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名前 |
おまむ桜の碑 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
4.3 |
元禄の頃(1688~1704年)、小源次という魚売りの若者が長滝に商いに来ていた。1月6日、ちょうど長滝白山神社の花奪い祭の折、小源次は境内で一人の娘を見初める。娘の名はおまむ。長滝にある寺坊の一人娘であった。いつしか二人は惹かれ合う間柄となった。だが、魚の行商人と寺の娘とでは、言葉を交わす機会を作るのも難しい。何とか年明けの花奪い祭の夜、神社近くの桜の木の下で出逢う約束だけをした。そして小源太はその夜、桜の木の下でおまむを待ち続けた。一方のおまむは、夜半に家を抜け出ようとしたところで親に見つかり、外出を禁じられて部屋に閉じ込められた。そして恋しい人に出会えぬまま一夜を過ごしたのである。翌朝、桜の木の下で小源次が凍死しているのが見つかった。その話は当然、寺にも伝わった。その日のうちにおまむの姿は寺から消えた。家人が消息を知るのは、小源次が亡くなった桜の木の下で自害して果てたという知らせがあった時であった。年月が経ち、二人の悲恋は“おまむ桜”の伝承として伝えられ、さらには白鳥の町に続く夏の風物詩である“白鳥踊り”の曲目「シッチョイ」の歌詞として語り継がれている。