飯納山の如来坐像に感謝。
寿福寺の特徴
飯納山に位置する寿福寺は、十界互具曼荼羅を御本尊としています。
昭和の移築大改修を経て、歴史を感じる場所に改めて整備されています。
木造如来坐像は、カヤ材の一木造で、高さは七十五センチメートルです。
木造如来坐像本像は像高七十五センチメートルを測るカヤ材の一木造です。やや大きな頭部や肩を張り奥行きのある短躯の姿には重厚さと量感がそなわり、膝を張って、脚を深く組むさまや背面腰部に豊かな肉どりを盛るあたりにも、平安時代前期の作風が受け継がれています。一方、やや面長で伏目とする表情や像背面のリズミカルな衣文の表現には和様のきざしがうかがえます。現状では右手を施無畏印、左手を与願印に表し、右足を上にして結跏趺坐する釈迦如来の像容ですが、両手首から先は後世に補われたもので、造立当初の尊名が特定できません。像内には、平安時代後期から鎌倉時代の修理時に記されたと考えられる「南无阿弥陀如来」「南大日如来」等の墨書があり、この頃には阿弥陀如来と大日如来を同一とする信仰があったことがわかります。本像には行基作との伝承もありますが、寿福寺がいわゆる七里法華によって法華宗に改宗する以前の寺の本尊格であったのでしょう。火傷にまつわる霊験仏の奇譚から、火災や盗難除けとして信仰を集めていたことを伝える民話が残るように、頭部には焼損した跡をとどめ、各部材の接合面も離れるなど痛ましい状態でしたが、平成十九年度には解体修理が行なわれ、かつての端厳な姿を取り戻しま した。市内には平安時代に造られた仏像が十数列残っていますが、それらの中でも、 本像は十世紀後半に遡る最古級の貴重な作例です。【現地案内板より抜粋】犬成神社を目指す途次、木造如来坐像の案内看板を目にして立ち寄り。実際に目にする事は出来ないので、ぐるっと一周して撤収。
初めてのお参りに、雨のなかご住職の奥様が、非常に親切に対応してくれ、ありがたく感謝します!
名前 |
寿福寺 |
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ジャンル |
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電話番号 |
0436-74-1562 |
住所 |
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評価 |
3.5 |
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山号を飯納山と号し、十界互具曼荼羅を御本尊とする顕本法華宗の寺院で、古くはここより北東約200mの市原市喜多50-1の地に建立されていましたが、昭和45(1970)年から昭和55(1980)年にかけて現在地に移築大改修、喜多50-1の跡地には『寿福寺旧本堂記念碑』が昭和63(1988)年12月に建立され末永く後世に伝えています。当寺院に伝わる『木造如来坐像』は市原市の有形文化財(彫刻)に指定され、像高70.5cmのカヤ材一木割矧造で、平安時代(794~1185年)前期の作風が見受けられる一方、行基(668~749年)作との伝承もあり、当寺院が上総七里法華(戦国時代初期に上総国土気城主・酒井定隆が行ったとされる宗教政策)によって法華宗に改宗する以前の御本尊とされます。像内には『南无阿弥陀如来』『南无大日如来』などの墨書銘があり年紀銘不明ですが、字体から平安時代(794~1185年)後期から鎌倉時代(1185~1333年)前期の造像と考えられ、市内でも最古の貴重な作品です。非常に広大な境内に駐車可能で、北側もしくは犬成神社鳥居(南東)側のどちらからでもアプローチできます。