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名前 |
文政十一年銘道標 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
4.0 |
本道標は、もとは居木橋村(いるきばしむら)と品川宿の枝郷三ツ木との境に建てられたものが、品川貴船神社の境内に移転保存されたものであります。高さ1.05メートル、石室は安山岩で、正面に「西めくろ(目黒)」左右に「左北品川 右南品川」背面に「文政十一年子年三月松原氏」とある。正面上部に梵字の種子で(サ)字が刻まれていることからみて、観世音菩薩供養道標であることが分かります。居木橋村(いるきばしむら)の名主は、代々松原氏が務めており、道標背面にみられる松原氏は、名主であり、観音信仰と交通の便を兼ねて文政11年(1828年)本道標を造立したものと思われます。居木橋は、現在目黒川にかかる山手線の鉄橋に名を残しており、大崎の居木神社にもその名の名残が見えます。目黒を平仮名で書いたのは画数が多いから、石をうまく彫れない恐れがあったからかな? と思います。観世音菩薩供養を兼ねた道標が神社に保存されていることは、かつての神仏習合の文化を思い起こさせ、心和みますね。この日は雨だったため、『西めくろ』『右南品川』が読み取れると思います。