西村博之
と 裁判所
にしむら ひろゆき 西村博之 |
西村 博之(にしむら ひろゆき、1976年(昭和51年)11月16日 - )は、日本の実業家、著作家(書籍・動画)。日本最大級の匿名掲示板「2ちゃんねる」開設者、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」管理人。ドワンゴが資金提供している日本最大級の動画配信サービス「ニコニコ動画」元取締役管理人。東京プラス株式会社代表取締役、有限会社未来検索ブラジル取締役。愛称・通称は「ひろゆき」。 東京都北区赤羽北出身。O型。大学在学中の1999年に「2ちゃんねる」(現・5ちゃんねる)を開設し、管理人となる。2005年、ニワンゴ(現・ドワンゴ)取締役管理人に就任し、翌年に「ニコニコ動画」を開始。並行して企画立案、サービス運営、プログラマーとして複数の企業運営に携わる。2015年にフランスのパリへ移住。同年、英語圏最大の匿名画像掲示板「4chan」を買収し管理人に就任する。 |
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2018年6月22日、ひろゆき(東京プラス株式会社)が、5ちゃんねると8chanのサーバーを管理運営するN.T.Technologyを相手取った民事訴訟で、東京地裁は「ひろゆきは適切にサーバー使用料を支払っていた」としてを出した。
財経新聞 2018年6月27日。
しかし2019年4月25日、8chan(8ch.net)のTwitterアカウント (@infinitechan) は、東京地裁による一審判決を東京高裁が破棄し、ひろゆき(東京プラス社)の請求が全て棄却されたと発表した(=ひろゆきの逆転敗訴)。
12月4日には、5ちゃんねる。
(5ch.net) のTwitterアカウント (@5chan_nel) が、最高裁判所での上告棄却および不受理決定により、東京高裁の請求棄却判決が確定したと発表した(=ひろゆきの敗訴確定)。
250px|thumb|2007年1月12日、2ちゃんねるのトップページに「賠償金滞納処分差押物件」という赤札が掲載された。
これはひろゆきの全財産を仮差押えする申し立てが東京地方裁判所|東京地裁に出された際、差押え対象が2ch.netのドメインにまで及んでいたことに対する痛烈な皮肉であった。
ひろゆきは2ちゃんねる上に書きこまれたネット中傷に関連する多数の民事訴訟と多額の賠償債務を抱えている。
「2日に1回ほど東京地裁に行くという生活を約5年」「1日に3回の裁判を受けるトリプルヘッダーもやった」と語るなど、当初は裁判に対応していた。
しかし本人の主張によれば、全国各地で起こされた民事訴訟を東京地裁に移送する申請が全て却下 - BLOGOS 2017年10月22日され、2003年9月には自身発行のメールマガジンの記載にもとづき起こされたDHCによる名誉毀損裁判で敗訴するなどし、途中から被告としての主義主張を展開せず、法廷徹底無視の姿勢を貫くようになったとされる。
当時の2ちゃんねるでは「発信元は一切分かりません お気楽ご気楽に書き込んで下さい」として、IPアドレスを原則として保存しないことを約束しており(のちに保存する方針に変更)、発信元を特定することが困難又は不可能であることを宣伝していた。
このように、当時の2ちゃんねるの仕組みでは、名誉毀損などの無責任な言論による違法行為の責任を書き込んだ本人に追及することが不可能であったため、ユーザーは、自らの責任を問われることなく、権利侵害の発言を書き込むことが可能だった。
「削除ガイドライン」というものが名目上定められていたもの、裁判所には「内容が不明確であり、しかも、削除人は、それを業としないボランティアにすぎないことから、本件掲示板における発言によって名誉を毀損された者が、所定の方式に従って発言の削除を求めても、必ずしも削除人によって削除されるとは限らない」と認定されている。
そのため、管理人であるひろゆきが誹謗中傷の書き込みによる違法行為の責任を負担するのは当然、と裁判所に認定されている。
また、当時の2ちゃんねるではすでに「西鉄バスジャック事件」などの犯罪予告や「日本生命裁判」などの名誉毀損事件が多発しており、これらのような違法な書き込みが行われることが当然予想され、それに対する予防措置を行う義務もあったと認定されている。
板倉宏・日本大学大学院教授によると、裁判所の強制執行があれば賠償金は回収できるが、被告の資産を調べるのは原告がしなければならない。
訴訟を担当してひろゆきの資産を回収しようとした弁護士は「(ひろゆきの自宅マンションにあったのは)生活必需品ばかりで差し押さえができなかった」「収入が入る金融機関の口座を突き止めることができなかった」ことを明かしている。
なお、ひろゆきは「10年たつと時効だから(賠償金が)ゼロになる。
払うよりも逃げ切った方が得」「お金はあるけど(相手が)ここにあるぞと分からない限り取れない 不動産やマンションを持っていたら取られるけど、そういうのは持っていない」と述べている。
2007年1月12日、ひろゆきに対して約500万円の債権を持つ東京都の男性会社員が「制裁金が累積500万円に達するもなお放置しており債務不履行である」として東京地裁に対し、2ch.netのドメインを含むひろゆきの全財産を仮差押えする申請を行なった。
これを夕刊フジが「2ちゃんねる停止」と大々的に報じたため、ひろゆきは「2ch閉鎖って書くとまた、新聞が売れるということじゃないかと 狼少年の寓話を彷彿とさせますよね よい子の皆さんは真似しないでね」と反論し話題となった。
この閉鎖騒動により2chトップページの壺に「賠償金滞納処分差押物件」という赤札が表示され、ニュース速報板では名無しさんの名前が「〜が差し押さえられそうです」となり、ニュース速報VIP板でも名無しさんの名前が「閉鎖まであと ○○日 ○○時間」となった。
さらにスレッドストッパーは「赤羽地方裁判所」(当然実在しない)となり、本文が「差し押さえました」となった。
2014年に2ちゃんねるの管理権を失ったひろゆきは、オリジナルの2ちゃんねる「2ch.net」のデータを自動的にコピーするサイト「2ch.sc」を開設したが、大半のユーザーはジム・ワトキンスが管理する「2ch.net」に残留した。
「2ch.net」では削除方法が改定され、メールにより非公開で削除依頼を受け付けるようになった。
個人を対象とした誹謗中傷の場合、早ければ1日から2日で削除されるようになり、改善された。
しかし「2ch.net」のデータは「2ch.sc」に自動的にコピーされるため、削除の手間が結果的に増えてしまった。
「2ch.sc」は従来通り削除依頼を削除スレッドを立てた上、公開で行う必要があり、従来通り2次被害のリスクがあった。
削除の基準も「2ch.net」より厳しかった。
また、削除ガイドラインには描かれていない落とし穴として、削除依頼の内容は原則的に削除されないこともあった。
そのため実際には削除スレッドを立てずに「2ch.sc」の名義上の管理者・シンガポール法人「パケットモンスター(PACKET MONSTER INC)」か、実質的な管理人・西村博之を相手に裁判所の仮処分を行うことが現実的だった。
結果として、2ちゃんねるの誹謗中傷を削除する手間が増える結果となった。
2022年3月、弁護士の北村晴男はひろゆきの賠償金踏み倒しについて「民事裁判で賠償金支払いの命令を無視されている場合、強制執行という手続きが必要になる。
いくら相手がお金持ちだとわかっていても『どこに資産があるかわからない』状態だと差し押さえができない」「2015年からフランス・パリに移住しており、現地の資産を差し押さえることも不可能ではないが、フランスの弁護士に依頼し、現地の裁判所で承認を得る必要があるなど手続きが複雑で、費用も日本よりはるかに高額になる」「ひろゆき氏が賠償金を一銭も払っていないのだとすれば、海外での資産差し押さえの手続きが『よくわからない』『費用がかかりすぎる』といった理由で(債権者側が)『だからやらない』ということになっていたのかも」「テレビの出演料がどこから(テレビ局や制作会社など)支払われているかを特定するといった手段でギャラを差し押さえることなどは可能」と解説している。
2022年8月、ニコニコ動画を運営するドワンゴ創業者の川上量生は自身のブログで「ひろゆきの賠償金は本来ちゃんと裁判をしていれば払う必要のなかった賠償金だ ひろゆきは最初から裁判を無視したわけではなく、日本の法制度のある種の欠陥により、物理的に裁判に対応できない状況に追い込まれてやむをえず裁判にも出ない代わりに賠償金も支払わないという選択をとったに過ぎない あまり褒められた選択ではないにせよ、自分の利益のためでなく、防衛的な選択だ 」と擁護した。
これに対してルポライターの清義明は「これがまったくとんちんかんな弁護になっているのは、もうおわかりかと思う 西村氏は、たんに誹謗中傷の被害のために、二次被害を巻き起こす削除要請のルールをあらため、裁判所の命令に応じて投稿者のIPアドレスは開示し、裁判のリスクを回避するために適切な削除措置をするだけでよかったのである」「一方的で独善的なルールを被害者におしつけて、被害申し立てを門前払いしてきたことが、身動きできないくらいに訴訟が多発した原因である。
欠陥があるのは日本の法制度でもなんでもなく、2ちゃんねるのほうなのである。
そして西村氏はこの欠陥を改めることがなかっただけなのだ」と論じている。
一方、ひろゆきはTwitter上で「表立って良い事(編集者注:児童養護施設へのパソコン寄付活動のこと)するより賠償金に正面から向き合ったら?時効待ちの小金持ちさん?」というツイートに対して「素朴な疑問なんですが、具体的に誰に向き合えばいいんですか? 誰が債権持ってるのか知らないんですよね 知ってるなら教えてください」と返信している。
2016年、東京地裁は未来検索ブラジルが2ch.netと「深く関与」していたとみなし、同社側の全面敗訴といえる判決を下した。
その後、未来検索ブラジルは東京高裁と最高裁判所にそれぞれ上告したが、いずれの請求も棄却された。
2019年12月24日、東京地裁は、ひろゆきが「2ch」「2ちゃんねる」の商標登録を出願した2013年以前から「Race Queen Inc.」が別の法人とともに2ちゃんねるの運営をおこなっており、2ちゃんねるの名称を周知の状態にしていたと判断すると共に、2012年にパケットモンスター社から運営事業を承継したと認定 ITmedeia 2023年1月27日 「Race Queen Inc.による先使用権が認められる」として商標権侵害を否定する判決を下した。
これに伴い、Race Queen Inc.のTwitterアカウント(@RQueeninc)は「西村博之の請求は棄却された。
また2ちゃんねるの商標法上の先使用権が認められるとともに、Race Queen Inc.が2ちゃんねるの正式な管理者であったことが認定された。
Race Queen Inc.として、法と正義に則った東京地方裁判所の判決を歓迎する」という趣旨の発表を行った(このアカウントは現在凍結されている)。
2023年1月26日、知的財産高等裁判所は「2ちゃんねるの名称が全国の利用者に広く認識された2006年時点において、掲示板の運営主体はひろゆきであった」と認定し、損害賠償請求を退けた一審判決を変更 ひろゆきが2ちゃんねるから排除された2014年2月19日からサイト名が「5ちゃんねる」に変更される2017年10月1日まで同掲示板でひろゆきが得るはずだった43ヶ月分の広告収入を月額500万円と算定し、Race Queen Inc.に2億1700万円の支払いを命じた。
「『IPを取ったら商用サイトになるとは思わない』というスタンスで2chを運営している」と発言していたなお、2ちゃんねるの書き込み削除については「広告代理店」を標榜する未来検索ブラジル社が関係していたらしいことが、東京地方裁判所に提出された警察の捜査資料で判明している。
ただ、その裁判の中でブラジル社はひろゆきは2ちゃんねるの運営に関して全く関与していない旨を主張している。
すると、ホットリンク社・成瀬取締役の話した契約内容と、ブラジル社が警察を相手取って起こした裁判での言い分で整合性が取れなくなってしまう。
エコーニュース2014年5月9日16時34分。
財経新聞 2018年6月27日。
しかし2019年4月25日、8chan(8ch.net)のTwitterアカウント (@infinitechan) は、東京地裁による一審判決を東京高裁が破棄し、ひろゆき(東京プラス社)の請求が全て棄却されたと発表した(=ひろゆきの逆転敗訴)。
12月4日には、5ちゃんねる。
(5ch.net) のTwitterアカウント (@5chan_nel) が、最高裁判所での上告棄却および不受理決定により、東京高裁の請求棄却判決が確定したと発表した(=ひろゆきの敗訴確定)。
250px|thumb|2007年1月12日、2ちゃんねるのトップページに「賠償金滞納処分差押物件」という赤札が掲載された。
これはひろゆきの全財産を仮差押えする申し立てが東京地方裁判所|東京地裁に出された際、差押え対象が2ch.netのドメインにまで及んでいたことに対する痛烈な皮肉であった。
ひろゆきは2ちゃんねる上に書きこまれたネット中傷に関連する多数の民事訴訟と多額の賠償債務を抱えている。
「2日に1回ほど東京地裁に行くという生活を約5年」「1日に3回の裁判を受けるトリプルヘッダーもやった」と語るなど、当初は裁判に対応していた。
しかし本人の主張によれば、全国各地で起こされた民事訴訟を東京地裁に移送する申請が全て却下 - BLOGOS 2017年10月22日され、2003年9月には自身発行のメールマガジンの記載にもとづき起こされたDHCによる名誉毀損裁判で敗訴するなどし、途中から被告としての主義主張を展開せず、法廷徹底無視の姿勢を貫くようになったとされる。
当時の2ちゃんねるでは「発信元は一切分かりません お気楽ご気楽に書き込んで下さい」として、IPアドレスを原則として保存しないことを約束しており(のちに保存する方針に変更)、発信元を特定することが困難又は不可能であることを宣伝していた。
このように、当時の2ちゃんねるの仕組みでは、名誉毀損などの無責任な言論による違法行為の責任を書き込んだ本人に追及することが不可能であったため、ユーザーは、自らの責任を問われることなく、権利侵害の発言を書き込むことが可能だった。
「削除ガイドライン」というものが名目上定められていたもの、裁判所には「内容が不明確であり、しかも、削除人は、それを業としないボランティアにすぎないことから、本件掲示板における発言によって名誉を毀損された者が、所定の方式に従って発言の削除を求めても、必ずしも削除人によって削除されるとは限らない」と認定されている。
そのため、管理人であるひろゆきが誹謗中傷の書き込みによる違法行為の責任を負担するのは当然、と裁判所に認定されている。
また、当時の2ちゃんねるではすでに「西鉄バスジャック事件」などの犯罪予告や「日本生命裁判」などの名誉毀損事件が多発しており、これらのような違法な書き込みが行われることが当然予想され、それに対する予防措置を行う義務もあったと認定されている。
板倉宏・日本大学大学院教授によると、裁判所の強制執行があれば賠償金は回収できるが、被告の資産を調べるのは原告がしなければならない。
訴訟を担当してひろゆきの資産を回収しようとした弁護士は「(ひろゆきの自宅マンションにあったのは)生活必需品ばかりで差し押さえができなかった」「収入が入る金融機関の口座を突き止めることができなかった」ことを明かしている。
なお、ひろゆきは「10年たつと時効だから(賠償金が)ゼロになる。
払うよりも逃げ切った方が得」「お金はあるけど(相手が)ここにあるぞと分からない限り取れない 不動産やマンションを持っていたら取られるけど、そういうのは持っていない」と述べている。
2007年1月12日、ひろゆきに対して約500万円の債権を持つ東京都の男性会社員が「制裁金が累積500万円に達するもなお放置しており債務不履行である」として東京地裁に対し、2ch.netのドメインを含むひろゆきの全財産を仮差押えする申請を行なった。
これを夕刊フジが「2ちゃんねる停止」と大々的に報じたため、ひろゆきは「2ch閉鎖って書くとまた、新聞が売れるということじゃないかと 狼少年の寓話を彷彿とさせますよね よい子の皆さんは真似しないでね」と反論し話題となった。
この閉鎖騒動により2chトップページの壺に「賠償金滞納処分差押物件」という赤札が表示され、ニュース速報板では名無しさんの名前が「〜が差し押さえられそうです」となり、ニュース速報VIP板でも名無しさんの名前が「閉鎖まであと ○○日 ○○時間」となった。
さらにスレッドストッパーは「赤羽地方裁判所」(当然実在しない)となり、本文が「差し押さえました」となった。
2014年に2ちゃんねるの管理権を失ったひろゆきは、オリジナルの2ちゃんねる「2ch.net」のデータを自動的にコピーするサイト「2ch.sc」を開設したが、大半のユーザーはジム・ワトキンスが管理する「2ch.net」に残留した。
「2ch.net」では削除方法が改定され、メールにより非公開で削除依頼を受け付けるようになった。
個人を対象とした誹謗中傷の場合、早ければ1日から2日で削除されるようになり、改善された。
しかし「2ch.net」のデータは「2ch.sc」に自動的にコピーされるため、削除の手間が結果的に増えてしまった。
「2ch.sc」は従来通り削除依頼を削除スレッドを立てた上、公開で行う必要があり、従来通り2次被害のリスクがあった。
削除の基準も「2ch.net」より厳しかった。
また、削除ガイドラインには描かれていない落とし穴として、削除依頼の内容は原則的に削除されないこともあった。
そのため実際には削除スレッドを立てずに「2ch.sc」の名義上の管理者・シンガポール法人「パケットモンスター(PACKET MONSTER INC)」か、実質的な管理人・西村博之を相手に裁判所の仮処分を行うことが現実的だった。
結果として、2ちゃんねるの誹謗中傷を削除する手間が増える結果となった。
2022年3月、弁護士の北村晴男はひろゆきの賠償金踏み倒しについて「民事裁判で賠償金支払いの命令を無視されている場合、強制執行という手続きが必要になる。
いくら相手がお金持ちだとわかっていても『どこに資産があるかわからない』状態だと差し押さえができない」「2015年からフランス・パリに移住しており、現地の資産を差し押さえることも不可能ではないが、フランスの弁護士に依頼し、現地の裁判所で承認を得る必要があるなど手続きが複雑で、費用も日本よりはるかに高額になる」「ひろゆき氏が賠償金を一銭も払っていないのだとすれば、海外での資産差し押さえの手続きが『よくわからない』『費用がかかりすぎる』といった理由で(債権者側が)『だからやらない』ということになっていたのかも」「テレビの出演料がどこから(テレビ局や制作会社など)支払われているかを特定するといった手段でギャラを差し押さえることなどは可能」と解説している。
2022年8月、ニコニコ動画を運営するドワンゴ創業者の川上量生は自身のブログで「ひろゆきの賠償金は本来ちゃんと裁判をしていれば払う必要のなかった賠償金だ ひろゆきは最初から裁判を無視したわけではなく、日本の法制度のある種の欠陥により、物理的に裁判に対応できない状況に追い込まれてやむをえず裁判にも出ない代わりに賠償金も支払わないという選択をとったに過ぎない あまり褒められた選択ではないにせよ、自分の利益のためでなく、防衛的な選択だ 」と擁護した。
これに対してルポライターの清義明は「これがまったくとんちんかんな弁護になっているのは、もうおわかりかと思う 西村氏は、たんに誹謗中傷の被害のために、二次被害を巻き起こす削除要請のルールをあらため、裁判所の命令に応じて投稿者のIPアドレスは開示し、裁判のリスクを回避するために適切な削除措置をするだけでよかったのである」「一方的で独善的なルールを被害者におしつけて、被害申し立てを門前払いしてきたことが、身動きできないくらいに訴訟が多発した原因である。
欠陥があるのは日本の法制度でもなんでもなく、2ちゃんねるのほうなのである。
そして西村氏はこの欠陥を改めることがなかっただけなのだ」と論じている。
一方、ひろゆきはTwitter上で「表立って良い事(編集者注:児童養護施設へのパソコン寄付活動のこと)するより賠償金に正面から向き合ったら?時効待ちの小金持ちさん?」というツイートに対して「素朴な疑問なんですが、具体的に誰に向き合えばいいんですか? 誰が債権持ってるのか知らないんですよね 知ってるなら教えてください」と返信している。
2016年、東京地裁は未来検索ブラジルが2ch.netと「深く関与」していたとみなし、同社側の全面敗訴といえる判決を下した。
その後、未来検索ブラジルは東京高裁と最高裁判所にそれぞれ上告したが、いずれの請求も棄却された。
2019年12月24日、東京地裁は、ひろゆきが「2ch」「2ちゃんねる」の商標登録を出願した2013年以前から「Race Queen Inc.」が別の法人とともに2ちゃんねるの運営をおこなっており、2ちゃんねるの名称を周知の状態にしていたと判断すると共に、2012年にパケットモンスター社から運営事業を承継したと認定 ITmedeia 2023年1月27日 「Race Queen Inc.による先使用権が認められる」として商標権侵害を否定する判決を下した。
これに伴い、Race Queen Inc.のTwitterアカウント(@RQueeninc)は「西村博之の請求は棄却された。
また2ちゃんねるの商標法上の先使用権が認められるとともに、Race Queen Inc.が2ちゃんねるの正式な管理者であったことが認定された。
Race Queen Inc.として、法と正義に則った東京地方裁判所の判決を歓迎する」という趣旨の発表を行った(このアカウントは現在凍結されている)。
2023年1月26日、知的財産高等裁判所は「2ちゃんねるの名称が全国の利用者に広く認識された2006年時点において、掲示板の運営主体はひろゆきであった」と認定し、損害賠償請求を退けた一審判決を変更 ひろゆきが2ちゃんねるから排除された2014年2月19日からサイト名が「5ちゃんねる」に変更される2017年10月1日まで同掲示板でひろゆきが得るはずだった43ヶ月分の広告収入を月額500万円と算定し、Race Queen Inc.に2億1700万円の支払いを命じた。
「『IPを取ったら商用サイトになるとは思わない』というスタンスで2chを運営している」と発言していたなお、2ちゃんねるの書き込み削除については「広告代理店」を標榜する未来検索ブラジル社が関係していたらしいことが、東京地方裁判所に提出された警察の捜査資料で判明している。
ただ、その裁判の中でブラジル社はひろゆきは2ちゃんねるの運営に関して全く関与していない旨を主張している。
すると、ホットリンク社・成瀬取締役の話した契約内容と、ブラジル社が警察を相手取って起こした裁判での言い分で整合性が取れなくなってしまう。
エコーニュース2014年5月9日16時34分。
2023/2/22(水)



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