口述筆記本であることを理由に「その本は私が書いたものではない」と主張したが、清義明は「苦しい弁明」と一蹴した また清義明はウェブサイトの持つ所有権の不透明性を利用して「2ちゃんねるは脱法ビジネスのごとく運営されてきた」と指摘しつつ、管理権限紛争をめぐる判決結果をもとに「2ちゃんねるとは誰なのか」ということについて次のように総括している。

一方、2ちゃんねるの商標権を巡る裁判では、知財高裁が2023年1月26日、賠償請求を退けた一審東京地裁判決を変更し、N.T.Technologyに2億円余りの支払いを命じた(=ひろゆきの勝訴)。これは「無断で掲示板の運営から西村氏を排除し、標章を使用した過失があった」と認定した上で、広告収入を月額500万円と算定し、43カ月余りにわたり損害が生じたと判断したものである ひろゆきはこの判決について「2ちゃんねるを乗っ取られて、裁判の結果が出るまで9年掛かってるわけだから、実質乗っ取ったもの勝ちだよね」とツイートした。

250px|thumb|4chanの親サイト「ふたば☆ちゃんねる」() は、2ちゃんねるの分派として2001年に開設された。
250px|thumb|4chanは、2003年に開設された英語圏最大の匿名掲示板。2015年からCHANカルチャー創始者の「ひろゆき」によって管理・運営されている。
thumb|250px|ひろゆきの4chanから派生した8chan(現:8kun)は「世界で最も卑劣なウェブサイト」とも評される匿名掲示板 また管理人のロン・ワトキンスは、Qアノン陰謀論における「Qアノン#「Q」の正体|Q」の正体として一般的に信じられているHBO『Q: Into the Storm』Episode6「嵐の中へ」(Broadcast - April 4, 2021)。
2015年9月21日、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人になることを発表 4chan開設者のmootこと前管理人のクリストファー・プールは引退の理由として反フェミニズム運動として悪名高いゲーマーゲート集団嫌がらせ事件の投稿を禁止したことによる殺害予告や誹謗中傷などのトラブルを挙げている また新管理人のひろゆきについてmootは「ひろゆき氏は匿名コミュニティーのパイオニアであり、4chanの曽祖父とみなすことができる 同氏が1999年に立ち上げた2ちゃんねるは、4chanを触発したふたば☆ちゃんねるの開設につながったのだから もし彼がいなかったら、4chan、そして『全ての』匿名画像掲示板は、もしかしたらこんにち誰も使ってなかったかもしれないんだ」とし、「ひろゆき氏ほど4chanのリーダーに適任の人はいない」と語った これに対してひろゆきは「I am not so old to be called great-grandpa, ain't I?」(おいらは“ひいおじいちゃん”と呼ばれるほど年寄りじゃないよ)とコメントした(注: 2015年当時、ひろゆきは38歳であった)。

一方で8chan管理人のロン・ワトキンスは、ひろゆきの4chan買収について「2ちゃんねるを奪った親父への腹いせでやった部分もあるのだろうね」とHBOのドキュメンタリー番組『Q: Into the Storm』で語っている また元2ch.net副管理人の山本一郎は「2ちゃんねるをジムに半ば乗っ取られる形で失ったひろゆきが、匿名掲示板サービスの本尊に返り咲くため、関係する日本企業(ドワンゴ、未来検索ブラジル、グッドスマイルカンパニー)を巻き込んでビジネスを成立させようとした」「ひろゆきを前に立てて、うまく儲けたり、やりたいことをやる人がいた」と推察している プレタポルテ by 夜間飛行 2022年5月31日。

YouTubeのライブチャットではお酒を飲みながらスパチャの質問に答えたり、あめぞう時代から付き合いがあるひげおやじ(ガジェット通信副編集長)とのトーク配信を定期的に行っている。2021年3月にLINE株式会社が日本の15歳から24歳までの男女を対象に調査した「いちばん信頼している/参考にしているインフルエンサー・有名人」(投票総数4,732)では、第1位のHIKAKIN(得票率2.2%)に次いで、ひろゆきが第2位(1.1%)に選ばれた ひろゆきへの投票理由は「その人のセンスが好きだから」「説明が上手、説得力があるから」などが挙げられた 元々、2ちゃんねるユーザーには管理人として知名度があったが、近年は2ちゃんねるを見たことがない若者世代の支持も集めている 2021年6月、Twitterのフォロワー数とYouTubeの登録者数が100万人を突破 関連コンテンツの閲覧数は月間3億回超となる 2021年7月のソニー生命によるアンケート調査『中高生が思い描く将来についての意識調査2021』では、『将来のことを相談したいと思う有名人』の3位にランクイン(1位はマツコ・デラックス、2位は明石家さんま) また『“将来、こういう大人になりたい”と思う有名人』でも10位 2021年度上半期の「大学生流行語大賞」のヒト部門で第3位に選ばれた(1位はコムドット、2位は大谷翔平) 2022年3月の「Z世代が選ぶ!!上司にしたい有名人TOP10」では第7位にランクイン 「誠実だしまともなことを言ってくれる 自分のためになる 」「どんな取引先も論破しそう」「頼れて、人間性としても十分」「大きな声で怒らなそう」「尊敬」と評価されている 2022年5月のLINE株式会社による日本の15歳から24歳までの男女を対象にしたアンケート「いちばん信頼している/参考にしているインフルエンサー・有名人」でもHIKAKINに続く第2位だった 投票理由として「説明が上手、説得力があるから」が1位となり、次いで「話が面白いから」が2位だった 2022年7月のユース・タイム・ジャパン・プロジェクト(略称:YTJP)によるアンケート「高校生が総理大臣になってほしいと思う有名人は?」(回答者計872人)の男子部門で第1位 これに対してひろゆきは「その『ひろゆき』という人は時間を守らないことで有名らしいですよ」と反応した。

2ちゃんねる、ニコニコ動画、4chanと手がけてきてから自ら発信するYouTuberになったことについて、ABEMA Primeで「自分で解説すると、2ちゃんねるには、ネットで匿名で書きたい人たちが大勢いた だから僕は場所を提供した あと、動画サービスが流行り始めたときに、自分で顔出しすると恥ずかしいので顔出しをしなくて、そんなに面白くない人でもコメントで盛り上げてくれるニコニコ動画をやった」「それで何年か休んだ後、YouTube文化になったときに『人が面白いか、より長い間で顔を出して喋り続けた方が絶対人気出るよ』と前から言っていたが、みんなやらないので『じゃあ僕がやるから見ててね』と言ってやった結果だ 要はネット上のユーザーが何を求めているのか、それに合わせてやっているだけ 最後は自分自身を商品として使っただけで、基本的にやっていることは変わらない」と述べている。

2021年4月に開始した「日経テレ東大学」にひろゆきが起用された この理由について、プロデューサーである高橋弘樹は「ひろゆきさんは、そもそも僕が2ちゃんねる(現5ちゃんねる)が好きだったということもあります 僕の中で彼はネットのカリスマ ですから自然な流れといいますか、やるなら声をかけたいなと お2人(注: 成田悠輔とひろゆき)は他の人にないものを持っていると思います それは、日本に対してしがらみが少ないこと 成田さんは日本のアカデミー業界に忖度する必要もないし、ひろゆきさんは、最悪全ての日本国民に嫌われても構わないとすら思っています。だからこそ、誰にも気を使わず、しがらみなく意見できる。そこが痛快だし、面白い」、日本経済新聞社の佐々木康は「ひろゆきさんは過激な発言をするイメージがあったので、正直キャスティングについて、懸念がなかったといえばウソになります ところがひろゆきさんは、初収録の場で、誰よりも番組の趣旨を理解し、その上で発言されていたのでとても驚かされました 一気に印象が変わりましたね ひろゆきさん、成田さんは自分勝手なイデオロギーではなく、世の中のデータをもとにお話をされるので、番組を任せても大丈夫という安心感があります」と評している。

250px|thumb|2007年1月12日、2ちゃんねるのトップページに「賠償金滞納処分差押物件」という赤札が掲載された。これはひろゆきの全財産を仮差押えする申し立てが東京地方裁判所|東京地裁に出された際、差押え対象が2ch.netのドメインにまで及んでいたことに対する痛烈な皮肉であった。
ひろゆきは2ちゃんねる上に書きこまれたネット中傷に関連する多数の民事訴訟と多額の賠償債務を抱えている。「2日に1回ほど東京地裁に行くという生活を約5年」「1日に3回の裁判を受けるトリプルヘッダーもやった」と語るなど、当初は裁判に対応していた しかし本人の主張によれば、全国各地で起こされた民事訴訟を東京地裁に移送する申請が全て却下 - BLOGOS 2017年10月22日され、2003年9月には自身発行のメールマガジンの記載にもとづき起こされたDHCによる名誉毀損裁判で敗訴するなどし、途中から被告としての主義主張を展開せず、法廷徹底無視の姿勢を貫くようになったとされる。

ネット掲示板の管理責任に関する法律には、2001年11月に成立し、2002年5月から施行されたプロバイダ責任制限法がある。これについてジャーナリストの清義明は「西村氏が訴えられた民事訴訟の多くは、その法律が施行された後のことだ 訴えた人は、プロバイダ責任制限法のルールにそって、それぞれに損害や精神的な被害を与えた書き込みを要請したのだが、それでも西村氏は削除しなかったのである 警察庁の外郭団体からの年間5000件の削除依頼も正式な2ちゃんねるの手続きを経ていないということで放置していた」とし、2ちゃんねるの裁判におけるひろゆきの責任の重さを強調している。

プロバイダ責任制限法の施行の前に始まった、2ちゃんねる上の書き込みをめぐる「動物病院名誉毀損裁判(平成13年(ワ)15125号)」でも、「掲示板の運営・管理者は、他人の名誉を毀損する書き込みがあることを知った場合、または知り得た場合には、直ちに書き込み削除などの措置を取る条理上の義務を負っている 書き込みが真実かどうか不明であることを理由に削除義務を免れることはない」と判断されており、ひろゆき側の「書き込みが真実かどうか不明な場合には、表現の自由を保障する見地から、書き込みを削除しなくても違法ではない」という主張は真っ向から否定されている。

当時の2ちゃんねるでは「発信元は一切分かりません お気楽ご気楽に書き込んで下さい」として、IPアドレスを原則として保存しないことを約束しており(のちに保存する方針に変更)、発信元を特定することが困難又は不可能であることを宣伝していた このように、当時の2ちゃんねるの仕組みでは、名誉毀損などの無責任な言論による違法行為の責任を書き込んだ本人に追及することが不可能であったため、ユーザーは、自らの責任を問われることなく、権利侵害の発言を書き込むことが可能だった 「削除ガイドライン」というものが名目上定められていたもの、裁判所には「内容が不明確であり、しかも、削除人は、それを業としないボランティアにすぎないことから、本件掲示板における発言によって名誉を毀損された者が、所定の方式に従って発言の削除を求めても、必ずしも削除人によって削除されるとは限らない」と認定されている そのため、管理人であるひろゆきが誹謗中傷の書き込みによる違法行為の責任を負担するのは当然、と裁判所に認定されている また、当時の2ちゃんねるではすでに「西鉄バスジャック事件」などの犯罪予告や「日本生命裁判」などの名誉毀損事件が多発しており、これらのような違法な書き込みが行われることが当然予想され、それに対する予防措置を行う義務もあったと認定されている。

当時の2ちゃんねるでは、「削除整理板」または「削除要請板」に削除依頼を任意に書き込み、削除を促す方式で誹謗中傷の削除を受け付けていた。しかし、実際に削除に至った割合は10%に過ぎなかった。さらに削除依頼は、削除スレッドを立てた上、公開で行わないとならないため、削除要請を行なったことでさらに誹謗中傷が激しくなるという二次的被害を受ける危険性もあった。

実際、2ちゃんねるのデマ書き込みを発端に、10年以上にわたって誹謗中傷を受けてきたお笑いタレントのスマイリーキクチは(詳細は「スマイリーキクチ中傷被害事件」を参照)、2ちゃんねるの管理者に対して繰り返し事実無根の誹謗中傷がある書き込みの削除を依頼したが、「事実無根を証明しなければ削除には応じません」と悪魔の証明を求められ、削除依頼を断られている 中傷が書き込まれていた少年犯罪板には本人になりすまして「もう、過去のことなので許してください」と書き込んで脅迫を煽るものまでいたという。

プロ麻雀士名誉毀損事件の被害女性(当時30歳)が勝訴した直後にも、「殺す」「とっとと首を吊れ」「夜道は相当危険」等の脅迫や容姿をけなす中傷が2ちゃんねる上に数千件書き込まれた 被害女性が所属する麻雀店のHPも執拗な荒らしに遭い、掲示板(BBS)には10万件以上の脅迫や中傷が書き込まれ、店のメールアドレスにも嫌がらせのメールが大量に届いた このため店のホームページは閉鎖を余儀なくされた 被害女性は自宅住所も暴露されたため実家に帰らざるを得ず、大量の脅迫のため外出を避け、店にも顔を出せなくなった 当時はこのような「二次被害」を恐れる中傷被害者も多く、提訴に至らない事例も多かったという。

このような被害に対し無頓着な管理人ひろゆきに対し、批判的な見解を示す著名人もいた。2008年1月22日、男性6人組アカペラバンド「RAG FAIR」の奥村政佳が自身のブログ上で行った批判には当初賛同する意見も多かったものの、2ちゃんねるで関連スレッドが立ち始めると「あなたって、上から目線の方だったんですね がっかりしました」「落ち目で売名行為っすか?wwww必死っすねwwwwww」などの中傷コメントが殺到するようになった。

2007年1月12日、ひろゆきに対して約500万円の債権を持つ東京都の男性会社員が「制裁金が累積500万円に達するもなお放置しており債務不履行である」として東京地裁に対し、2ch.netのドメインを含むひろゆきの全財産を仮差押えする申請を行なった これを夕刊フジが「2ちゃんねる停止」と大々的に報じたため、ひろゆきは「2ch閉鎖って書くとまた、新聞が売れるということじゃないかと 狼少年の寓話を彷彿とさせますよね よい子の皆さんは真似しないでね」と反論し話題となった この閉鎖騒動により2chトップページの壺に「賠償金滞納処分差押物件」という赤札が表示され、ニュース速報板では名無しさんの名前が「〜が差し押さえられそうです」となり、ニュース速報VIP板でも名無しさんの名前が「閉鎖まであと ○○日 ○○時間」となった さらにスレッドストッパーは「赤羽地方裁判所」(当然実在しない)となり、本文が「差し押さえました」となった。

2009年、ひろゆきはシンガポールの法人「パケットモンスター」に2ちゃんねるを譲渡したと主張したが、同社は訴訟や差し押さえを回避するためのペーパーカンパニーとみなされており、実際に2009年以降の訴訟は4件に激減した。

2010年1月、2ちゃんねるのスレッドを基にした書籍『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』(ISBN 978-4104715213)の印税が新潮社からひろゆきに支払われていることに着目し、印税を差し押さえることで初めて損害賠償金が回収される。

2011年当時、2ちゃんねるは当時の警視庁が行った削除要請の35%を占めており、依頼した5223件も97%が無視されていた(逆に他のサイトは97%が削除されていた)。警視庁が管理人の責任を追及しようとしても、登記上の管理会社がペーパーカンパニーであったり、サーバーが海外を転々としているなどの不透明な運営実態に阻まれていた。

2014年に2ちゃんねるの管理権を失ったひろゆきは、オリジナルの2ちゃんねる「2ch.net」のデータを自動的にコピーするサイト「2ch.sc」を開設したが、大半のユーザーはジム・ワトキンスが管理する「2ch.net」に残留した 「2ch.net」では削除方法が改定され、メールにより非公開で削除依頼を受け付けるようになった 個人を対象とした誹謗中傷の場合、早ければ1日から2日で削除されるようになり、改善された しかし「2ch.net」のデータは「2ch.sc」に自動的にコピーされるため、削除の手間が結果的に増えてしまった 「2ch.sc」は従来通り削除依頼を削除スレッドを立てた上、公開で行う必要があり、従来通り2次被害のリスクがあった 削除の基準も「2ch.net」より厳しかった また、削除ガイドラインには描かれていない落とし穴として、削除依頼の内容は原則的に削除されないこともあった そのため実際には削除スレッドを立てずに「2ch.sc」の名義上の管理者・シンガポール法人「パケットモンスター(PACKET MONSTER INC)」か、実質的な管理人・西村博之を相手に裁判所の仮処分を行うことが現実的だった。結果として、2ちゃんねるの誹謗中傷を削除する手間が増える結果となった。

2022年8月、ニコニコ動画を運営するドワンゴ創業者の川上量生は自身のブログで「ひろゆきの賠償金は本来ちゃんと裁判をしていれば払う必要のなかった賠償金だ ひろゆきは最初から裁判を無視したわけではなく、日本の法制度のある種の欠陥により、物理的に裁判に対応できない状況に追い込まれてやむをえず裁判にも出ない代わりに賠償金も支払わないという選択をとったに過ぎない あまり褒められた選択ではないにせよ、自分の利益のためでなく、防衛的な選択だ 」と擁護した これに対してルポライターの清義明は「これがまったくとんちんかんな弁護になっているのは、もうおわかりかと思う 西村氏は、たんに誹謗中傷の被害のために、二次被害を巻き起こす削除要請のルールをあらため、裁判所の命令に応じて投稿者のIPアドレスは開示し、裁判のリスクを回避するために適切な削除措置をするだけでよかったのである」「一方的で独善的なルールを被害者におしつけて、被害申し立てを門前払いしてきたことが、身動きできないくらいに訴訟が多発した原因である 欠陥があるのは日本の法制度でもなんでもなく、2ちゃんねるのほうなのである そして西村氏はこの欠陥を改めることがなかっただけなのだ」と論じている 一方、ひろゆきはTwitter上で「表立って良い事(編集者注:児童養護施設へのパソコン寄付活動のこと)するより賠償金に正面から向き合ったら?時効待ちの小金持ちさん?」というツイートに対して「素朴な疑問なんですが、具体的に誰に向き合えばいいんですか? 誰が債権持ってるのか知らないんですよね 知ってるなら教えてください」と返信している。

日本生命保険は2001年3月、匿名掲示板「2ちゃんねる」の保険業界板に社員を中傷する記載(職場内での恋愛スキャンダルにまつわる書き込み)があるとして東京地裁に削除(保険業界板の閉鎖と約500カ所の書き込み削除)を求める仮処分を申請した その後、ひろゆきが配信したメールマガジンで同社による削除請求を知った2ちゃんねらーと書き込みに訪れた日本生命職員らとの間で苛烈な論争が繰り広げられる さらには自社に不満を持つ一部の職員による内部告発や自社バッシングなど「自己批判」を招く異様な事態となった井上トシユキと神宮前.org『2ちゃんねる宣言 挑発するメディア』(文藝春秋) - 「事件とネット時代のメディアリテラシー」pp.171-186。

2003年6月25日、女性プロ麻雀士が、2ちゃんねる上の中傷書き込みを巡って、管理人のひろゆきに対して約600万円の損害賠償を起こした事件の判決が東京地裁であった。大橋寛明裁判長は「要請されても記載を削除するなど送信防止措置を講じておらず、違法だ」として、100万円の損害賠償請求、および違法な書き込みの削除を命じた。

2003年7月17日、2ちゃんねる上の中傷書き込みを巡って、化粧品会社のDHCと吉田嘉明社長(当時)が6億円の損害賠償をひろゆきに求めた事件の判決が東京地裁であった。斎藤隆裁判長は「削除を求めた仮処分申立書の送達を受けてから、中傷の書き込みを2ヶ月半も放置した」として吉田社長に100万の慰謝料と、DHCに300万円、計400万円の損害賠償請求を認めた。

2004年5月、ジャーナリストの寺澤有らが2ちゃんねる上の中傷書き込みをめぐって起こした訴訟で、東京地裁はプロバイダ責任制限法にもとづき、管理人のひろゆきに発信者情報の開示を命じた。しかし、ひろゆきが東京地裁の命令に従わなかったため、8月27日までに東京地裁(鬼沢友直裁判官)は、ひろゆきに1日3万円の制裁金を科すことを認めた。

2006年10月25日、当時20代の女性プロゴルファーが、2ちゃんねる上の中傷書き込みを巡って管理人のひろゆきに対して民事訴訟を起こした事件で、東京地裁は100万円の損害賠償、違法な書き込みの削除と発信者の情報開示を命じた。削除依頼を求めても応じなかったことによる提訴だった。

株式会社Xは、名誉を毀損する発言が書き込まれたとして、損賠賠償請求、記事の削除請求、発信者情報の開示請求を求め東京地裁に訴訟した。東京地裁は、100万円の損害賠償と「2ちゃんねる」と題する電子掲示板における別紙発言目録記載 の文言を削除を命じた。

2010年4月、新潟の弁護士事務所が2ちゃんねるに対する損害賠償金の取り立てに成功したことを事務所HPで報告した。

2011年11月24日から2012年12月3日にかけて「2ちゃんねる」(2ch.net) で覚醒剤の購入を持ちかける違法な書き込みと、遠隔操作ウイルス事件に関連する書き込みがあったという理由から、2012年3月に警視庁は麻薬特例法違反(あおり・唆し)のほう助容疑を名目にひろゆきの自宅とひろゆきが取締役を務める有限会社未来検索ブラジルおよび「ガジェット通信」を運営する東京産業新聞社の家宅捜索と差し押さえを行った。

ひろゆき(東京プラス社)は2ちゃんねるの所有権を明らかにするため、ジム・ワトキンス(N.T.Technology)を相手取り裁判を起こしていた。ジムは地裁で敗訴するが、2019年4月の東京高裁の判決でジム側に所有権が認められた。その後、ひろゆきは最高裁に上告するも棄却。

ひろゆきは2ちゃんねるの所有権や管理権をめぐる紛争とは別に商標権をめぐる損害賠償請求をRace Queen Inc.(代表:ジム・ワトキンス)に起こしている。これは、ひろゆきが所有する「2ch」「2ちゃんねる」の商標権をジムが運営する「Race Queen Inc.」が2014年のサイト乗っ取りから2017年にサイト名を改称するまでの間、不当に侵害していたとして損害賠償1億7500万円、およびドメイン名の使用を中止するまで月額500万円を支払うように求めたものである。

この裁判ではジム側の証人として、当時の2ちゃんねる関係者がサイトの運営実態にまつわる貴重な証言を行っており、たとえば、ひろゆきに代わり2ちゃんねるの管理運営を実質的に行ってきた(本人曰く「この世の誰よりも熱心に2ちゃんねるにかかわってきた」)株式会社ゼロの中尾嘉宏(ハンドルネーム「FOX★」「夜勤」で知られる)は、2ちゃんねるが転送量増大でサーバーが落ちかけたのをUNIX板の住人が救った2001年の「8月危機」について「事実と異なる部分が多数あります」とし、実際はジムと提供してきたサーバーが広告料の見返りに合わず、サーバーを落としていったのが実情だと陳述書の中で述べている ジャーナリストの清義明は、この裁判について「双方ともに背に腹は代えられないのであろう 裁判記録を読むと、2ちゃんねるの運営実態について、西村氏側とジム・ワトキンス氏側がそれぞれ赤裸々な運営実態を明らかにしている 2ちゃんねるを実際に所有していたのは誰であるかを、裁判の趣旨にあわせて明らかにしなければならないからだ 商標権裁判はまさしく、2ちゃんねる乗っ取り事件裁判の“第二ラウンド”になっている」と指摘している。

2019年12月24日、東京地裁は、ひろゆきが「2ch」「2ちゃんねる」の商標登録を出願した2013年以前から「Race Queen Inc.」が別の法人とともに2ちゃんねるの運営をおこなっており、2ちゃんねるの名称を周知の状態にしていたと判断すると共に、2012年にパケットモンスター社から運営事業を承継したと認定 ITmedeia 2023年1月27日 「Race Queen Inc.による先使用権が認められる」として商標権侵害を否定する判決を下した これに伴い、Race Queen Inc.のTwitterアカウント(@RQueeninc)は「西村博之の請求は棄却された また2ちゃんねるの商標法上の先使用権が認められるとともに、Race Queen Inc.が2ちゃんねるの正式な管理者であったことが認定された Race Queen Inc.として、法と正義に則った東京地方裁判所の判決を歓迎する」という趣旨の発表を行った(このアカウントは現在凍結されている)。

しかし翌2020年、Race Queen Inc.が「2ちゃんねる」の名称を使うことを禁ずる判決が出た もっとも、この判決では「2ちゃんねる」の名称差し止めは認められたが、それ以外の損害賠償請求は棄却されたため、これを不服としたひろゆきは判決直後に控訴した。

2023年1月26日、知的財産高等裁判所は「2ちゃんねるの名称が全国の利用者に広く認識された2006年時点において、掲示板の運営主体はひろゆきであった」と認定し、損害賠償請求を退けた一審判決を変更 ひろゆきが2ちゃんねるから排除された2014年2月19日からサイト名が「5ちゃんねる」に変更される2017年10月1日まで同掲示板でひろゆきが得るはずだった43ヶ月分の広告収入を月額500万円と算定し、Race Queen Inc.に2億1700万円の支払いを命じた。

この裁判について、YouTubeの視聴者から「2ちゃんねるはすでに高齢化してウェブサイトとしての需要も低いと思いますが、いらないんじゃないですか 長期間続く裁判を続けてまで2ちゃんねるを取り戻したい理由を聞きたいです」というスパチャに「裁判を始めちゃったので結果がどうなるかが知りたいという、好奇心のほうが多かったりしますね」と答えている。

ひろゆきが2ちゃんねる等の匿名掲示板の運営で成功した理由に関して、アメリカの『ニューヨーク・タイムズ』紙は、「倫理観が欠如しており、社会的制限を取り払おうとする考えを誇っている 尋常ならざる厚顔無恥だから、ほぼ完全な無敵の力がある これは一種の超能力だ」と評している また同紙は「アメリカでは、彼の所有するウェブサイトが大量虐殺や憎悪犯罪につながっている しかし、彼は日本だとスターとして扱われている」「ひろゆきは、社会に幻滅した日本の若者の代弁者として有名になったが、彼自身は悪名高い4chanのオーナーであることを公の場で語りたがらない」と指摘した その上で同紙は、ひろゆきが取材協力依頼を拒否し続けていることを明かしている 西村が4chanのことをあまり語りたがらないのは、8chanを運営しているジム・ワトキンスがQアノンの責任を問われ米国連邦議会の公聴会に呼ばれており、4chanもその一端を担ったということで訴追される可能性が出てきているからだとされている 成田悠輔の「集団自決発言」が各国メディアに取り上げられ批判を受けた際には、「成田雄輔はしばしば、西村博之などX世代の扇動家と一緒に登場する 西村は事業家で、4chanというオンライン掲示板を運営し、インターネット上でもっとも有害な意見を醸成している 」と紹介されている。

2ちゃんねるの関係者からも否定的な評価がなされている。元2ちゃんねる従業員で、アメリカ合衆国の匿名画像掲示板「8chan」創設者のフレドリック・ブレンナンは「ひろゆきには、まったく評価できるところはないです 出来る男とも思わない 法律や警察をいかにして逃れるかだけを考えている印象です 決して本心をださずにのらりくらりとしていて、まるで政治家のようです もともと匿名掲示板の管理人なんて、まともな人がいるとは思わない」と話している。

初期の2ちゃんねるの運営に関与していた元副管理人の山本一郎も、ひろゆきの2ちゃんねる運営について、まったくと言っていいほどマネジネントを行わず、契約書を作らなかったために金銭のトラブルが絶えなかったとし、「集まってきた人たちが2ちゃんねるを支え、だんだんと問題にぶち当たっては突然の西村のヘイト(理由のよく分からない恨みや嫌悪)に巻き込まれて、理不尽に袂を分かつことの連続でした 偉大なるワンマンによる中小企業とあまり変わらない」と話している また、裁判回避のために「自分は金に執着しない」というセルフブランディングをしてきたとも話している山本一郎「偉大なるワンマン西村博之」『WILL』2015年3月号 p306-307。

現5ちゃんねる/8chan管理人のジム・ワトキンスからは、「2ちゃんねるのスポークスマンにすぎず、最初からプログラミングの技術力もさほど高くなかったし、ウェブサイトの運用にはついていけないレベルだった」と評価されている。

2ちゃんねるの保守運用に尽力してきた中尾嘉宏(ハンドルネーム「FOX★」「夜勤」で知られる)も「ひろゆきの技術力では、私たちがどのようなプログラミングをしていたかなど理解できない」と述べており、かつてひろゆきが「プログラムのバグは放っておけば治る」と言い放ち、2ちゃんねるの技術関係者を呆れさせたことを2ちゃんねるの商標権裁判における陳述書の中で明かしている。

陰謀論や人種差別、銃乱射との関係性が指摘されている「4chan」の運営について、否定的な評価がなされている ジャーナリストの清義明は、アメリカ連邦議会襲撃事件を間接的に引き起こしたQアノン陰謀論のルーツに2ちゃんねる発の匿名掲示板文化(CHANカルチャー)があると指摘している 清いわく「無名だから発言の責任は負わなくていい、ウソであったとしてもだまされる方が悪いという文化は、2ちゃんからできた」とし、それがQアノン現象につながったと分析している藤原学思『』第1章「生まれる」の中「ひろゆきの『庭』でQアノンが生まれた」より(朝日新聞出版,2020年9月) 続けて清は「ネットは使う側の自己責任だ、プラットフォーム(発言や議論の空間)側に責任はない、というのを、いわばネットのルールのように西村は広めてしまった 法的な責任がないとはいえ、その点では、西村に道義的な責任がある」としている また福岡市がひろゆきをアドバイザーに起用した件についても、「例えば受託した仕事で何か福岡市に損害を与えるようなことがして、西村氏に損害賠償責任が発生したときも、西村さんの過去の発言のように『時効まで逃げ切る』となるかもしれないですよ」と語っている。

文筆家でミュージシャンのロマン優光も、陰謀論やヘイトスピーチなど人命にかかわる4chanの社会問題を放置し、無責任な態度を貫き続けるひろゆきについて「現在も2ちゃんねるの頃と変わらぬビジネスモデルで書き込みについての責任を取らないという姿勢で過ごしていますが、銃社会のアメリカでは日本とは比べ物にならないぐらいの被害が出ています 掲示板文化によって人種差別テロやQアノン問題といった人の命に関わる社会問題が多く生まれている以上、今までのように無責任な立場ではいられず、今後は批難されるだけにとどまらないこともあるでしよう」と批判している また、ひろゆきを「論破王」として祭り上げる日本メディアの特殊性についても「こういった無責任な人物を肯定的にエンターテイメントの場に登場させる日本のメディアや、公的な事業のアドバイザーとして氏を使おうとする日本の社会のリテラシーは異常だと思います 恐ろしいほど無知なのか、彼の行動を問題と思ってないのかはわかりませんが、どちらにしろまともとはいえないでしょう なぜ、ネット掲示板がデマとヘイトと陰謀論の温床になってしまったのか、もう少し真剣に考えるべきではないでしょうか そういったものを放置してきた、未だに放置しているひろゆき氏がネット上で陰謀論を批判している姿は何ともいえないものがあります」と述べている。

2ちゃんねるの運営についても、経済学者の池田信夫は「2ちゃんねるの及ぼしている悪影響というのは、ものすごく大きくて、日本のウェブ上の言論の質を非常に下げている 大体2ちゃんねる主宰している西村某というのは、あれだけたくさん損害賠償請求を受けながら、未だにそれらを履行しないで逃げ回っていて、それに対してなんらの法的手段もとられない 法治国家としてこういうことがあっていいんでしょうか 僕は法律の専門家ではないからわからないですけれど、あんなに何件も損害賠償の請求を受けておきながら、裁判にも出て行かないで、堂々とそんなこと知ったことかといってですね 次のニコニコ動画とかやって、年収は1億3千万くらいあるとか言っているわけでしょう こんな白昼堂々とこういうことをやって許されるんでしょうか」とひろゆきを厳しく批判している。

弁護士の渡辺輝人は、「2ちゃんねるの違法性」に言及しつつ「ひろゆきって、ヤミの世界の人でしょ いつから表街道を堂々と歩けるようになったの?しかもご意見番みたいな、最もさせてはいけない立場で」と厳しく批判している これに対して、ひろゆきは「弁護士でありながら、名誉棄損行為をしてる人のほうがだどうかと思いますが、渡辺さんは他人を中傷する特権をお持ちだと考えているんですか?」などと返信している。

ITmediaビジネスオンラインの記者である古田拓也はひろゆきが人気になったことに対して「『お悩み相談』というコンテンツそれ自体は昔からあったものの、コロナ前の段階ではその注目度はほとんどなかった コロナ禍によってリアルな人とのつながりが減少した 悩みをスーパーチャットしている相談者は、2ちゃんねるやニコニコ動画に触れて育った20代以降の大学生から社会人が多い チャンネルの伸びが緊急事態宣言の時期と概ね一致しているため、外出自粛やリモートワークといった新たな生活様式を取り入れざるを得ない都市部の人が、その多くを占めると考えられる また『無能』をテーマにして相談を受けるとき、ひろゆきは『有能になるためにはどうすればいいか』ではなく『無能を受け入れた上で、どう生きるか』という観点で回答することが多い ひろゆきは、言葉こそ毒舌・辛辣に見えるが、実は優しいお悩み相談コンテンツである 」と評している。

うまい棒(めんたい味)、カレー、寿司、パスタ、クロワッサン、スタウトなどのビール、ルートビア、フローズンヨーグルト、チョコレート(きのこ派)が好物で、うまい棒にいたっては2ちゃんねるのサーバ名(cheeze、mentai、pizza、natto、cocoaなど)にもなっていた。また、2001年に開設されていたうまい棒の公式サイトでの投票結果から、パッケージデザインのみではあるが「西村博之専用うまい棒」が製造された。

2000年の西鉄バスジャック事件でテレビ朝日の報道番組『ニュースステーション』のインタビュー取材を受けた際、「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」と発言し、2ちゃんねる(2ch.net)の開設者・管理人として初めてのメディア出演となったことも合わせて、ネット上で話題となった この言葉は20年経った2020年現在も考えは変わっていないとしており、スマートフォンが普及し誰でもネットに触れられるようになった今こそ、フェイクニュースや陰謀論のようなまったく根拠のない情報に騙されない情報リテラシーが必要であると主張している うそに騙されないための子供の教育法として、「インターネットの情報の真贋を見極めるには、知識が必要です それを子どもに求めるのは酷ですし、大人でも難しいのは前に述べたとおり ならば、とりあえずは『誰が書いているのか?』がわからない情報は基本的に信じない、というスタンスを教えるといいと思います 署名記事でも、全国紙でもいいので責任の所在がわかっていれば、もし間違いであっても、責任転嫁しやすい これが『まとめサイトに書いてあった』と言ってしまうような頭の悪い人にならないように、子どもを育てることから始めるといいのではないでしょうか。」と匿名の情報を信じないことを勧めている。

「『IPを取ったら商用サイトになるとは思わない』というスタンスで2chを運営している」と発言していたなお、2ちゃんねるの書き込み削除については「広告代理店」を標榜する未来検索ブラジル社が関係していたらしいことが、東京地方裁判所に提出された警察の捜査資料で判明している。ただ、その裁判の中でブラジル社はひろゆきは2ちゃんねるの運営に関して全く関与していない旨を主張している。すると、ホットリンク社・成瀬取締役の話した契約内容と、ブラジル社が警察を相手取って起こした裁判での言い分で整合性が取れなくなってしまう。エコーニュース2014年5月9日16時34分。

その他、2ちゃんねるに匿名で投稿された文章を元に編集された数多くの書籍(例として『電車男』)は、2ちゃんねるの代表者であるひろゆきが、著作者権を投稿規定に基づいて行使する形で出版されている ただしこれには異論もあり、投稿者が投稿した当時には投稿規定が表示されなかったり、あるいは当時には投稿規定の文言が現在表示されるものと異なるため、一部の投稿については投稿規定の効力に疑問があるとする意見もある もっともこの場合、『電車男』のログの出版・ならびにそれを元に創作された映画・ドラマ・漫画など副次的創作物が利益を出した場合、還元すべき対象はどこの誰なのか、またスレッドに書き込みをしたと自称する人物たちが名乗りをあげた場合に、どうやってそれらを真実であると証明するのか、といった多くの問題が背後に控えている。
 ひろゆき自身は『電車男』の二次著作権料は受け取っておらず、新潟県中越地震災害義捐(ぎえん)金として送金したとしている。
『2ちゃんねるで学ぶ著作権』、共著:牧野和夫、アスキー、2006年7月、ISBN 4756147704。
『ホリエモン×ひろゆき 語りつくした本音の12時間 「なんかヘンだよね…」』、共著:堀江貴文、集英社、2009年9月、ISBN 9784087805338。
ひろゆきはメインボーカルを担当、切込隊長やひげおやじがバックコーラスなどで参加している。すべてネット上でフリーダウンロードシングルとして発表されたほか、2001年7月に開催されたイベント「2ちゃんねる祭り@2周年記念」で発売された『2ちゃんねるソング集』には「激走爆走チーム2ちゃんねる」~「アメニモマケテ」までの5曲が、2002年8月に発売された書籍『2ちゃんねる公式ガイド2002』の付録CD-ROMのオーディオトラックには「モナ~らぶ」と「4649!」の2曲が収録された。なお、ひろゆき本人は上記の楽曲を黒歴史として扱っており、再び歌うことを拒否している。
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