明治24年創建、徳船寺で心を癒す。
名前 |
徳船寺 |
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ジャンル |
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電話番号 |
09969-4-2170 |
住所 |
〒896-1301 鹿児島県薩摩川内市鹿島町藺牟田47−47 |
評価 |
4.0 |
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徳船寺は明治24年(1887年)に建築された浄土真宗の寺です。比較的新しいお寺です。というのも甑島を治めていた薩摩藩は1597年から1876年までの約300年間、浄土真宗(一向宗)を禁止していたからです。なおご本尊は木像の観世音菩薩で、鎌倉時代の作とも伝えられています。ところで文化元年(1804年)10月29日、この周囲に大火事が起こりました。いわゆる「太蔵火事」です。鹿島の集落の2/3が焼け落ちる大惨事でした。その時一本の榎の木に火が移りましたが、半分だけ燃えて生き残りました。それがこの幹の半分がなくなっている榎なんだそうです。この鹿島地区は急峻な丘陵と海岸に挟まれた土地です。海風の影響もあって、200年近く経過しても周囲の植生は元のようにはなりませんでした。そこで、昭和52年(1977年)6月20日「徳船寺境内及び周辺樹林」は鹿島村文化財に指定され、保護の対象となったようです。東京にも310空襲を生き延びた「被災樹木」があります。半分が焼けただれて空洞化していますが、立派に生きています。個人住居内にあるため伐採予定になっていましたが、保護運動が行われ移植されることが決まりました。ところで昨今、かなりきな臭いご時世になってきました。保護樹木になりそうな木が増えているのが気になります。