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白金の住宅街にひっそりと佇む「天下のご意見番」大久保彦左衛門の終の住処。白金高輪駅から徒歩すぐ、閑静な住宅街にある立行寺を訪れました。ここは、江戸初期の伝説的な旗本・大久保彦左衛門(忠教)が自ら開基となって建立した、通称「大久保寺」です。彦左衛門は、徳川家康が三河の一大名だった頃から仕えた超古参の家臣で伝説的な侍です。数々の戦場で武功を挙げ、その武功から「三河武士の鑑」と呼ばれましたが、平和な江戸時代になると、一族の不遇(甥・忠隣の改疫)もあり、高い役職に就くことは無く、1000石少々の旗本として生涯を閉じました。家康からはその忠義を深く信頼されており、家康が亡くなった後も、将軍に対して遠慮なく物申す「天下のご意見番」として、戦いを知らない若い幕閣たちに武士の魂を説き続けた人物です。境内にある彼のお墓は、立派な「鞘堂」という建物に覆われて大切に保護されています。もともとこの寺は寛永7年(1630年)に麻布六本木に創建されましたが、彦左衛門の没後、寛文8年(1668年)に現在の白金の地に移転したそうです。お墓の傍らには、講談やドラマで有名な「一心太助」の小さな墓も並んでおり、主従の絆を感じさせます。(太助は架空の人物という説が強いですが、江戸の人々に愛された彦左衛門のキャラクターを象徴していますね)厳しい現代社会とは異なり、かつて江戸には、彦左衛門のように「体制に阿ねず、本音で正義を貫く」生き方があったことに勇気づけられます。大開発が進む高輪エリアのすぐ隣で、時代に流されなかった武士の矜持に触れられる貴重なスポット。歴史好きならずとも、仕事で行き詰まった時に訪れると「自分を貫く大切さ」を思い出させてくれる場所です。