名前 |
准胝観音菩薩 |
---|---|
ジャンル |
|
住所 |
|
評価 |
5.0 |
第二次世界大戦後までは、駅前にある常信庵を別当として、ここ花沢町の鎮守として管理されていたという准胝観音菩薩(じゅんでいかんのんぼさつ)です。現在は、側にある羽生田織物の屋敷神になっています。明治中期頃に、高畠町からの御堂を譲り受けたという謂れがあり、境内にある地蔵も昭和に運ばれてきたということです。今も近くの住民が手を合わせに来ています。安産、子授けの仏様です。(参考:米沢の神社・同宮13 東部・松川地区 米沢市教育委員会報告書)置賜地方の神社仏閣を調べている私の考察では、真言密教に関わるもので、恐らく、かなり古くからここにあったか同等のものが祀られていたと思います。そこに明治時代の神仏分離や廃寺等によって、御堂や地蔵を習合させたのだと考えられます。ちょうどこの御堂横で分水されて、羽生田家に水が引き入れられています。羽生田家の家屋を含み、上杉氏が米沢を治めて織物が盛んになるずっと前からここにあったと思われます。駅前の佐氏泉公園の対角にあることから、昔は庭園も美しく、平安時代の藤原氏か室町時代の伊達氏かのどちらかから始まった北辰信仰系の重要な土地であった可能性は高いです。失われた米沢の歴史を語る史跡と土地のひとつです。歴史遺産価値として星5つ。大事にしてください。