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名前 |
中平古墳群 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
5.0 |
「中平古墳群」は、大野町古川の神明神社境内に分布する古墳群です。14基の構成古墳のうち5基が大野町の史跡に指定されています。社殿に対し、西側手前から時計回りに1~5号古墳と命名されています。訪問時は、3基確認できました。参道西側にある1号墳の石室は、全長約10mの右片袖式石室が残存しています。羨道は南向きに開口しており、開口部の幅1.3m、裾部はかなり狭くなっています。玄室は土砂の流入がありますが、1.1m程の高さがあり、半世紀ほど前は小学生が立って中に入れる程の高さと広さがあったそうです。現在、境内周辺には防獣柵が設置してあります。山間部は古川共有財産管理区域であるため関係者以外立ち入り禁止となっていますので、4号墳、5号墳については、防獣柵の手前から観察させていただきました。4号墳は、参道東側にあり南西向きに開口しています。古墳の規模は約20mと推測されています。開口部から羨道部の一部石材が確認できますが、玄室は土砂の流入や天井石の崩落により埋まっています。5号墳は、墳丘のみ確認できました。墳丘は高さがあり、規模も大きなものであると推測されます。いずれも、石材は大野町産出のチャートや石灰岩が使用されています。野古墳群よりも規模が小さく、横穴式石室があることから、古墳時代終末期(6世紀後半から7世紀中頃)の築造であり、首長墓、有力者層の墓であると考えられています。古代に源を発し、太古の歴史を刻む遺跡が数多く現存する大野町は素晴らしい町です。境内の森厳なる社叢に囲まれ、心が洗われるとともに深い感動を覚えました。また訪問させていただきます。